一人暮らしの料理 簡単で飽きない自炊のコツ。
一人暮らしの料理について、以前調味料に関する「最低限の調味料8つ!これだけあれば十分自炊できる。」という記事を書きました。
これは珍しい調味料をあれこれ揃えずとも基本的なものがあればまあなんとかなるよね、という必要最低限アイテム的な意味合いで書いた記事でしたが、どうやら最近は初めての一人暮らし、料理初心者や最初に揃えるべき調味料はなんぞや?という疑問を持つ方にも読まれているようです。
そういえば以前Twitterで「一人暮らしで自炊頑張ってたけど、このブログ見てたら料理ってそんなに手をかけなくても別にいいんだって思えて楽になった」という内容のツイートをして下さった方もおられたような。決して褒められてるわけではありませんが、忙しい新生活のお役に立てたならば何より。
そこで今回はもっと「調理」に踏み込んで、一人暮らしの料理を簡単にするコツをまとめてみました。
とにかく素早く簡単、且つ一人暮らしで不足しがちな野菜もきっちり取れる自炊を目指したい、食べるのは好きだけど作るのは苦手、という方の参考になれば幸いです。
一人暮らしの料理 簡単で飽きない自炊のコツ
そもそも一人暮らしで自炊をする必要があるのか、節約になるとか言うけど、料理の手間を考えたらむしろソンじゃない?というお考えもあろうかと。
調理に手間をかけず尚且つ経済的に、と考えるなら家でご飯だけ炊いて、出来合いのお惣菜を調達するのが最も合理的なパターン。が、毎日スーパーやコンビニのお惣菜だと飽きるし、経済的ではあっても健康的かどうかは微妙なところ。
これらは本当に時間がない時、残業でぐったり疲れてしまった場合のお助け策としてとっておいて、多少余力がある日はやっぱり自炊、がおすすめです。
手間のかかる凝ったものや濃い味付けの料理よりも、時間もスキルも必要としないシンプルな料理のほうが、意外と飽きがこなくて健康的、かつ経済的ですよ。
一人暮らしなら週末作りおきよりも手軽な自炊を
近頃人気のおかず作りおき手法。週末の時間がある時にいくつかのおかずや半調理品を作っておけば平日忙しい時にささっと食事の準備ができるので確かに便利です。
が、予定がビシッと決まっている規則正しい日々を送っているならともかく、ある日突然接待の予定が入ったり、同僚と飲みに行くことになったり、実家から野菜が送られてきたり、なんてことも当然あるわけです。頑張って準備したつくりおきおかずをダメにしてしまった時の心の傷は思いの他、深い。
忙しい毎日を送っている人は特に、つくりおきは控えめにしておいて、日々手間のかからない料理を繰り返すほうが結果として無駄を出さずに済む場合もあるでしょう。
また、近くに便利なスーパーがない場合は休日にまとめ買いしておく必要がありますが、帰宅途中に買い物できる店があるならばわざわざ食材ストックを持つ必要はありません。
いやいや、仕事帰りにスーパーに寄って買い物するのが手間なんだよ、という人でもコンビニには寄り道してたりするもの。コンビニで雑誌を買うのもスーパーでにんじんを買うのも手間としては大して変わりませんよ。
料理が余りがちな一人暮らし 少ない材料の簡単レシピ
さて、この先は具体的な料理について。
ネットや本で料理レシピをみているとそう難しくない基本的な料理であっても材料や調味料をたくさん使っているケースが多く、レシピ通りに作るとなるとあらかじめ食材や調味料を揃えておく必要があります。
ここがまず面倒に思えませんか?
材料が多ければその分コストもかかるし、材料を洗ったり切ったりの下ごしらえする手間も当然増えます。仕事で疲れて帰宅した後でも時間をかけずにささっと作ってパッと食べるには少ない材料で、尚且つ調理工程も少ないメニューを選ぶのが吉。野菜1つでできるおかずなど、少ない素材で完成する料理のレパートリーをいくつか知っておけば品数を増やすのも苦になりません。
野菜ひとつを焼くだけ、のレシピ
野菜をフライパンに乗せて焼くだけ。火加減さえ間違わなければ手間なし失敗なし。焼いている間に他の料理の準備に取りかかれるので効率よく食事の準備ができます。
茹でて和える、のレシピ
茹でた野菜を何かで和えるだけ、のレシピは簡単で野菜をたっぷり摂れるのが嬉しい。青菜などは一度に茹でておけば冷蔵庫で2~3日は持つので日替わりで味を変えて食べれば意外と飽きません。
冷奴・温奴は一人暮らしの強い味方
あと1品添えたいなあ、という場合の強い味方が豆腐。経済的かつ健康面もバッチリ、ダイエット中の人でも食べて罪悪感のない優秀な食材です。切って何かをのせるだけでできる冷奴・温奴のバリエーションがいくつかあればおかずにつまみに大活躍します。
臭いが気にならない1人暮らしの魚料理
一人暮らしだと調理するのが億劫になりがちなのが魚。ワンルームのキッチンで魚を焼くと臭いも気になりますよね。そこで活躍するのが「蒸す」調理法。シンプルな酒蒸しなら煮魚より簡単で焼き魚のように臭いも発生しないのでおすすめです。もちろん魚以外にも応用可。
一人暮らしの自炊 常備する食材は傷みにくいものを
つくりおきはほどほどにすべし、と書きましたが、1品2品は帰宅後すぐに食べられるものが欲しいのもまた事実。ならば常備菜、ストック食材はできるだけ傷みにくいものを選ぶことをおすすめします。
余った野菜をぽいぽいほうり込んでおけば勝手に美味しくなってくれるぬか漬けや調味料としても役立つ梅干し、塩昆布、長期保存ができる乾物類を味方につければ賞味期限にビクビク怯える必要はありません。
漬物さえあれば
夏場はぬか漬け、冬場は白菜漬けがあればかなり役立ちます。もう今日は軽くでいいや、という場合は漬物とご飯と味噌汁、なんてのもアリかと。漬かりきって酸っぱくなってしまった古漬けもまた美味しい1品になります。
梅干しを使い回す
白ご飯のお供にお弁当の添え物に、梅干しを常備している方は多いのでは。もちろん単体でも抜群の活躍を見せてくれる梅干しですが、他の食材と合わせるのもまたよいものです。
塩昆布ひとつで美味しく
梅干し同様ご飯のお供として優秀な食材、塩昆布。おにぎりとかお茶漬け、炊き込みご飯やパスタなどご飯や麺類に使われることが多いですが、野菜を美味しくするポテンシャルもあるのです。
日持ち重視なら乾物と缶詰
長持ちする食材といえば乾物と缶詰。春雨はサラダに使ったりちょっとボリュームが欲しい時の汁物に加えても。最近は小分けになって売られているのもありがたいですね。缶詰類は非常食にもなるのでいくつか常備しておいて定期的に消費し、買い換えておくと安心です。
一人暮らしの簡単献立、白いご飯と汁もの
いくら簡単な料理でも忙しいのにおかず何品も作ってられないわ、という気分の時もあるでしょう。
ならば白いご飯と具だくさんの汁ものという組み合わせがベスト。例えば味噌汁でも、出汁の出る素材を使えば、わざわざ出汁を取らなくてもいいので、調理ハードルが低くて気もラクです。
味噌汁やスープは残り物食材を一気に消費することもできます。いくつか汁もののパターンを持っておけば、食材のロスも防げて一石二鳥。具沢山の味噌汁に漬けものでもあれば、カップラーメンよりは格段に満足できますよ。
一人暮らし料理の定番・麺や丼、ワンプレート
一人暮らしの簡単料理といえば、麺ものやご飯もの、そしてワンプレート料理。
私は基本的には酒のつまみばかりを好んで食べているのですが、休肝日やささっと済ませたい日には一皿料理を作ることもあり。もちろん、少ない材料で簡単、かつ短時間でできるものばかりです。
料理初心者こそ、簡単な名無し料理を作るべし
料理初心者向けの家庭料理レシピ本などに載っている家庭料理の定番メニューといえば
- 肉じゃが
- ハンバーグ
- から揚げ
- 生姜焼き
- 筑前煮
- 煮魚
- だし巻き
- 親子丼
あたりが多いようです。
もちろんこれらの定番料理の作り方を覚えていくのもいいのですが、あらかじめ作る料理を毎日決めてレシピ本通りの材料と調味料を都度揃えて、なんてやっていると手間もロスもかなり出てきます。
レシピ本ではハンバーグならハンバーグ、鯖の煮付けなら鯖の煮付けその1食で完結しているけれど、実際の食事は毎日連続するもの。自炊に慣れないうちから定番料理を一人分だけ毎日日替わりで作り続けるのはあまり現実的ではありません。
そこでおすすめなのが料理からではなく食材から今日のメニューを決める方法。
別に定番の料理じゃなくても、名前のない料理でいいんです。野菜や魚は安いもの=旬の美味しいものであることが多いので、素材に頼ってしまえば手間もお金も掛けずとも美味しい食事は作れますからね。
スーパーで品揃えをチェックし食べたいなと思ったもの、安くなっている食材などから何を作るかを考えるようにすると食材の無駄が出にくく、かつ経済的な献立が構築できるでしょう。
料理上手になるためにはどんどん外食しよう
ここまで自炊について書いてきたというのに少々逆説的になりますが、美味しい料理を自分で作れるようになるために、外食でも美味しいものをどんどん食べましょう。好きこそ物の上手なれ、といいますが、全く料理ができなくても、食べることが好きで美味しいものに興味がある人は料理の腕が早く上達する印象があります。
もちろん食べることに興味がない、自炊している暇があったらその時間をもっと別のことに使いたい、という方は割り切ってしまうのもひとつの方法ですが、一人暮らしでも自炊力を上げて健康的な食卓を実現したい!という野心をお持ちの方は外でどんどん美味しいものを食べて美味いものアンテナを磨きましょう。
以上、独断と偏見で考えた一人暮らしの自炊ポイントでした。
私の場合は料理といっても家飲み用のつまみばかりを並べる日々ですが、自分で自分好みの料理を作れるとかなり生活が潤います。
一人なのにわざわざ食事の準備なんてする気にならないよという意見もありますが、自分がやらねば誰がやる、の一人暮らし。自分で自分をもてなすために、自炊は最も手軽な方法のひとつではないでしょうか。
人生で自分がコントロールできる範囲については少しづつでも改善して楽しい毎日を送りたいものです。
というわけでいきなり豪華絢爛メニューを目指さずとも、シンプルな材料と簡単な調理だけで一人暮らしの食卓を充実させることは可能ですよ、もちろん料理初心者でもね、というお話でした。
※読めば自炊がしたくなる、大人の家飲みエッセイ本書きました。
関連記事
-
非常食の賞味期限を切らしがち問題。
多分やっちゃうだろうなと思っていたら、まんまとやらかしました。非常食としてストックしていた
-
牛ももたたきのおろし和え、トマトとわかめのナムル献立。
珍しく、肉塊です。 調べてみたところ、およそ1年ぶりの肉塊です。 ステーキサラダ
-
東京駅でも買える品川名物「貝づくし」はかなり危険な駅弁だった。
さて、またまた移動です。 行き先はまたまた関西方面です。 なんだかんだと言いながらも
-
鮭の和風ポテトサラダ、ピーマンの丸ごと煮献立。
36度ですって。 今週頭は寒いとかなんとか言ってたのに、36度ですって。 こう暑
-
ミニマリストへの道。
究極はスーツケース1つで生きていくこと。 そんな理想を胸に自分の暮らしを徐々に改変している最中
-
おしゃれに必要なのはお金かセンスか、それとも。
先日衣替えをしまして。 関連 どうせ捨てるなら、何も持たないほうがいい。 おっと
-
ワインで家飲み 鶏もも肉のソテー、小松菜のオイル蒸し。
今日はアレが食べたいだのコレが呑みたいだの、食べることに気が回るのは元気な証拠。 と常
-
春の大試着会、インナー1枚で広がる着こなしの可能性。
先日のクローゼット一掃であれこれ処分したこともあり、インナーとTシャツを新調しました。 捨てる
-
散らかし、掻いて、放置して。かりそめの快楽に身を委ねる。
By: Sandy Schultz[/caption] 手湿疹が酷くなったことで数年ぶり無数
-
一人暮らしの家飲みメニュー 5/24 ゴーヤチャンプルー、ピーマンとちくわのナムル。
またか! って感じでゴーヤチャンプルーです。 ゴーヤとかにんじんとか豆腐とか豚肉
Comment
crispy様
料理まとめありがとうございます。
このサイトで覚えたものも数多く…
年の所為もあるのでしょうが、結局
シンプルで簡単なものが、飽きないし美味しい。
しくじっても味噌先生にお願いすれば何とかなるし笑。
今後ともレシピよろしくお願い致します。
ちゅーなーさん
調味料は何を揃えるべきか?と頭を悩ませる一人暮らし歴間もない学生さんや料理一年生さんの参考になれば、と思ってまとめてみましたが、よくよく考えるとこういう地味な料理が嬉しいのはそこそこ大人になってからなのかもしれません。だからこそ、料理初心者向けの本にはハンバーグとかオムライスのレシピが掲載されているのかな、と。
でもシンプルで簡単な料理は忙しい毎日の食卓にはありがたいし、老若男女誰にだって合わなくはないのでまあよしとしましょうか。
こちらこそ、今後とも宜しくお願いします。