最小限の旅の持ち物、パソコンもカメラも邪魔。

By: Alejandro Pinto
身軽な旅をするならば荷物は最小限にまとめるべし。呪文のようにそう唱え続けて幾年月、女性の旅の荷物が増える二大要因のひとつである化粧品問題はそれなりに解消しつつあります。
もうひとつの要因である服に関しては旅の目的や行き先によって大いに左右されるのでいいじゃんいいじゃんTシャツデニムでどこでも行っちゃえばいいじゃんとはならず、旅に応じたコーディネイトを都度組むスタイルを取っております。
けれど私の旅の荷物にはいかんともしがたい弁慶の泣き所がありまして。
最小限の旅の荷物、パソコンもカメラも邪魔
旅の荷物が飛躍的に軽くならない理由、私の場合はパソコンとカメラです。
今年の春、スーツケースを持たずにショルダーバッグひとつで3週間の旅に出かけました。
スーツケースを持たないとなると軽さはさらに重要で、カメラとパソコンがなければもっとラクであったのはいうまでもありません。
パソコンはMacBook Airなので重さ薄さ共に許容範囲としても、カメラはどう考えても邪魔。さほど重くはないけれど、何せ形状がアレなので持ち運びにくいしかさばるし。長旅の場合パソコンの不携帯は難しいけれど、今日日スマホで代用可能なカメラはなくてもどうにかなるんじゃないか。
旅の荷物をリストアップする段階になると、毎回そう考えるのです。
記録じゃなくて記憶すべし、は大正解
旅先の風景を収めることに夢中でレンズを覗き込んでばかりいるよりも、その時にしか感じられない空気や匂いと共にその目にしっかり焼き付けるべし。せっかくの旅なのに記憶に残っているのはレンズ越しに見た景色ばかりじゃ勿体ない。
そういう意見、よく聞きます。おっしゃる通りだと思います。
プロの方や趣味であってもプロ顔負けの機材を揃えていて堂々と「写真を撮りに行く」旅ができる方ならいざしらず、ドのつく素人が重い荷物は嫌だとボヤきながら10年ものの古い一眼レフを毎回連れ出す意味はあるのかと。
うん、ないよね。意味などない。まるでない。だがそれでいい。
カメラがなかったら荷物はもっとシンプルになるんだよなあと思いはするものの、結局はカメラなしの旅は考えられない。ということは、私の中でのプライオリティは
「荷物の軽さ < 一眼持参」
なのでしょう。
カメラは記憶のスパイスに
現状ではどうやら荷物の軽さよりも長年連れ添った相棒を首からぶら下げて町散策を楽しむ時間を重要視しているらしい私。
ファインダーを覗き込むその分直に風景を見つめる時間は減るけれど、シャッターを切るのにはそれなりの理由があって、その瞬間の決心みたいなものが写真と共に後々まで残っていたりもする。それは懐かしい歌を聴けば学生時代の出来事がふと浮かんだり、薄甘い出汁をすすると大好きな店で一緒におでんを食べた彼女のことを思い出したりするのと似ていて、単なる記録のための行為ではなく記憶の中でのスパイスのごとき働きもしているように感じるのです。
身軽な旅がしたいといいつつわざわざ重いカメラを持参する矛盾に満ちた行為。これは立派な機材のあるなし、技術の上手い下手に関係なく、ただ単に撮るのが好きかどうかの問題なんだろうな。当たり前だけども。
きっと今の一眼がダメになったらいよいよ考えるだろうし、ああもう心底重いのはダメだと感じたら持ち出さなくなるのでしょう。それは毎日ヒールを履いていたのにもう無理だなと感じたあの感覚に近いのかも。
そうなった時は、なんて考えたらさすがにほんのり切なくなるけれど、今はまだありがたいことに腕力も体力も残っている。よって、当然今回も一眼レフ持参で新たな記憶を記録する気満々です。
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