白シャツ一枚 装いプレイの可能性。

公開日: : 最終更新日:2016/09/25 ファッション, ミニマルライフ, 旅人への道

closet

極端な話、仕事がらみの旅行じゃなければ洋服なんてラクなものが一番だし、枚数だって少なくていい。

夏ならTシャツ数枚にデニムにサンダル、冬なら足元はスニーカーかブーツでアウターはダウン、でほぼ事足りるでしょう。実際その程度の軽装で旅を続けている人も少なくありません。もちろん私も旅に限らず多くの服は必要ではないと考えています。

関連 40代の服選び。もう楽な服しか着たくない!

ただ、外国人だからこれで許してとばかりにどこへでもサンダル履きで侵入する旅行者にはなりたくないとも思っているのです。



バックパッカーのドレスシャツ

これは友人が若かりし日にバックパックを担いでヨーロッパを旅していた時のエピソード。

寝台列車の2等席に入ると彼の前には自分と似たような年頃のフランス人らしき男性2人組。同じく貧乏バックパッカーといった風体で薄汚れたTシャツにデニム、擦り切れたバックパックをベッドの奥に押し込んで寝そべっていました。

ああ、彼らも自分と同じ大学生だろうか。どこまで行くのだろうか。

なんとなく親近感を持った友人でしたが、夕刻になってその親近感はちょっとした憧れに変わります。なぜなら、2人組の若者がバックパックから取り出した白のドレスシャツに着替えて食堂車に消えていったから。

おそらくそのシャツ自体は高級なものでも特別に仕立てたものでもなんでもないでしょう。けれど、わざわざ着替えて食堂車に行くという発想を持っていなかった当時の彼の目には、2等席で移動する若きバックパッカーがドレスアップしてディナーに出かけるその姿がなんとも素敵に映ったと言います。

「その時に服の持つ力を感じて、状況に応じた装いを楽しむのっていいもんだなと思うようになったんだよね」

私がこのエピソードを友人から聞いたのは彼も私もすっかり大人になってからのことですが、ああいい話だな、と素直に思ったのでした。

「装いプレイ」というお遊び

白いシャツ1枚がガラリと人の印象を変えてしまう。洋服というのはなんとも面白いものであります。

オリエントエクスプレスのような豪華列車でもないのにわざわざ食堂車に行くために着替えるなんて大げさな、とも言えるけど、シャツ1枚変えるだけで「ちょっと上質な旅のディナー気分を味わってしまおうプレイ」に興じるとはなかなか愉快な若者ではありませんか。友人が見とれてしまったのはきっとその2人組が美青年であったことも大きいのでしょうが、この何気ない出来事がいつまでも印象に残っているのはとても共感できるのです。

もちろん感じ方は人それぞれなので、同じ場面に遭遇してもなんとも思わずすぐに忘れてしまう人だっているだろうし、同じ年頃でもヨーロッパとアジアでは文化が違うんだなあと感じる人、自分の装いや行動と比較して意味もなく恥じ入ってしまう人などさまざまでしょう。その場にいた訳でもないのに状況を思い浮かべながら素敵な話だなあ、なんて思った私はおそらくシャツ1枚で気分を変えるプレイ賛成派、なんだろうな。

高価な品やブランド物に頼らずとも、楽しもうという心構えさえ持っていればよい。たった一枚のシャツで遊べる「装いプレイ」のなんと奥深きことよ。

ミニマリストの持たない暮らし

人から聞いた旅のエピソードの中でもこれはものすごく好きな話なのに、舞台がどこへ向かう何という列車だったのかはすっかり失念してしまいました。寝台列車があってそこそこのクオリティの食堂車がついているヨーロッパの長距離列車、となるとシティナイトラインあたりかしら。何しろもう20年以上昔のことだから、今ではなくなっているかもしれないけれど。

若きバックパッカーだった白シャツ2人組も既に齢40を超えているはず。今はどんな大人になっているのでしょう。装う遊びは今でも続けているでしょうか。

 




関連記事

モアルボアル滞在記2016

モアルボアルへの行き方とセブシティへの帰り方 2016。

夏休みはフィリピン・セブ島のビーチリゾート、モアルボアルで過ごしました。 またか、とい

記事を読む

By: Phil Roeder

今日捨てたもの 寿命か、自分の不注意か。

By: Phil Roeder[/caption] 身の回りに置くものを妥協せずきちんと選び

記事を読む

NY ホテルエジソン ツインルーム

荷物を持たない都会のホテル暮らし。

引っ越したという知人の話をよくよく聞いてみると、現在はホテルを拠点として生活していると言う。

記事を読む

redred

なぜ捨てられないのか、わからない。

結構勢いよく捨てているように思われるかもしれませんが。 夏ものに着手する前から、何度も

記事を読む

doublewindow.min

今日捨てたもの 9/5 昔の部屋のカーテン。

毎日ひとつづつ捨てる月間は無事終了しました。 が、今後も何かを手放した時には備忘録とし

記事を読む

By: Alan Cleaver

少ない服が新鮮に思えるのは、おばさんだけ。

By: brittgow[/caption] 先日こんなことを書いておいてなんですが。

記事を読む

oldradio

今日捨てたもの 8/9 カセットテープを処分。

今月は毎日1つづつ何かを手放す月間です。 本日で9個目ですが、また凄いものが出てきましたよ

記事を読む

By: David A Ellis

英語ができない、海外一人旅は無理なのか。

By: Mark Hillary[/caption] 旅先でトラブルがあった時のことを考えて

記事を読む

白鶴酒造記念館 酒蔵巡り

白鶴酒造資料館 最後は立ち呑みで〆。灘の酒蔵巡り その4.

しつこく書いている灘の酒蔵巡り、ようやく最終回です。 参考 灘の酒蔵巡り 2015

記事を読む

140830lg

捨てられない無精者あるあると昔の依存。

昨年引っ越した後、久しぶりに収納ができたというのになかなか荷物が落ち着かずにわちゃわちゃやっ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

noname
【キャンセル待ち受付中】たくさんのお申し込みありがとうございました。

来年1月に開催予定のイベント「今から10年後の働き方を考えよう

さばの味噌煮献立
さばの味噌煮、豆腐と三つ葉のすまし汁献立。

さばの味噌煮。ど定番の和おかずですね。しかしよくよく考えてみ

snow
持たない生活、寒がりのくせに手薄な防寒。

超小型のセラミックファンヒーターを注文しました。というのも、先

さばとわかめのねぎ酒蒸し
さばとわかめのねぎ酒蒸し、三つ葉奴献立。

さばの半身が驚きのお買い得価格で手に取らずにはおれませんでした

noname
働いている人も、働いていない人も、今から10年後の働き方を考えよう。

先日お伝えした通り、来年の1月にトークイベントの開催を予定して

→もっと見る

PAGE TOP ↑