40代の痛いファッション。

By: sagesolar
昨年高らかに宣言しておきながら結局実現しなかったことがあります。
それは、未だ履いたことがないブーツの着用。
数年前に購入したというのにずっと新品の状態で箱に入れられたままのお気に入りブーツ。
「今年こそは履きます」
と鼻息荒く誓ったもののヒールの高さやデザインのゴツさゆえになかなか手が出ず、結局またお蔵入りとなっていたのです。
痛い40代のやりすぎコーディネート
もう少し寒くなったらこれで出かけよう。そう考えていたコーディネートがありました。それはうっかりタイミングを逃すとあっという間に着られなくなってしまうファーベストに黒のカットソーとパンツ、そして件のブーツという全身真っ黒スタイル。
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このまま新品の状態で売ったらそこそこの値段になるんじゃないの?なんて小市民らしさ全開のセコい発想にて査定してもらったのですが購入金額の1/10程度にしかならず、いやいややっぱり履くべきだ、と思い直したこのブーツ。ヒールが高いことや履きなれていないことを差し引いても最近のカジュアル路線に合わせるデザインではないし、はてどうしたものかと少々持て余していたのです。
そこで考えたのがこの真っ黒コーディネート。インナーには白にゴールドのプリントが入ったキャミソールを入れましたが、それでも相当真っ黒。黒はもう似合わなくなったかな、などと言っていたくせにまさかの全身真っ黒けであります。
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ここ数年この手のハードなスタイリングはご無沙汰だったので気分はすっかりコスプレ。あ、ちょうどハロウィンシーズンだしいいんじゃない、なんて妙な言い訳まで用意する。
しかしこれ、どこのビジュアル系バンドだ。こういうの、勘違いおばさんの痛々しい若作りコーデっていうのかしら?などとハラハラしながら出かけたのですが、実際のところ大した違和感はありませんでした。
コーディネートより痛々しいこと

By: Francisco Anzola
違和感がなかった、というのは別にあらあら私全然イケてるじゃないのとかそういうアホなことではなく、やりすぎかと思えたこのスタイリングで街を歩いてみたならば身構えていたよりもブーツは歩きにくくも派手でもなく、全身真っ黒が取り立てて目立つわけでもなく、ロッカー崩れ風にもならず、別に全然普通なのでした。
そして、楽しい。
そりゃそうか。なんだか「やりすぎ」に思えたのはここのところ普段着がデニムやワイドパンツにパーカー、スニーカーなんて楽ちんスタイルに傾き過ぎていたせいであって、単なる自分比によるプレッシャーでしかなかったのでした。やあねえ、自意識過剰って。
が、ホッとしたようなちょっと期待はずれなような気分で歩きながらショーウィンドーに映った自分の姿を見て、あ、こりゃいかんと別の問題に気づく。最近スニーカーで歩くのにすっかり慣れてしまっていたせいなのか、歩き方が酷い。そして姿勢が悪い。
こりゃコーデ云々以前の問題だ。歩き方と姿勢はいつも気をつけてたつもりだったんだけどなあ。
痛々しいのは服じゃなくてもっと根本的なところ。最近ラクなスタイルに馴染み過ぎていたからか、服だけじゃなく体が緩んでいたようです。ラクな服は大好きだけど、私みたいな自制心の効かない人間はラクさにかまけてズルズルいっちゃうとこういうことになるんだなあ。
見た目云々の話だけじゃなく、姿勢の悪さは体の歪みなど他の問題も引き起こす恐れあり。気をつけよう。
キャラは絞るがいいけれど
ファッション迷子なお年頃になると、自分らしいとか自分が好きなテイストではなく40代に似合う、とか、40代が着てもおかしくない、とか無難な正解を探して彷徨ってしまいがち。けれど悲しいかなどうでもいい格好をしてやり過ごしている時間もそう多くは残されておらず。よって、ある程度のキャラを絞って探求するのが効率的ではあります。
私の場合幸いにも好みのキャラ設定は変わっておらず、体型も変わらず、流行りものもさほど持ってはいないけれど、最大の問題は体力。ずっと自分の定番だったヒールやボリュームのある鞄を毎日使うのが辛くなってきたのが迷路に入り込んだ大きな要因であったのだなあと本日の真っ黒コーデで感じました。
やれやれ、体力問題侮りがたし。
でもアレだ、毎日は無理でもたまにはこうしてヒールのあるゴツいブーツを履きたいし、やりすぎな感じの痛々しいファッションも楽しみたい。だって私にとってはこれも手持ちの少ないアイテムで楽しめるお気に入りのスタイル、だもんね。
普段はラクでシンプルなアイテムを着まわし肩の力を抜きつつ、たまにはコスプレ的に空気の読めない痛々しいおばさんになる。あれこれ考えると動けなくなるけれど、やりすぎファッションといっても別にヘソを出すわけじゃなし、それで打ち合わせに行くでなし、着ていて楽しい気持ちになれるならばそれもまたいいじゃない。
ただしいつでも背筋はシャキッと伸ばして、ね。
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