40代ファッション迷子問題、キャラ設定も重要説。
妙なタイトルですが、先日書いた記事の続きです。
我々を深く悩ませる40代になって何を着ても似合わなくなったよ問題。
どこで買うかよりも何を買ってどう着るかだよね、という当たり前過ぎる結論で乱暴にまとめてはみたものの、ありがたいことにコメントをいただきまたまたあれこれ考えたのでした。
まあ考えてみたところで結論は大きく変わらないのですが。
ババア上等!にがっくりくる
先日漫画家の槙村さとる氏とスタイリストの地曳いく子氏の共著「大人のおしゃれDo!&Don’t ババア上等! 余計なルールの捨て方」を読みました。
槙村さんは60歳、地曳さんは57歳。長らく第一線で活躍している売れっ子漫画家と現役人気スタイリストのおしゃれ対談、経済的にも情報的にも装うことになんの障害もないおふたりでさえ
「40代半ばくらいまでは全然大丈夫だったのに、50あたりになると途端に洋服に迷う」
などと表現されており、えええ、となりました。
そうか、この洋服似合わない問題との戦い、40半ばくらいで抜ければ後はすいすいいけるのかと思いきや、実はまだ始まったばかりだったのですね。そうか、そうか…。
まあ何事も人によりけりなので自分もそうなるかはわかりませんが、可能性は、ある。しかもお金があれば、知識やセンス、情報が手に入れば即解決、というものではない、のは薄々わかってたけれど、やっぱりそうか、そうなんだ。
本書には大人の女性が使える具体的な「似合わせ」テクニックも多数掲載されておりとても参考になるのですが、私が一番納得したのは
「いろんなキャラを追っかけている時間はない」
という部分。
好きでもない洋服、どうでもいいコーディネイト、自分らしくないスタイルで過ごすような時間はもうない。残念ながら先はそんなに長くないのだから、あれもこれもといろんなキャラのファッションを追わずに自分に最もしっくりくるキャラらしいスタイルで行きましょうよ、といった意味でしょうか。
40代のファッション問題、必要なのは答え探しじゃない
40代になったらどこのブランドでどんなデザインの服を買えばいいのか?
迷えば迷うほどそんな「正解」を求めて彷徨ってしまいますが、結局のところ自分にぴったりの答えが載っているファッション誌も本も見つからないのは当然のこと。だって、どんなキャラでどんなスタイルで生きていきたいのかは人それぞれ違うから。となると、探すべきは正解そのものではなく、この問題を解くための方程式。当てはめる数字はそれぞれ違っても、式が間違っていなければ答えはおのずと導き出されるはず、なのです。
方程式を効率的に学ぶためにはパーソナルスタイリストにアドバイスを求めるという方法もあります。もちろんこちらも丸投げでいいはずもなく、自分がどういう方向性で行きたいか、どんな装いがしたいのかという核に気付いていることが大切。コメントを下さったまるいさんもそこのところをうまく伝えられたからこそ成功されたのでしょう。
ファッションに限らず、人生に必要なのはやっぱり自分はどうなりたいかを知ることに限るよなあ。
と、またまたお約束の結論に着地してしまうのでした。
シンプルに生きたいけどシンプルではいられない
自分のキャラを考える。当然といえば当然のことなのですが。
華奢なヒールが履けなくなったし、鉛のように重い鞄には手が出なくなったし、モノを減らしてもっとシンプルに生きていきたいからと言って自分の趣味のベクトルとは全く異なるシンプルナチュラルファッションに突然舵を切っても全然楽しくないしそもそも似合いもしない。だいたい全身無印みたいなシンプルな洋服でもおしゃれな感じの人は朝ごはんは緑色のスムージーでお裁縫とか上手でていねいな暮らししてリンネルとかナチュリラ読んでロハスでナチュラルでベジタブルな感じなのよ。いや私だって野菜は好きだけど休みだからって朝っぱらからスキップして酒飲みに行ってとりあえず煮込みと瓶ビールね、みたいな人間がボーダーTにリネンパンツとか上っ面だけ真似しても全然ダメなんだって。
なんだか書けば書くほどシンプルナチュラル系をdisってるみたいになってますが、違います。自分のキャラじゃない、ということが言いたいだけですすみません。そしてこれもめちゃくちゃステレオタイプなイメージなんですけどね。ナチュラル系はこう、なんて十把一絡げにできるほどすっかり濃くなっているであろう40代の「キャラ」は単純に分類できない。
先輩方の教えによれば今後もまだまだ洋服関係で悩むこと請け合いですが、まあそれもまた人生か。私の場合はキャラやスタイル以前に人間としての生き方自体がブレまくっていることこそが問題のような気もしますが、Life is very short. 自分にお似合いのキャラ設定を酒でも呑みながら検討したいと思います。
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Comment
40代アラフォー女子です。童顔なため、洋服を根本的に見直していません。辛辣な妹が何も言わないので、ダイジョブかな、と思ってはいますが、白髪も出てきたし、気をつけます~。
Yoshさん
みんながみんなアラフォーになればそれまでの洋服が似合わなくなる、ということでもないのでYoshさんの場合はおそらく大丈夫なんじゃないでしょうか。妹さんという強力な味方もおられるわけですし。白髪はね〜、困りますねえ。私もちまちま争い中です…。
アトピーでコメントしたケイコですm(__)m
キレイになってきたとのことで、嬉しく思っております!
実は私、学生時代〜20代から何を着ても垢抜けずに路頭に迷い、昨年30代早々にしてパーソナルカラー&パーソナルデザインという論理のプロに助けを求めました(^^;;
結果として、本当に受けて良かったです。
無駄な買い物が無くなり、手持ちの似合わない服を処分できました。安いものを着ているのに「オシャレになった!」と褒められたり。
費用対効果が非常に高いです。
特に、カラーについては今まで似合うと思ってたものが全くダメだったことがわかり、ここ数年で一番の衝撃でした(そのため、違う先生のところでも受信。結果は同じ 笑)
さて、診断の過程で私がえぐられた、先生方の名言をご紹介します。
◯若いうちはある程度何でも着こなせているように見えるが、年をとるほど、似合わない色や形デザインがますます似合わなくなる。
◯そのワンピース、今は良いけど…あと2〜3年ね。
◯「年をとると黒が似合わなくなる」というのは、もともと黒が得意でない人が、年をとることで似合わなくなってきただけ。似合う人もいる。
◯好きなもの(あるいは理想の姿)と似合うものは違う。
◯「これが似合うもの」と頭で理解していても、元々の好きなものに引っ張られるので、すぐに自分一人で似合うものを選べるようにはならない。
自分が「これが好き!」と思っても、それが似合わない(安っぽく、老けて、弱々しく見えるという意味)という衝撃(^^;;
自分の顔やらスタイルやらと服装の統一感を出すためには、どれだけ自分を客観的に見ることができるかなんですよね。
純粋な日本家屋のくせに「ゴシックのインテリアにするの!」って言っても、チグハグになっておかしいわけで…(ハズしの幅はあるにしても)。
長くなって申し訳ないですが、迷っている方には一度プロに助けを求めることを考えてみてほしいな〜と思っております。
時間もお金も節約できてモノも減らせるなんて、ミニマリストに最適(うまくまとまった気がしています)!
※ちなみに誤診というトラブルがあるらしく、ブログなどを読み込んで自分と相性の良さそうな信頼できる先生を探す必要があります。
ケイコさん
おおお、ケイコさんも体験者でいらっしゃいましたか!なんだかかなり身近なサービスになってきたんだなあと実感します。おっしゃるように最短距離で悩みから脱出できるいい方法ですよね。
>診断の過程で私がえぐられた、先生方の名言をご紹介します。
…泣きそうw
私は多分似合うより好きを優先してしまう頑固者である可能性大です。あまのじゃくだし。ファッションにしても人生にしてもやわらかあたまでいる方がいい結果を導き出せそうではあるのですけどね。いやはや。
耳が痛いー。貴重なシェアありがとうございます!
おそらくなんですけれども、「好き」を選んでしまいそうということは、違和感が無いのだと思うので、自分と「好き」の間の差異がもともと少ないんじゃないでしょうか?
それならば、「好き」を追求しても良いと思います☆
おそらく皆さん、「好き」で選ぶものに違和感が出てきてプロのもとに駆け込むんだと思うので。
私は好きな色が全然ダメでショックでした(T_T)
違和感はお前のせいか!みたいな…本当に顔色がくすむことがハッキリ分かってしまって。
なお、先生からご指摘のあったワンピースは、2〜3年も待つ気にならずに速攻で処分しました。涙
20代前半は「OL服といえばAne ◯anだよね!」と思ってまして、数年間購読してからテイストが全く自分と違うことに気付いたり。
親が服を買ってくるような家で社会人になるまで同居してたので、「自分の好き」が全然確立されておらず、服の選び方も分かりませんでした。
回り道したものです…(遠い目)
長々とすみませんm(__)m
ケイコさん
>それならば、「好き」を追求しても良いと思います☆
うう、ありがとうございます(泣
でも時には客観視することも必要ですよね、頑固になりすぎないように肝に命じたいと思います。
ケイコさんが出会った「似合う色」のように突然ガラリと世界観が変わるような出会い、とっても憧れるんですけどね。なかなか運命的な出会いがないのは頭が硬いからなのかも、なんて。
回り道したとおっしゃいますが、その分今後も楽しみはきっと倍増、ですね!お互い時には失敗しつつ、楽しんでいきましょう!
ありがとうございまぁぁぁす(涙)
未だ解決されていない私のファッション問題。
また取り上げていただいてうれしいです。
パーソナルスタイリストかぁ。こんな地方都市に私の願いを叶えてくれる方に巡り合えるかしら。
幼い頃は母の趣味で「正統派お嬢様」みたいな
(実際は違います・汗)格好をしていた私。
なので大人になってもコンサバな感じでずっと
過ごしてきたし、それが一番似合ってた(ように思う)
しかし今になって急にとってつけたように。
そして飽きちゃったのか「もういーだろ」みたいな気持ちに。
そんなとき目にする雑誌やブログにはナチュラルファッションに身を包み、北欧風なお部屋に住み
お料理上手なみなさまばかり。
影響されやすい私は部屋をかもめ食堂みたいに
するべくイッタラのお皿を買い、キリムのクッションを置き、ギャッベのラグを敷きました。
しかし何かが違う。
Crispyさんと同じく、日本酒をチビチビやりながら酒のアテを楽しむ私にはテイストが違うのかも。
と長々書きましたが、結局本に出てくるようなおしゃれな暮らしではなく地味な自分本来の暮らしをつつましやかに生きていけばいいんじゃないかと思うように。ま、当たり前か。
おしゃれな常備菜作りに費やした日曜日は、昼寝して愛するわが柴犬とウダウダ過ごせばいいのだと。
ファッションから離れてしまいましたが、イマイチ似合っていないナチュラルファッションを追い求めるのもちょっと違うのかもしれませんな。
まだ答えは出ませんが、少しだけ光明が差してきたような気がしないでもありません。
また続々編をお願いしま~す。
柴犬LOVEさん
>幼い頃は母の趣味で「正統派お嬢様」みたいな
ああ、これもありますね。私も小学生の頃から顔立ちが大人っぽかったもので母が面白がって選んでくれてたのはボディコン、イケイケOL風でした(おい)。その後自分で選択するようになってからはロック、モードの方向へ舵を切ってしまったので母はがっかりしておりましたが。
これで完璧、大正解!なんてところにたどり着くのは至難の技で、ファッションに限らずそれを探し求めて右往左往して時に失敗してヒット打って小躍りして、が人生なのでしょうけれど、やっぱり柴犬LOVEさんの犬自慢にはジェラシーです。毎晩もふもふなのですね、ぐぬぬ。
いつも読んでるブログで、自分のコメントが取り上げられ
誠に光栄でございます。
「ぶれる」と「変化する」の違いって、何なんでしょ。
私の場合、その最中はより良い方向に変わろうとしている、と信じて行動していたけど
後から「ぶれてたのかな。」と思う事が多いような。。。
違いの判断ができるのは、俯瞰力の有無なんですかねぇ。
40代に顕著にでてくる外見の老化、50代も60代も老化は続くよ、どこまでも・・・。
って事は、悩もうと思ったらずっと悩める問題です。
その時その時の自分にしっくりきて、気持ちよく過ごせて、望む方向に少しずつランクアップして見せてくれる、
そんなキャラ設定ができたら素敵ですね。
そのうち悩む気力・体力がなくなり、介護者が着替えさせ易い服しか着なくなり、となっていくる事を考えると
本当に、Life is very short.
槙村さとるさんと地曳いく子さんの本、読んでみたくなりました。
早く図書館にきてほしいです。
まるいさん
たかがおしゃれ、されどおしゃれ。考え始めるとどんどん沼にはまって生きるとはなんぞや?なんて哲学してしまいますね。いつだって行き着くところは同じ
「機嫌よく生きていきたい」
なのですが。
私は自他共に認めるブレブレ&無計画人間過ぎてお恥ずかしい限りなのですが、この先10年、20年、30年と全てが決まりきっているのもまた虚しいものなのかもしれないよ?などと自分のデタラメさを擁護する始末です。とほほ。今後も、え、前言ってたことと違うよ?ということをガツガツ書いてしまうと思いますが、どうぞ生暖かいツッコミをお願い申し上げます…
ところで槙村さとるさんがもう還暦ということに驚きました。世界は違えど60代、70代になっても尚輝き続ける先輩方がたくさんいることはありがたいことですね。
輝き続けている人生の先輩が、悩んであがいてる姿をセキララに発信してくれている。
ほんとに、ありがたいです。
クリスピーさん、関西にいるんですね!
ショーウィンドゥに映った自分の姿を見て
「この靴、上品さ120%やな」
っていう顔をしているアラフィフを見かけたら
「まるいさん、イタイ人になってるよ。」
と、お声がけ下さい。(笑)
これからも、ブログ楽しませてもらいま~す。
まるいさん
>「まるいさん、イタイ人になってるよ。」
いえいえ、
「いい靴ですね〜、それ、なんぼしたんですか?」
と聞きますw
こちらこそ、これからもよろしくお願いします!
「Regalですねん。 なんぼと思います?」
ひつこい女になってはいけない、
終わらせないといけない、
とわかってるのに返さざるをえないクリスピーさんのコメント返し。
アウトレットで買いましてん、は値段を聞いてから言うのが定石。
まるいさん
>アウトレットで買いましてん
高いものを買った、よりもいいものをお安く買った、を誇らしげに思う節があるのが西の人間の特徴、と何かで読んだことがあります。あながち外れてはないような…って私がしつこいですね、ふふふ。
クリスピーさんとまるいさん
メッセージのやり取り
たのしく拝見しております(外野感覚)
本年40代突入したのですが
お洋服の変化なしで過ごしていて
『変えた方がええんかなあ?』
なんて思いつつ
ブログ拝見しております
それでも
以前に女子友達(歳上)から
「好きな洋服を着て似合うからいいね」
うれしいお言葉ちょうだいして
ちゃっかり鵜呑みしたまんま
(当時30代真ん中くらいだったような)
お金さまもないし
モノも増やしたくないし
まあいっかー!
の現状維持です(激甘)
イワタミチコさん
特に違和感なく過ごせるのであれば40代に入ったからといって無理に変える必要はないと思いますよ。タイミングも感覚も人それぞれでしょうし、もしかしたらずっと同じテイストでいける場合もあるでしょうし、ね。
>「好きな洋服を着て似合うからいいね」
これは確かに幸運なことかも! せっかくなので好きを存分に楽しまれてはいかがでしょうか。