40過ぎたら年考えて服を着ろ、の理由。
先日、某webメディアに掲載されていた40代の女性が着てはいけないTシャツ云々の記事が轟々と燃えていました。
Twitterのタイムラインをざっと眺めただけでも本件に関してかなり多くの方が言及されていたので、そこそこ話題になっていたのでは。しかし論争がまたまた愉快な方向に伸びていてよかった。
単に苦言を呈するだけでなく、話の矛先を笑いに変えていく姿勢、本当に好き。
40過ぎたら年考えて服を着ろ、の理由。
さて当該記事の内容は、よくあるタイプの40代女性に対する辛口ファッション指南。あれはダメ、これはイタい、などと40女が決してやってはならぬ系呪いフレーズのオンパレードで埋め尽くされており、ではどうすればいいのかというポジティブな提案が一切なかった点に違和感を抱いた方が多かった模様です。
巷で度々勃発するこの手の論争。最近では、鞄ネタも近い内容でしたね。
男性発信か女性発信かという違いはあるものの、ダメダメダメよの呪いという意味では同胞。
さて、ここからはわたくしの完全なる憶測ですが。
件のシリーズは担当ライターが持ち込んだ企画ではなく、「40代のNGファッションについて辛口で書いて欲しい」という編集サイドからのリクエストによるものではないでしょうか。
いや、持ち込みかもしれませんが、いずれにせよ編集サイドがOKを出している時点で、この記事が媒体的に非常に好ましいものであったのは確かかと思われます。
なぜ好ましいかといえばそりゃ、アクセスが稼げるから。
私のファッション、もしかしてイタい?
この手のサイトはどんな記事がよく読まれるか、どんなネタを投下すべきかを綿密に計算した上でコンテンツを作成しているはずなので、40代のNGファッションシリーズも当然、アクセス狙いの確信犯であることは明らかです。
ということは、やっぱり多いんですよ。
「40過ぎてこんな服着てていい?私のファッション、もしかしてイタい?」
なんて、ふと不安になって、ついつい検索かけちゃう40代女性が。
ただ好きなだけではもうダメなのかも、もっと年考えないとヤバい?と、自分の選択に自信を持てない人が。
ファッションに100点満点の正解なんてないけれど、「好きな服を着たいように着る」は、おそらく90点くらいの正解。それは、誰でもわかっていること。ビジネスやフォーマルな場でのマナーとしての装いルールを別とすれば、ファッションなんて所詮趣味の範疇ですからね。
ああそれなのに。わかっちゃいるのに、好きな服を堂々と着る自信のある人は実は少なくて、みんな時々不安になって、第三者目線を得るべくその筋の方々の意見や一般論を求めてうっかり検索してしまう。そしてヒットした呪いの記事を読んで、ええい、やかましいわ!と反発する。
人の弱みにつけこむだけの薄っぺらい記事を読んでしまった自分に呆れた後は、さっきまでの悩みはすっかり吹っ切れて、好きな服を着たいように纏い、颯爽と出かけていくのだ。
年齢を気にするあまり、好きな服も着られなくて何がロックか!そう堂々とできる自信のある人は、案外少ない。でも、あれもダメ、これもダメ、と個人の好みや自分らしさの追及よりおばさんらしさこそを優先せよの集中砲火を受けて初めて、ああうるさいめんどくさい、もうどうでもいいわ、好きなもの着るわ!となる。
そう考えれば、この手の呪い記事ってのも、案外我々の生活に役立ってるのかもしれません。なんて、これまた都合よく解釈しすぎですかね。毎度能天気ですみません。
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