私なんて信用されなくて当たり前。
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最終更新日:2022/05/15
これからの働きかた

故郷ではしゃぎ倒したゴールデンウィークももはや遠い昔に思える5月半ば。
新規案件も加わり、慣れない仕事にあたふたしながら過ごしています。
おばさんの新生活と新習慣。
本格稼働前に大型連休があって、帰省して豪遊しちゃったものだから、平常運転に戻るのはさぞかし辛かろう。そう予測しておったのですが、幸い予測は大外れでなぜかぜんぜん辛くありませんでした。むしろ、淡い期待感すら持って新生活を迎えられたことに、我ながら驚いている始末です。
しかしそこは新たなチャレンジ、未知の領域。ハードな場面にも遭遇するわけで。
相手に信用されないキツさ。
最近稼働し始めたプロジェクトは、まったくの新規契約。今年に入って初めまして状態の企業からオファーをいただき、初めまして状態の人たちと、初めまして状態の領域の仕事をしています。
もちろん時間拘束のない業務請負で、対面打ち合わせもほぼなし。日々のメールとたまのオンラインミーティングがコミュニケーションの全てです。
時間配分を自由にコントロールできるのはありがたいけれど、いまだに関係者の顔と名前が一致しないし、誰に何を頼めばいいのか、どこにどれを共有すればいいのかわからない。その企業特有の業務の進め方がまだ掴みきれておらず、戸惑うことが多い状態です。
加えて、信用されていない感がすごい。
メールでの連絡や、契約にまつわる些細なやり取りまで「どこの馬の骨ともわからぬこのおばさんを、我らはまだまだ信用してはならぬ」という心意的なガードのブ厚さを、ひしひしと感じるのです。
いやー、切ない、キツイ。辛いよねーと、一瞬挫けそうになったのですが、よくよく考えれば当たり前のこと。別にキツくも辛くもないんだわ、と思い直したのでした。
私なんて信用されなくて当たり前。
考えてもごらんなさいな。私なんて本格的に不審人物じゃないですか。
真っ当な求人に応募して採用されたわけじゃないので、履歴書も本人確認もなされておらず、年齢すら伝えていない(向こうも気を使って聞いてこない)。名前で検索すれば、SNSなど人となりのわかる情報が2〜3出てくるのも珍しくない今、ネットに何一つヒントが落ちていない。もはや、本名なのかどうかもわからないレベルの、怪しいおばさんでしかないのです。そりゃ契約ひとつするにしても慎重になるわな。
友人があちら側で人生を変えた話。
そんな人物とわざわざ契約する会社もアレですけども、それは向こうの事情なので、私には関係なし。怪しさ満載なれど、これまでの経歴に関心を持ってもらい、仕事のオファーをもらえたことに感謝しつつ、仕事自体のクオリティや日々のコミュニケーション通じて、少しづつ信用してもらえばいい。それだけのことなのだ。
そう考えたら、日々感じる「信用されてない感」も気にならなくなって、最悪溝が埋まらなくて早期終了になったとしても、それはそれでいい勉強かな。とまで思えるようになりました。
フリーになった当時の自分だったら相当しんどいと感じる状況だろうけど、ビバ経験、年の功万歳!というしかない成長ですね。いや、ホント。
嫌な気分から素早く立ち去る方法。
いつのまにか信用されていた話。
そういえば、もう数年のお付き合いとなる別の企業の案件も、当初は似たような状況だったっけなあ。
まだ私の業務範囲もプロジェクトの全貌も見えていない段階で参加した初のミーティング。偉い人から
「で、crispyさんにお願いすることで、ウチにどんなメリットがあるっていうんですか?」
なんて高圧的に言われちゃったりもした。そう、見知らぬおばさんへの不信感満載の表情で。
あの瞬間はテキトーな回答()で凌ぎつつも「こことは長くは続かないかもしれぬ…」と心を閉ざしかけたものですが、あっという間に数年が経過。いいことも悪いことも共に経験したおかげで今ではすっかり馴染みのおばさんとなり、頼りにしてます!と言葉にしていただけるまでになりました。
しかも、こちらがお願いしたわけでもないのに、ギャラまで大幅に上げていただいてですね。これってものすごいことなんですよ。フリーランスのギャラなんて下げられることはあっても、ゴリゴリ交渉しない限り上がることなんて滅多にないですからね(私だけ?)。
「フリーランスごっこ」がしたい人たち。
誰とでも、どことでもいい関係を築けるわけではないし、そうしなくちゃいけないとも思わない。だけど、縁あって出会った相手からそれなりの信頼を得られる程度の対応はしたいよね。そもそも信頼される要素ゼロから始まった関係なんだから。
なんてことを考えながら、この先数ヶ月は挑戦モードが続きそう。といっても、根っからの怠けものであることには変わりないので、まあ、できることからぼちぼちやってみます。
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