一人で生きていくために大切な、稼ぐ力。
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これからの働きかた
近頃、公私ともに「働くこと」に関連した話題を見聞きすることが多い。時期が時期だし、働き方改革云々の関係もあるのかもしれないけれど、多くの大人に関係するネタなのだから、話題に登るのは当然といえば当然か。
今日もまさしく、取引先の女性とそんな話をしていて、
「一人で生きていくために稼ぐ力って、大事ですよね」
と言われ、頷いたのでした。
一人で生きていくために大切な、稼ぐ力
40代独身フリーランスという恐怖スペックの自分自身に対しては、おまえは悠長に頷かずにもっと必死で働け、とセルフ小言のひとつも言いたくなりますが。
発言の主は立派な企業で長年お勤めされている既婚女性。大きなお子さんもおられるとのことですが曰く
「いつ一人になっても困らないような経済力って大事でしょ」
とのこと。
またまた物騒なことを、なんて笑いながら話してましたが、正論だなと思う。いつ何がどうなるかなんて誰にもわからないし、今は家族と一緒にいて、これからもそのつもりだけれど、自分の意思とは関係なく一人になってしまうことだってなくはない。
最後まで一人にならなければそれはそれ。不安定な一輪車よりも二輪車、三輪車、四輪車のほうが当然盤石なので、いずれにせよ一人ひとつ、一輪でも走行可能な車輪はもっておいたほうがいいよね、という話です。
キラキラしていないけど、生きていける仕事
そもそもこんな話題になったきっかけは「親ブロック」です。
平成も終わる中、就活に全力で昭和のアドバイスをする親へ(BUISINESS INSIDER)
成長著しいベンチャー(既に一部上場)でチャレンジしたい女子学生の父親が、娘の意思を無視して勝手にその会社に内定辞退の連絡をした話を聞いた。
子供が取った内定を、親が気にいらないからと言って、辞退させる。
いやいや、そんなのレアケース過ぎるでしょ、と言いたくなるエピソードだけれど、実際そこかしこで起こっている現象だそうな。恐怖の親ブロックを防ぐため、親を招いての説明会や食事会まで開く企業もあるのだとか。
今の就活生の親世代といえば、きっと私と同世代。
「自分の進んできた道こそ正しい道。だからこそ、我が子にも同じ道を歩んで欲しい」
何の疑いもなくそう信じられるのはある意味素晴らしいことだと思う。自分が幸せだからこそ、お前もこの道を行け、と言えるんだから。
でも、人が違えば行きたい道も正しい道も異なるのは当然のことで、親子だから同じ生き方すべきって訳でもないし、人間向き不向きがある。本人が決めた道を否定して「有名企業でなければ働かせない」なんて、かなり恐ろしい話じゃありませんか。
名の通った企業とか、キラキラしたカッコイイ仕事をして欲しいと願うのは当然悪いことではないけれど、どんな状況でも生きていける、一輪車を乗りこなす逞しさを身につけることだって、この先の長い人生で役に立つ気がするんですがどうなんでしょう。
私はといえば、有名企業どころか企業にすら属せず、キラキラした仕事も持たず、幸いなことに頼れる人も家族もいないので、歪な形の一輪車で曲芸を披露しながら生きています。その走りには安定も美しさもないけれど、日々一輪で暴走しています。
来世ではもちろん、新卒で大企業に就職できるよう頑張りたいと思います。
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Comment
crispy様
親ブロック…記事を読んで、ほーん
という声が出ました。
ふと思い出しましたが、亡父は何かと会社自慢を
してました。まあ、共◯通信社でしたから…
そりゃ自慢もしたくなるよなぁ、とw
跡を継げ、と言われなくて本当に良かったww
ピアノメーカーは大別すると二社しかなく
人様からすれば大きい企業、となるのでしょうが
内実を知ってますから、ネームバリューとの
ギャップが大きく、何ともマジで心中複雑です。
初子、初孫、一人っ子と役満でしたからw
それはそれは、末は博士か大臣か…
はい、しっかり周囲の期待を爆破しましたww
しかし、手で稼ぐようになれたから結果オーライ
爆破した甲斐がありました←
来世は…また同じ事やるかもですw
ちゅーなーさん
いつもちゅーなーさんの「手に職」を羨んでいる私ですが、本日もまた羨望ワードが出てしまいましたね。
>来世は…また同じ事やるかもですw
こう言えるのは本当に素晴らしいと思います。
生まれ変わってもこの仕事がしたいとか、同じ道を歩みたいとか、この人と一緒になりたいとか、なかなか思えることではない…なんて感じるのは私だけでしょうか。私も来世にばかり賭けずに今生でひとつでも確固たる何かを得たいものです。今更ですけどw