女性が一人で生きていくのは大変、という勘違い。
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最終更新日:2023/10/25
生き方と考え方
40も過ぎればなんだかんだで一人暮らし歴が長くなってきました。
「女が一人で生きていくのは大変なこと」
私が子供の頃はそんな意見をよく聞いたものですが、実際一人生活が長くなると別に大変でもないよなあと実感しています。
もちろん昭和の時代と平成の今では環境が全く違うので、私が子供の頃の40代女性、今の70代くらいの世代の独身女性はそれはそれは大変だったことでしょう。
そう考えると、自分はいい時代に生きているなあと思うのです。
一人で生きる、女性の一人暮らしで困ること
なんてふと考えてQ&Aサイトなどをざっと眺めてみたところ、女性の一人暮らしで困ることといえば
- 防犯面が不安
- 模様替えなど重いものの移動
- 電球交換など高い位置の作業
以上がTOP3のようです。
確かに、男性に比べて女性の一人暮らしは怖くて心細いもの。できるだけセキュリティのしっかりしたマンションを選ぶとなるとその分コストもかかります。ストーカー被害に関するニュースも度々目にする現在、若い女性の一人暮らしは特に防犯面には気をつけなければなりません。
自室の玄関やオートロックの扉を開ける際には周りに人がいないかどうか確認する、エレベーターは必ず1人で乗る、夜道を歩く時後ろに人がいたら携帯で話すフリをするなどして立ち止まり、後ろにいる人を先にやり過ごす、など、気を付けすぎるくらい気を付けるのが丁度いいと思います。
周りにいる男性は警戒心の強い女性にこのような態度を取られると
「いやいや、俺別に何にもしてないし」
なんて気を悪くする場合もあるでしょうが、そこは人助けだと割り切って暖かい目で見守ってあげて下さい。男女関係なく、自分の身を守れるのは自分しかいないので。
私も一人暮らしを始めた頃は治安がよくない地域に住んでいたこともあり相当おっかなびっくり状態でしたが、年齢が上がる毎に女性特有の被害にあう確率が減ってくるので正直気が楽になりました。
とは言え、男女関係なく金品目的の犯罪被害もありますからね、注意するに越したことはありません。
独身女性一人でも防犯面以外は大して困らない
独身女性の一人暮らし、実は防犯対策に気をつける以外に特に困ることはありません。
前述した重いもの、高いところ、に関しては
- 自分で動かせないような重いものは所有しない
- 高いところの作業はテーブルや椅子を駆使すればよい
これだけでほぼ解決します。
後は配線関係とか機械関係なんかも困るという意見がありますが、今時説明書を読めば大体のことはわかるように出来ているし、自分で配線できない、使いこなせないモノなんて持っていても仕方ない。
そもそも、男性でもそこらへんの女性より華奢で非力な人もいるし、背が低い人もいるし、機械オンチな人もいる。これらは別に女性特有の悩みじゃないですよね。
一人で生きる仕事、お金、病気。女性一人は大変?
その他、一人で生きていくことの大変さとして
- 寂しい
- お金がかかる
- 病気になった時心細い
などがあげられるようですが、これももちろん解決できる問題。
一人暮らしが寂しい
一人で生活するのが寂しいならば、友達を招待して過ごす時間を増やしてもいいし、今ならシェアハウスやソーシャルレジデンスという選択肢もあります。
シェアハウスって、何も若い世代だけのものじゃないですよ。
一人で生きる仕事の不安
1人暮らしのコストパフォーマンスは確かによくないけど子育て世帯はもっとお金がかかるわけで。
今の収入や仕事内容に満足できない、このまま同じ仕事を定年まで続ける自信がない、という不安があるのであれば転職の可能性を探ってみるのも第一歩。
市場価値診断で適正年収を知る(MIIDAS)
今の仕事は続けたいけれどもうこれ以上昇給は望めないし退職金も出ない、自分の年金だけで老後の生活が成り立つのか不安、なんてただ心配してる時間があったら収入や貯蓄を増やすチャレンジをしてみればいい。
最近は副業のハードルも下がっていて、パソコンやスマホがあればできる案件も多々あるので、月数万円の上乗せはそう難しくありません。
女が一人で生きていくために役立つ資格とは
女が一人で生きていくために必要な資格はなんだ?というような話題をよく目にします。
もちろん、資格は身を助けるものではありますが、ある程度の年齢になってから就職に有利な資格を取得するために1から勉強するのはなかなかハードルが高いもの。しかも、持っているだけで一生仕事に困らないような資格なんて、医師免許など超難関試験を突破する必要がある高難易度のものがほとんどです。
また、先に繋がるかどうかもわからない資格勉強のために今のキャリアをストップしたり、多額の授業料を払ったりするのも大きなリスク。もちろん絶対にやりたいことであればそのリスクを率先して追うべきですが、単に「食べていくため」を考えた机上の空論的判断だとしたら少々危うい。
就職に有利な資格もいいですが、どうせなら学ぶならば就職出来なくてもお金に変えられるスキルがいい。そして、今後需要があるであろうものがいい。
たとえ先立つものがなくても、独学でできることもたくさんあるのが今の時代のいいところ。ある程度のスキルが身についたら、就職活動と並行して「自分で仕事を取る」こともやってみては。ツテもコネもない、さらには営業力にも自信がなくても、今の時代はウェブで案件が探せます。
年齢がネックで就職先が見つからない時でも、自分の力だけで仕事を受注できるとわかっていれば、精神が安定しますからね。
一人の老後と健康に関する不安
人間の200年以内致死率は今のところなんと驚きの100%らしいので「死」は逃れられないけれど、できるだけ病気を遠ざけるような生活習慣を心がけることは可能。最期は誰だって一人で旅立つのだから、老後の健康に関する不安は一人暮らし特有の困りごととは言えません。
それでもどうしても一人で生きて行くのは不安、気の合う人と出会いたいという気持ちが強いなら、いくつであろうがチャレンジできることはいろいろあるはず。
と、漠然とした不安の正体をひとつひとつ分解して考えてみれば、どれもこれも何の手立てもない致命的な問題ではないのがわかります。ほんの少し視野を広げて考えれば、いくらでも解決策は見つけられます。
そしてこれら「おひとりさま」のお悩みは、男性であるとか女性であるとか性差は関係ない類のものなので「女性が」一人で生きるのは大変、とはならないのではないでしょうか。
女が一人で生きるのは難しいという根拠のない思い込み
突然こんなことを書いたのは、ちょっと切羽詰った感じというか、悲壮感というか、どことなく困った様子が感じられるキーワードでここに辿り着く方がおられるから。
「40代独身 死にたい」
なんてキーワードを見ると、いやいやちょっと待って、何もそこまで思いつめなくても!と慌ててしまうのです。
ネガティブな記事は全くと言っていいほど書いていないですが、40代独身一人暮らしフリーランサーというプロフィールにGoogleが反応して件のキーワードで検索するとこのブログが表示されているのでしょうか。私はそんなに辛くないですよ?
生きていくのって、一人でも二人でも三人でも大変っちゃー大変だし、楽勝といえば楽勝だし、楽しいっちゃー楽しい。結局は考え方ひとつなわけです。
「女が一人で生きていくのは大変だ」
と思い込んでいたらその通り大変な毎日になるだろうし、
「一人でもそこそこ楽しい人生送れちゃってるわ」
と鼻歌でも歌っていれば愉快な日々になる。これは間違いなく事実です。
人生の満足度って収入とか環境とか持ち物なんていう外的要因が占める割合は実は物凄く少なくて、結局は「気の持ちよう」なんですよね。以前読んだ「
スタンフォードの自分を変える教室」でそんなエビデンスを見た記憶が。
全ては気のせい。
例え同じ状況に置かれても楽しめる人がいるという事実があるのだから、苦しむも悲しむも全部気のせい、思い込み。
いやー、いいですね、気のせいって。
手間もお金も時間もかからずに自分のいいように解釈すればいいだけなんだから、こんな便利な考え方はありません。確かに、人間は裸で生まれ、裸で死んでいくのだから、もっとシンプルに考えればいいのかも。
というわけで、女性が一人で生きていくのは別にそんなに大変でも難しいことでもない。だから必要以上に深刻にならず、毎日愉快に過ごしましょう、というお話でした。
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Comment
こんばんわ。女が一人で生きていくのはたいへん!を読んで同感しました。私は51歳でロンドンに一人暮らししています。30代で結婚・離婚。その後別の人と暮らしたこともありますが、最後の人を断シャリしてからは、気楽に生きてます。かれこれ23年もロンドン暮らししていますのでそろそろ日本に帰国しようと思います。
今まで男の人がいないと困るということはあまり無いように思います。洗濯機が届いたときも男性の友人は取り付け方がわからないというので自分で取り付けましたし、組み立て家具も自分で組み立てました。日本では社会が女の人が自立できないような仕組みにしているんじゃないのですか?確かに変わってきているとは思いますが。。。先月一時帰国しましたが昔とさほど差が無いように感じられました。私も帰国したらおばちゃんなので大変だろうと思いますが、老い支度でやはり最後は自分の国で過ごしたい、死にたいと思います。すいません話がいろいろ飛びますが。。。何しろ今夜勤中で頭がくらくらしてます。でも、女子の一人暮らし快適です。また読みますので続けてくださいね。
ゆみさん
コメントありがとうございます。そしてお仕事お疲れ様です。
昔に比べると1人でも快適に過ごせるように変わってきているせいもあるかもしれませんが、私も若い頃はなんとなく女性一人は大変、と自分で勝手に思い込んでいたところがあります。社会のルールで生きづらさを感じている方もおられるかもしれませんが、私の場合は何の根拠もないのにそういうものだ、と考えていたに過ぎないというか。
実際に生活してみれば特に「女性だから」大変、なんてことはなかったんですけどね。
私はもう少し他の国でも生活してみたいという気持ちもありますが、最終的にはやっぱり日本を選ぶかな…。そう思えるのも幸せなことなのでしょうね。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
今、女一人で生きていくのに、不自由ってあんまりないんですよね。庭の手入れとかも、ホームセンター行けば便利なものが売っていて、それでもだめなら、シルバー人材センターに頼んだらいいし、、寂しかったら、趣味とかボランティアとかしたらいいし。
年取ったら、介護サービス探せば今でも充実してるし、将来はもっと充実してる。
う~ん、私はバツイチでまた結婚したのですが、すぐ離婚したくなるのですが、なんのかんのいっても、男の人って男尊女卑(私の世代40代)があるので、一人で生きたほうが気楽っていうか。
お金の方面でも、工夫すればそんなにお金かけなくても、ほどほどいい生活できるし。
もっと若い世代だと、女性は本当、結婚しなくても、ってか結婚しないほうが仕事とか気が楽だと思います。
それは少子高齢化なるなーって。
結婚したら、自分のお金、昇進、時間、家事をすることとかいろいろ一人でいるより、重い。
男性のほうが、本当は数が多い分、結婚しにくいと思うけど、自覚なし。
お金稼げたら、いろいろサービスあるし、たまに男の人とつきあったり、趣味のサークル行ったりしたら不自由感じないです。
おひとり様=不幸、いやいや幸せの人もいる。
日本だけではなく、スイスやスウェーデンとか少子高齢化を克服した国とか特にそうですね。
いろいろな形態の人生の形があっていい。
日本の政治家の堅苦しい考え方で、少子高齢化進んでるんと違いますか。
アッキーさん
コメントありがとうございます。
私は現在一人生活を楽しんでおりますが、確かに不自由を感じることってほとんどないですね。
でも、誰かと暮らすのは大変なことが多い分得るものも多いでしょうし、家族を作らずに一人で生きた方がいいとは全然思っていないのです。言うなれば「どういう状況でもそれなりにやり方はあるよね」派でしょうか。と言っても、ずっと一人暮らしなので実際にどちらがいい悪いと経験から比較することはできないのですが。
本文にも書きましたが、確固たる根拠もないのに単なる印象だけで「女性が一人は大変」を大前提として悩んでいる方が多い気がしてまして。
一人は確かに不便なこともあるけれど、それは男性でも同じだし、アッキーさんのおっしゃるように気楽で自由な面もある。仕事や経済問題、人間関係など、解決すべき具体的な問題があるのに、今ある悩みや辛さの原因を全て「一人でいること」のせいにしてしまうのは、ちょっと短絡的というか危険じゃないかなと思うのです。一人じゃなくなれば悩みが魔法のように消え去るなんてことはありえないですもんね。
こういうことが言えるのは、私が現時点で心身ともに健康で、恵まれた環境にあるからかもしれませんが、一人でいることに意味もなく不安を感じている人の参考になればと思って書いた記事でした。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。