一人暮らしは気楽だけれど、一人じゃないって素敵なこと。
一人暮らし歴がそれなりに長くなってきました。
元来一人行動が得意で寂しがりでもないので一人暮らしの辛さみたいなものを感じることもなく、あれこれ工夫しながら一人暮らしならではの不便も解消しているつもりです。
自分で動かせないような重いものや使いこなせない複雑怪奇な代物は持たず、なるべく簡素に暮らすのも一人暮らしを快適にする方法のひとつ。
けれど、自分の意思や工夫だけではどうにもならない出来事に遭遇することもあります。
虫が苦手な女の一人暮らし
つい先日、休肝日の夜のこと。
帰宅後にさあお茶でも飲もうかしらと床に置いた鞄を片付けようとしたその時、すぐそばでカサカサと動く物体が目に入りました。
1秒後把握して叫んだ。叫びましたとも。
前回自室でヤツに遭遇したのはかれこれ5年以上前のこと。と言っても割とカジュアルに昆虫類がこんにちわする東南アジア暮らしをしていたのでG自体を目にする機会はかなり多かったのですが、ありがたいことに室内に突撃されたことはありませんでした。さらに今の住まいでは清掃業者さんがいつもキレイに掃除してくださるので共有部分ですらその姿を見ることはなかったのです。
なのに、室内に。
ここにヤツはいない。なぜかそう思い込んでいた私はすっかり油断して暮らしていたので突然の出現に卒倒しそうになりました。
ダメなんですよ、本当に。
何がダメって密室で二人きりというシチュエーションがダメ。パブリックスペースで誰かと一緒にいる時に出現したならばむしろ率先して退治するタイプなんですが二人きりになると恐怖感で動けなくなるくらいに苦手。相手は同じGなのに、なんででしょうか。密室で遭遇するとなんでこんなに怖いんでしょうか。
結局どうすることもできず、天井に移動したヤツを薄目で睨んだまま数時間が経過(バカ)。お隣さんが帰宅したタイミングで泣きを入れて助けてもらったのでした。
見守りの威力
おいおい若い女性にG退治を頼むなんておばさんちょっと厚かましいんじゃないの?と思われるでしょうか。私もそう思います、もちろんそんなお願いはしておりません。
「私がG退治するところをそこで見ててもらってもいい?」
と頼んだのです。
「ハァ…じゃあここで応援してます…ね…?」
スプレー片手にGと格闘する40代女性を部屋の片隅からそっと見守る20代女性。なんだかシュールな絵図ですが、彼女のおかげで無事獲物を仕留めることができたのでした。
なんでだろう。一人だとあんなに怖くて身動きすらできないのに、誰かが見ていてくれるだけでサクッと退治できるのは。ひとりじゃないって素敵なことねってこういうことかな。古いね。
孤独にはめっぽう強い私だけれど、この日ばかりは誰かが側にいてくれる心強さ、ありがたさを実感したのでした。
いつでも誰かに助けられて生きている
帰宅早々シュールなプレイに付き合わせてしまった彼女に、いい年してGごときでギャーギャー騒いでごめんねえ本当にありがとう、とお礼をするといえいえ、確かに部屋にいると怖いですよね、と慰めてくれました。優しい。
ところであなたはG平気なの?と聞くとなんと、これまでの人生で家にGが出た試しがないので怖いかどうかすらわからない、という衝撃の返答が。
えええ?
Gと部屋で遭遇せずに20数年生きるなんてそんな羨ましいことがあるとは!Gが少ないと誉れ高い北海道ではなく普通に関東圏出身というので二度びっくりしました。
はあ。
嫌い嫌い、嫌だ怖いと心の中でずっと思い続けて生きているからうっかり遭遇してしまうのかしら。逆引き寄せの法則的な。それならばもうヤツのことはきれいさっぱり忘れてしまいたい。いや、忘れたいと考える時点で意識してしまっているのか。
そうだとしても備えあれば憂いなし、できるだけ室内に余分なモノを入れたくはないけれどダンゴを買って緊急時に備えることとします。本当は部屋にダンゴがあるのを見るのすら嫌なんだけど、背に腹は代えられぬ。
いやあ参った、参りました。そして感謝の気持ちでいっぱいです。
一人暮らしにすっかり慣れて、さらには一丁前の年齢になって、世間的には十分な分別のある大人で。なんでもかんでも一人でできるようになったつもりでいるけれど、実のところ日々誰かに助けられて生きているのだなあ、なんて当たり前のことを感じた出来事でした。
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Comment
crispy様
うわー…これはヤバいくらいわかります。
大の男が…と批判されようと、何と言われようと
私も超絶苦手です。
普段は(特に暑い時期)病的なくらい、掃除徹底しています。
以前表れてトイレに逃げ込まれ、深夜に3時間ほど
睨み合いしました…仕留めましたが。
全身冷や汗でずぶ濡れ。当時はタバコを吸っていたので
まず落ち着こうとライターをすりましたが、
手が震えて、火がなかなかつけられませんでした…
でも、助けがあって良かったですね!
昔、調律の仕事で「部屋中G大群まみれ」
という家に訪問したことがあります、ガチ汚部屋でした。
「こんにちはー。調律?よろしくー( ^ω^ )」
………と大勢に挨拶されました。丸々太った彼らに。
ここから先の話は自粛します。
これから寒くなるから、大丈夫ですよ、きっと…
ちゅーなーさん
すみません、エピソードが恐ろしすぎて薄目でしか読めません…。その先の話は遠慮させていただきます…。
こればっかりは男だから女だからとか関係なく苦手なものは苦手ですよね。男性だからさらっと退治できなければいけないなんてことはありませんから。私の場合、誰かがいてくれると俄然平気になるのはなぜだろうと書いてから考えていたのですが、単なる「ええかっこしい」だからなのではないかと思い至りました。カッコつけも時には役に立つようです。
初めまして。
アラサーのまなきと申します。
以前、ミニマルライフ系で検索してこちらのブログに辿り着き、
それからほとんどの記事を読破し、
いつもありがたく拝見しております。
今回、居ても立っても居られないいられずコメントさせていただきました。
私も一人暮らしで、偶然同じ5年程はヤツに遭遇せずにいたのですが、
今年になって赤ちゃんGが頻出するようになり、
普段は一人で気楽にいますが、
ああ、こういう時一人ってなんて辛いんだろう、、
と、身に染みました。。
ということでG関連のブログ記事をいくつも書く結果になったのですが。。
そして失礼かもしれませんが、Gとは無縁であろうクリスピー様からGのお話が聞けたことで、
私は勝手に「一人じゃない!」という気持ちになりました。
ありがとうございます。。
これからもブログを楽しみにしています。
まなきさん
コメントありがとうございます。また、いつもお読みいただいているとのことで本当にありがとうございます。
ブログ拝見しました、G関連記事めちゃくちゃ充実してるじゃないですか。一人暮らしのG対策、厳しいですよね、お気持ち痛いほどわかります。
>私は勝手に「一人じゃない!」という気持ちになりました。
おおお、それはよかったです!そうですよ、離れてはいますが 戦う気持ちはみな同じ、屈することなく強い気持ちを持って挑もうではありませんか(前のめり)。
困ったこともあるけれど楽しさも盛りだくさんな一人暮らし、お互い満喫していきましょう。
今後ともどうぞよろしくお願いします!
こんにちは。
いつも記事を楽しみにしています。
私も同じです!一人だと超絶怖がりだけど、人の目があれば果敢に挑みます(笑)
実はこの記事を読んだその日の深夜に自宅キッチンでGと遭遇してしまいまして…。crispy様の記事だ!まさに一人じゃ何もできない私だわと少々笑いつつ、キンチョールだけで恐々立ち向かったけど、大型家具の隙間に入ってしまったのを最後に姿は見ていません(汗)
一人暮らし、天敵との闘いは大変だけど、お互いがんばりましょう♪
あきさん
いつもありがとうございます。
おおぅ…出てしまったのですね。まさしく逆引き寄せの法則発動。大丈夫、ヤツはもうキンチョールがまわって部屋から出てお陀仏しているはずですそうに違いない。大丈夫、あきさんもひとりじゃないですからね(前のめり)。
しかし考えてみればGの出現が一人暮らしで最も困ることってのはなんだか平和ですよね。その瞬間はこの世の終わりみたいな恐怖でいっぱいですが、他にさほど深刻な問題を抱えていないことの裏返しだと考えればラッキーなのかも。いや、もちろん出ないにこしたことはないんですが(汗)。