自分の仕事は自分で作る、これからの働き方。

By: Alper Çuğun
先日銀座を歩いていました。
以前近くに住んでいたこともあり、銀座は東京でも好きなエリアのひとつ。何を買うわけでもなく雨上がりの中央通りを歩きながら、ふと周りを見渡して唖然としました。
これだけたくさんの人がいるのに、周りから一切日本語が聞こえてこない。
ブランドブティックでも、化粧品店でも、ファストファッション店でも、靴屋でも、買い物袋をいくつも提げてあれこれ物色している人々の殆どが外国人観光客だったのです。
銀座ってもともと観光客が多い街だったけれど、これはちょっと凄いことになっている。
資格?経験?必要なスキルは時代と共に変わる

By: OiMax
そして当然ながら、どこの店のスタッフさんも英語を話していました。
つい最近まで
「日本で普通に暮らしている分には英語なんて話す機会ないよね」
という時代だったような気がしますが、今や都市部で働くなら英語でのコミュニケーションは必須のスキル。例え一販売員であっても外国人が来たらお手上げ、な状態では商売になりません。
参考 5月の訪日外国人、前年比50%増の164万人 沸き立つ内需企業(日本経済新聞)
円安と個人観光ビザ(査証)の発給要件の緩和により、中国やタイなどアジアを中心に、日本を訪れる外国人が大幅に増えている。訪日外国人がもたらすマネーを取り込もうと、内需企業の競争も激しくなってきた。
とは言え、みんながみんな流暢な英語を話せるわけではなく、また話せる必要もなく。
例えていうならホーチミンのベンタイン市場に行ったらどの店も日本語で呼び込みしてくる、とかああいう感覚でしょうか。少し前の日本にはなかったアグレッシブさ。難しいやり取りは必要ないのだけれど、英語苦手だから外人さんムリ~とか言える状況ではないことだけは確かです。
ところで私も販売員経験があります。
が、英語は全くダメだったので、全然接客できなかったです。まさに「外人さんムリ~」状態。でも、外国人を相手にすることなんて年に数回しかなかったので英語ができないからといって大きな機会損失はない、と出来ない自分を無理やり納得させていたものです。
決して英語が得意ではないであろう販売員の方達が慣れた様子で外国人客に英語で対応しているのを見て、昔の自分を思い出すのでした。
外国人観光客への接客は通訳や翻訳ではないのだから、多少発音が不味かろうが、文法がおかしかろうが、伝えようとする姿勢と販売技術があれば仕事としては成り立つわけです。TOEICも英検も必要ない。
特定の資格や技術は時代が変わればあっという間に役に立たなくなってしまう可能性がありますが、必要な知識や技術を素早く身につけて、完璧じゃなくとも学びながら実践で使っていく柔軟さは立派なポータブルスキル。「考えながら走れる」人は、例え今持っている資格やスキルが使えなくなっても、時代が変わっても、生き残っていけるでしょう。
一番大切なのは過去の栄光や成功にしがみつかず、変化を恐れないことなのかも。
仕事の作り方こそ今後身につけたいスキル

By: James
さて「外人さんムリ~」だった私ですが、40歳を過ぎてから異国で働くという暴挙に出て、どうにかこうにか1人で海外で暮らすのに困らない程度に話せるようにはなりました。ペラペラ、には程遠いのでまだまだ勉強が必要ですが、人間やろうとすればやれるもんだなあ、と。
そんな私がこれから身に着けたいと強く考えていること、それは「自分の仕事を作る」スキル。
フリーランスの私が今後出来るだけ長く仕事を続けていくためには、今持っている技術を磨くことも重要ですが、それ以上に自分で自分の仕事を生み出すことが必要だと考えています。
以前はできるだけ大きな仕事、予算のある仕事を取ってハクをつけたいなどと考えていた時代もありましたが、現在は100万円の仕事を1本よりも、異なる内容の10万円の仕事が10本できるスタイルに興味を持っています。自分ひとりで完結するような小さな仕事やチームで取り組む規模のものまであれこれチャレンジして、時間をかけつつそれぞれを育てていくイメージ。
関連 副業、複業、週末起業。フリーランスじゃなくたって、いろんな顔を持つ時代。
中途半端に完璧主義(日本語おかしいけど…)なところがある私はこれまでは
「仕事とはひとつのことを極めるべき、あれこれ手を出すなんて邪道だ」
と考えていました。それが最近になってようやく仕事に対する考え方が柔軟になってきたのは自分としては嬉しい変化。
もっと身軽でシンプルに、私なりの「理想の人生」を描くためにも、今後は自分で自分の仕事を作る技術を磨いていこうと思います。
もしも安定した人生を選んでいればこの年になって生き方や働き方をあれこれ模索する必要はなかったかもしれませんが、まあこれはこれで自分らしいというか、面白いというか。
これからの人生、まだまだ冒険が必要みたいです。
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