モノを捨てよ世界に出よう。日本を出ると、一体何が変わるのか。
今月初めの読書に選んでいたこちらの本。
あっという間に読み終えました。
海外で生活することで得られるあれこれについて深堀りするというよりもさらっとコンパクトにまとめているなあという印象です。
文庫サイズで読んだから余計にそう感じたのかもしれません、なんとなく。
世界に出ることは大切、か
本書は
- 日本の現状
- 海外生活で得られるもの
- 海外で暮らす方法
- 日本人におすすめの滞在先
などについて記されています。
本にするにはそれなりのインパクトが必要になるので仕方ないのですが、世界に出ることがそれほど大きなことなのかどうかは疑問。凡人がちょっと海外生活をした程度では
「日本を変えたい!」
なんて発想には到達しないと思うのです。
なぜなら私自身が数年間海外で生活した経験から、海外で住むだけで物凄く変化したとか、目が覚めたとか、日本を憂うとか、そんな大それた変化は訪れなかったな、と思っていたから。
が、よくよく考えてみれば、40過ぎていきなり海外で暮らすという選択をしなければ会えなかった人はたくさんいるし、ここまで極端にモノを減らすこともなかっただろうし、帰国してわざわざシェアハウスになんて住んでいなかっただろうし、このブログを立ち上げることもなかったと思います。
やっぱり、日本を出ることで自分の人生は少しだけ変わったのかもしれない。
安全な場所を少しだけ飛び出す勇気
以前は予約の取れないレストランや高級店に通えることに意味を見出していた自分が、今では毎晩自炊することに喜びを感じているのは、腹を空かせて路上で手を差し出してくるやせ細った子供たちを日常的に目にする生活を送ったことと無関係ではないのかもしれません。
新鮮な食材を使った食事を毎日食べられることの有難さ。
ずっと東京にいたら、そんなことにさえ気付かなかったのかも。
高城氏はこの本で安全安心(と、日本人が思い込んでいる)な日本から少し離れることで得られるものの大きさについて語っています。
確かに、海外生活を選択したことで得たものは多かったけれど、失ったものは何もなかったな。
と、この本を読んで改めて認識できました。
同時に、また旅に出たくなりました。
とても興味深かったのは、高価な洋服やレアものをコレクションするといった典型的な「20世紀型の最先端」であったストック型ライフスタイルを送っていた彼が、数年かけて持ち物全てがスーツケース4つ程度に収まるミニマルライフに移行したこと。
ミニマリストやシンプルライフに興味がある人ならこの部分だけでもかなり面白く読めるはずです。
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