人生を変えたいなら環境を変えればいい、は真実か。

公開日: : 最終更新日:2017/05/01 ミニマルライフ, 生き方と考え方

少し前に記事に対するご質問をいただいていました。

参考 失うモノがない人生。40代独身女性の生き方とは。

ご質問に関してまた改めて書いてみますので少々お時間下さいね。

とお返事したまま全然書けていなかったのでご質問下さった方はもうお読みいただいていないかもしれませんが。

ちなみに、忘れていたわけではありません。ずっと、考えていたのです。

物質主義から脱却したきっかけ

ご質問の内容は以下の通り。

30代のギラギラな生活から、どのようにして今の心境に辿り着かれたのでしょうか?
Crispyさんとは比較にならないレベルの変化ですが、私も大きな出来事{東日本大震災と身内の不幸)機に人生観が変わったところがあり、Crispyさんはどうだったのだろう、と気になっています。

私は本来とても地味な人間だと思っているのですが、30代の生活はどちらかといえばギラギラでした。いや、どちらかと言わなくてもギラギラだったかも。

参考 多くのモノを所有すれば、幸せは手に入るのか。

今またあの頃のような生活をしたいか、と聞かれたら、いえもう結構です、と答えるでしょう。当時の暮らしぶりのほうが肩書きも人脈も持ち物も

「人に自慢できる」

ものであったにも関わらず。

けれど、何がきっかけで今のような考え方にたどり着いたのだろうか、とずっと考えてみても結局のところ答えは見つかりませんでした。

環境を変えても人生は変わらない

ミニマリスト生活を綴るブログ的には

「モノを捨てたことが全てのきっかけです」

という展開が美しいのでしょう。
でも、個人的にはいくらモノを捨てても人生は変わらないと思っています。

参考 モノを減らしても、残念ながら人生は変わりません。

人一倍「運命が変わる出来事」に憧れ続けてきた私。偉い人の本にはよく

「人生を変えるなら環境を変えるべきだ」

なんて書かれています。

でも実際には仕事を変えても、引越ししても、友達を変えても、海外で暮らしても、そしてモノを減らしても、結局は何も変わらないのだということをここ数年で悟りました。

残念ながらなーんにも変わりません。
自分が変わろうとしない限りは。

変わらない現実を受け止めて、緩やかに変化する

がっかりさせるようですが、周りが大きく変化しても、自分が変わらない限りはホントに何も変わらないんです。

引越しをきっかけに部屋を整理してすっきり暮らそうとか、愚痴や不平不満を言い合うだけの友達付き合いはやめてポジティブな関係を築くようにしようとか、見知らぬ土地で暮らす強さを身につけようとか、本当に必要なモノだけを残してもっと自由になろうとか、何かをきっかけに変わろうと決意し、行動してみる。

環境が変わるだけであっという間によい変化を遂げる人もおられると思います。

でも、理屈っぽくて常にあれこれ考えてしまう私が

「変わろうと決意し、行動してみる」

という意識なしに環境を変えたところで何も変わらないんだとようやくわかりました。

参考 読んでも何も変わらない。「スタンフォードの自分を変える教室」。

世間一般でよしとされている、カッコよく思われる、羨ましいと思ってもらえることこそが自分の目指すところなのだと疑わなかった30代の頃から、本当に自分が求める人生を手に入れたいという今の心境に至ったのには、何か大きなきっかけがあったわけではありません。

自分の人生が変わるのを期待して思い切って環境を大きく変えたのに、結局は何も変わらないとわかり落胆し、それじゃあどうすればいいのか、何が自分の本当の望みなのかを模索しながら、何度も何度も失敗して、挫折して、間違っては恥をかきながら、どうにかこうにか前へ進んでいく過程で徐々に考え方が変化していったのだと思うのです。

なんだかつまらない話になってしまいましたが、これが事実です。

ただ、私は昔から一部でよく言われている

「思いが現実を造る」

という考え方を信じているところがあります。なぜならまさしくそんな経験をしたことがあるから。これは結構リアルというかエグい話なのでさらりとは書けませんが、機会があれば改めて。

モノを持たずに身軽に暮らす

今現在が何もかもパーフェクト、毎日がバラ色でお祭り騒ぎ!なんていうわけではありませんが、それでも自分自身が本当に満足できる人生を歩むために日々冒険できていることはとても幸せなのだと感じています。

 




関連記事

孤独な一人暮らしのソーシャルディスタンス。

例のアレが収束の兆しを見せないまま、そろそろ終わろうとしている2020年。自分の生活に少な

記事を読む

資料は1枚、時間配分と勝負どころを考える。

By: Carlos Felipe Pardo[/caption] 新規案件に関する資料や見

記事を読む

天職と信じた仕事への情熱を失って。

天職への憧れを、誰しも少なからず持っているのではないか。でも実際に天職と思える仕事にたどり

記事を読む

なくても困らない、キャッチアップできない。

この1年間の活動が、まるっとなかったことになっていました。 スマホの話です。 ス

記事を読む

遺伝子レベルで太陽を欲している。

By: xanday[/caption] 両親宅を訪問するとそこには知らない外国人がいた。

記事を読む

初心者 瞑想

もっとラクに生きる方法と、無意識の恐ろしさ。

その後も目の前のことに集中することを心がけながら過ごしています。そう、瞑想の話です。おばさ

記事を読む

旅の準備のコンセプト。

By: elitatt[/caption] 旅に出るのは好きだけど、準備は嫌いです。

記事を読む

朝礼での社訓唱和が熱くて怖い。

就職活動中の大学生と話す機会がありました。 慣れないリクルートスーツに身を包み、慣れな

記事を読む

肩書きが欲しい、自分ではない何者かになりたい。

By: Plage Vinilos y Adhesivos[/caption]  

記事を読む

目的か手段か、手段が目的か、それとも単なる好奇心か。

By: Sam Howzit[/caption] モノを減らすのは手段であって目的ではない。 な

記事を読む

Comment

  1. Minako より:

    Crispy-lifeさん、こんにちは。
    質問させて頂いたMinakoです。

    私の抽象的な質問に丁寧に答えて頂き、ありがとうございます。
    今回のお話しは私自身にも思い当る点がたくさんあり、とても興味深く読ませて頂きました。

    私事になりますが、数年前、物を捨てることも含め仕事と生活のスタイルを大きく変えました。
    変化から少しの間は、自分自身も(いい意味で)変わったような気がしていたのですが、変化後の生活に適応するにつれ、人間根本的にはそう簡単に変わったりしないものだと実感するようになりました。(失望している訳ではなく、「そっか、こんなものかー」という感じで。)

    他方、そう簡単には変わらないとは言えど、日々の生活での細々とした改善やアップデートの積み重ねがこそが、実はジワジワと思考や行動に影響してくる、というのも同時に感じています。

    そうした日々の小さなことを正しい方向で積み重ね続けていくためには、強くクリアな意志や目的が必要、ということなのかなと今回の記事を読んで思いました。

    Crispyさんほどではありませんが私もミニマリスト的な生活を送っているので、「どうやって今の生活を劇的に変えるか」ではなく「変わった後、いかにして引き続き生活を改善し維持していくか」の方に興味があり、それがCrispyさんのブログを拝読している大きな動機でもあります。
    単に物を減らすだけではなく、ファッションや食に関する話題も多く、生活を楽しんでいる感じが伝わってくるところがとても素敵だと思います。
    家飲みのレシピも参考にさせて頂いています。

    これからも、ご負担にならない程度で結構ですので、ブログを続けていって下さったら大変うれしいです。
    いつも新しい記事を楽しみにしています。

    長々と書き込んでしまい失礼しました。

    • crispy-life より:

      Minakoさん

      せっかくご質問いただいていたのにお返事が遅くなってしまい失礼しました。

      いろいろ考えた割りに結局あんまり夢のない答えになっちゃったなあと思っていたのですが、「変化」に関して感じられたことに共通点があり、なんだか嬉しく思います。

      結局自分の人生は自分でどうにかするしかないんだよね、とようやく腹が決まった感じですが(遅い)、よくよく考えればそのほうが幸せなんですよね。誰かや何かにコントロールされる生き方よりも。

      いつもお読みいただいているとのこと、本当にありがとうございます。
      これからもどうぞよろしくお願いいたします。

crispy-life へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

50代一人暮らしの1ヶ月の支出。老後に備え、いかにして小さく暮らすか。

現役世代のゴールがちらりちらりと見えてきた50代。友人知人と

腰痛改善に向けて始めたこと2つ。

今年こそは腰痛改善に取り組むぞ!と宣言して早1ヶ月が経過。や

ご近所感覚の酒場を求めて。韓国ソウル一人旅で食べたもの・その2

韓国・ソウル食記録の続きです。1人で飲むなら、定食で。韓国・

やりたいことリスト’24「ちゃかし倒してゲームする」

毎年恒例の儀式・その2「やりたいことリスト」のお時間がやって

2023年、買ってよかったものベスト3。

1年間の買い物を振り返る恒例行事、今年もいってみましょう。

→もっと見る

PAGE TOP ↑