あらかわ遊園と蝉取り。東京散歩・荒川区。
公開日:
:
最終更新日:2016/12/21
東京散歩
近場の旅でも旅は旅。
ということで、ふと思い立って東京23区巡りをしております。
23区巡り、と言ってみたもののそんな大それたものではなくなんとなく駅を決め、無意味にぶらぶらと歩くだけという全く計画性のない散歩。
けれど、これが無駄に楽しいのです。
都電荒川線だから荒川区にも行きたい
前回は長々と巣鴨から都電に乗った話を書きました。
が、あの路線の名称は「都電荒川線」、当然荒川区を走っているわけです。1日乗車券という万能感溢れるチケットを入手したので、当然荒川方面へも行きましたよ。
と言っても無計画に乗り込んだ都電だったので、都電沿線の前知識はまるでナシ。駅に貼ってあったポスターの各駅名所案内をちらっと見て、とりあえず荒川車庫前で下車することに決めました。なんでも、昔の車両を展示しているスペースがあるらしい。
車庫前ですから、もちろん車庫が。
さっそく古い車両が展示してあるスペースへ行ってみると、
閉まってました。あらら。
参考 都電おもいで広場(東京都交通局)
都電おもいで広場では、懐かしい停留場をイメージしたスペースに貴重な都電の旧型車両2両を展示しています。入場は無料です。都電全盛期を彩った往年の名車に会いにきてください。
こちら、土日祝のみ開放しているとのこと。
閉まってた、と言っても屋外に展示してあったので柵の外から撮影。白いほうが昭和29年製、橙のほうが昭和37年製とのこと。敷地内には資料館もあるようです。
きっちり計画してものすごく期待して訪れた場所が閉まってたら大ショックだけど、ふらっと立ち寄っただけなのでダメージもなく、隣駅の荒川遊園地前まで歩くことに。
せっかく1日乗車券があるんだから1駅でも乗ればいいんだけど、ちょうど曇り空になってきたので少し歩きたくなったのでした。
30年以上ぶりに蝉取りをして遊ぶ
またまたノープランで来てしまった。
さて、どうしようかと考えていたら駅前の公園で小学生男児にナンパされました。いやあ、蝉取りに誘われちゃった。別に先を急ぐ訳でもないのでしばらく付き合うことにしました。
※以下、蝉の画像あり
蝉取り。30年以上やってません。
「ほら、そこにいるでしょ?」
と木の上を指差されても、どこに蝉がいるのか全く見えない。おまけにどの方角から声が聞こえているのかもよくわからない。昔はガンガン取ってたのになあ、やれやれ。
最初は彼も他人行儀に
「こっちのほうから声が聞こえるよ」
「取れる場所に蝉が見えたら教えてね」
などと優しいものだったのですがだんだんスパルタになってきてやれ網を持ってろだのこっちの茂みに来いだの完全にアシスタント扱い。おかげで結構ガチで蝉取りをする羽目になりました。
結構な時間2人で蝉を追い掛け回していたおかげかなんとなくカンが戻り、最後はアシスタントも無事蝉の捕獲に成功。獲物は先生に渡して解散となりました。
荒川遊園地で動物と戯れる
蝉取り少年と別れた後、せっかくだから遊園地まで歩いてみることに。
あらかわ遊園。
この日までこんなところに遊園地があることすら知らなかった。懐かしい地元の小さな遊び場といった趣です。
大人200円、子供100円。安っ!
のりものだけじゃなく動物もいるようなのでなんとなく入ってみることに。
※追記
cocue-cocueさんからコメントで情報提供をいただきました。なんとこのあらかわ遊園、都電1日乗車券の提示で入場料無料になるそうです。1日乗車券の威力恐るべし!
蝉取りに続いて小さな遊園地も一体何年ぶりでしょうか。
水族館とか動物園なんかは好きなので大人になってからでも出向くことはあったけど、こういう遊園地って子連れじゃないとまず来る機会ないもんね。
それほど大きな敷地ではないものの、乗り物や動物ふれあい広場、釣り堀、ポニー乗り場などがこじんまりとまとまっています。せっかくだから動物と触れ合ってみることに。
ヤギも羊もかわいいけど、完全に弱ってます。何しろこの日も確か気温は35度近く。白目も剥きたくなるってもんですね。
真っ白な子ヤギ。多分名前はユキ。
触ってみても全くの無反応。
係のおねえさんにヤギとか羊って暑さに強いんだっけ?と聞いてみたところ
「まあ、ギリギリ耐えられる範囲じゃないですかね」
と半笑いでした。大丈夫なのか。
檻の中チームは来園者に餌をねだる程度には余裕がある様子。
やっぱり接触イベントをこなさなければならないヤギと羊はストレスもたまるのでしょう。アイドルの握手会みたいなもんですからね。
夏休み中ということもあってか圧倒的にちびっこ連れファミリーが多かったけど、中にはデート中の中学生カップルの姿も。今の子もこういうところでデートするんだ。初々しいなあ。
下町都電ミニ資料館
さて、こちらの遊園地にも都電の資料館がありました。
車両の模型や沿線のジオラマが小さいスペースにぎっちりと展示されています。週末には鉄道模型の運転体験もできるのだとか。
真剣な眼差しで模型の写真を撮りまくっているお父さんの姿もちらほら。お子さんに
「もう帰ろうよ…」
とか言われてましたが。おつかれさまです。
唯一の公営遊園地
この遊園地。調べてみたら、なんと超老舗ではないですか。
【あらかわ遊園】東京23区内唯一の公営遊園地である。
大正11年開園の老舗遊園地。面積約3万m²。荒川区北部の隅田川沿いに所在する。過去数度の改装を経て現在の構成は1991年以降のもの。(wikipwdia)
そうか、23区を巡っても、公営の遊園地はここにしかないのね。
観覧車、メリーゴーランド、小さなコースターにドラえもんの遊具。驚くことに、ここは自分が子供だった30年以上前に遊んだ遊園地と殆ど変わりはありませんでした。
今は派手なアトラクションが揃っているテーマパークがたくさんあるけれど、派手とか地味とか、遠いとか近いとか、大きいとか小さいといった要素と子供の感じる「楽しさ」って必ずしも比例しない。
うん、ふらっと出かけられる地元の遊園地ってこういうのでいいんだよね。
が、こんな地域密着型の遊園地を長年維持するのは難しいのでしょう。私が子供の頃通った故郷の小さな遊園地は今では殆どが閉園してしまいました。荒川区民はおばあちゃんが子供の頃に遊んだ遊園地で今、孫がデートしてたりするんだろうな。
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あらかわ遊園
〒116-0011 東京都荒川区西尾久六丁目35番11号
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駅に戻ると夕暮れ時。この後はまた豊島区方面に戻ったのでした。
思いがけず丸1日かけてうろつくこととなった都電散歩。鉄道マニアじゃないけれど、初めての路線を開拓するのはなかなか楽しい体験でした。
早いもので明日から9月、そろそろ涼しくなってきてうろつくにはいい季節。
さて、次はどこへ行こうかしら。
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Comment
こんにちは。
あらかわ遊園、なかなか楽しめますでしょ?
ご参考までに、都電一日券があると、入場料が無料になるんですよ!
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/toden/fare/otoku_toden_oneday.html
次回はぜひ!
cocue-cocueさん
なんと!知りませんでした。1日乗車券すごいですね、お得過ぎますね。
これは記事に追加しなければ。
あらかわ遊園、ふらっと入ってしまいましたが思いのほか楽しかったです。
近場にもまだまだ知らないスポットがありますね。
情報ありがとうございます!