私を幸せにしてくれるブランドのちから。
モノに依存しない生き方、ねえ。
そこまで達観できたらいいなあと思うし物欲と煩悩にまみれるのもいい加減疲れたけど、やっぱりいい服をたくさん買いたいし少し無理してでも本物のジュエリーが欲しいと思ってしまう私には無理だわ。
これ、1年位前に友人に言われた言葉です。
いや別に私そこまでストイックな暮らしをしているわけでもなく達観してもいませんけども、彼女の目にはそう映ったようで。
ブランドバッグは私を幸せにしてはくれなかった

By: jturbanos
よほど親密な関係にある相手かたまたま話題がそこへ及んだ場合以外には、ブログに書いているような内容の話を持ち出すことはしない私。特に意味はないのですが別に身軽な生き方の布教活動をするつもりもなければ同意を求めたいわけでもないし、他にも共有したいトピックスはたくさんあるのだからわざわざ話すべきことでもないなあと思っているのでしょうか。いや、自分でもよくわかりませんが。
ブログでは自分語り甚だしいというかまあブログとはそもそもそんなものですけども、日常生活では極めて口数少なく物静かかつ控えめな恥ずかしがり屋さんなのです。なのに1年前にどうして彼女と持たない云々の話になったのか、今となってはすっかり忘れてしまいました。
そんな私のおしとやかアピールはどうでもいいのですが、件の友人と先日久しぶりに話していると
「ブランドものは私を幸せにはしてくれないという結論に至った」
との発表がありました。おや、何か事件があったのかそれとも単なる心境の変化か。
求めていたのはヒリヒリするスリル

By: tonko43
友人曰く。
「無理してでも高いブランドものを手に入れたいと思い続けて長年実行してきたけれど、楽しさのピークは買った瞬間であって、せっかく買ったアイテムを使う時にはすでにテンションが落ちている、なんなら散財を後悔している自分すらいる」
要するに、彼女がハマっていたのはMARNIのワンピースやらエルメスのバッグそのものではなく、ブランド品を大量に買い求めるというある種エキサイティングな行為。何かいいものはないかしらとあれこれ探すワクワク感、買おうかな、どうしようかなと迷うドキドキ感、そして来月のカード請求額を考えた時のハラハラ感をもひっくるめた買い物ならではのヒリヒリ感を一種のスリルとして楽しんでいたのかもしれません。なんか擬音語ばっかりですが。
わかる。わかるわ。
買い物依存症には縁遠い私でも、なかなか大量買いから抜けられない人の気持ちは理解できるのです。買い物って中毒性あるからね。
私を幸せにしてくれる「何か」のちから

By: Shaun Fisher
ブランドものを買っても幸せにはなれない。
まあそりゃそうよ、ではあるのですが、断言してしまうのも悲しい。
モノや環境、はたまた他人など外的要因に自分の生き方や幸せをまるっと依存するのは確かにかなり危険な行為です。自分のコントロールが効かないところに「だけ」頼るのってかなりの大博打ですからね。
じゃあ高価なブランドアイテムは全て無意味で悪で単なる金食い虫の穀潰しなのかといえばそんなこともなく。
もしもちょっと無理して買ったそれを身につけるのが楽しくて楽しくて仕方ない、毎日は使えなくてもクローゼットに吊るしてあるだけでお守り的に心が安らぐなんて状態であれば十分に存在意義があると言えるでしょう。さらに家計を圧迫しない範囲の買い物であればさらによし。買うことやおしゃれが全てでもなければ、買わないことが正義でもないからね。
欲しかったのはモノ自体ではなく、それを購入するという行為。けれど獲得時に得られるたった一瞬の興奮のためだけに本当に欲しいかどうかもわからない高級品を買い続けるのもなんだか違う。そう考え始めた彼女は今後は何にドキドキワクワクハラハラヒリヒリを見出すのでしょうか。まあこの際ハラハラヒリヒリ成分は幾分控えめにしてもいいかもしれませんね。
ブランドものが自分を幸せにしてくれるわけではないけれど、幸せにしてくれないこともない。
今の自分が何に対して喜びを感じるのか、何が本当に好きなのか、どんな状況なら心底快適なのかがきちんとわかっていて、且つ自らの手でベストな環境を作りだせること。それが人生を楽しむ最も手っ取り早い方法だと思うのですがどうでしょう。
って毎回同じことばっか言ってますね。
この話題を念仏の如く唱えっぱなしで今生終えるのもアレなんで、自分が幸せを感じられる「何か」を知るには具体的にどうすればいいのか?といったところにも頭を使っていきましょうか。これまでもそんなテーマでいくつか書いてはきたけれど、愉快な手法なんて考えればいくらでも見つけられそうだもんね。
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