女はこうあるべき?女はおしゃれしなきゃ!という何の根拠もない呪縛。
私の持ち物の中で多くの割合を占めているのは服やバッグ、靴などのファッションアイテムです。
ベッドや箪笥などの家具や洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどの家電は既に処分してしまった現在。正確に計ったわけではありませんが、体積で換算するとおそらく全所有物の半分以上がファッションアイテムになると思われます。
持ち物の過半数が洋服。
うーん、そう考えるとなんか凄いかも。
これは服をたくさん持っているというわけではなく、全体的な持ち物が少ないゆえに起こっている現象ではありますが、改めて考えると不思議なことです。
ファッションなんてたかが趣味
そもそも洋服なんて必要最低限の数があれば生活に何ら支障はありません。
冷蔵庫も洗濯機も持っていないのにこれだけ(といってもたいした数ではないですが)の洋服を所有しているということは、多分私は自分が思っている以上にいろんなスタイルのファッションが好きなんだろうな、ということに最近気がつきました。
私にはこれといった趣味がない、と以前書きました。
趣味はおろか、特別なイベントやちょっとした驚き、刺激を求めなくとも十分に毎日を楽しめるのは才能のひとつだと自負しています。が、これだけモノを捨ててもなお服が残っている時点で、日々いろんな装いを楽しむのはもはや趣味といってもいいのかもしれません。
私は装うことにそれなりの時間とお金を使ってきましたが、それはたまたまファッションが好きだったから。でも、女性ならみんながみんなファッションアイテムが好き、いろんな服をたくさん持ちたい、というわけではないでしょう。人間の好みってそんなに画一的なものではないはずです。
私だって洋服は好きだけど、多くの女性が好むと言われている可愛らしいものやピンク色、ふんわりしたものなどは大の苦手。そんなの特段珍しいことではありません。洋服は多少高くても気に入ったら購入しますが、メイクにはさほど興味がないので、高級ブランドのメイク用品は未だに使ったことがありません。ファンデーション買ったことないし。
けれど私たちの年代は
「女性に生まれてきたからにはおしゃれを楽しまなきゃ!」
「クローゼットに収まりきらないほどの洋服を持っているのはおしゃれな証拠!」
などという考えを必要以上に刷り込まれているような気がします。
これ、一体誰が決めたんでしょうか。
よく考えたらおかしな話ですよね。年齢を重ねても美しくあるということと、洋服の数は全くの別問題なはずなのに。
「マイスタイル」で固定するのもひとつの方法
若い頃はそれなりに流行を追いかけてあれこれ試してはみたけれど、改めて考えてみるとファッションにはさほど興味がない。あれこれ買い揃えたり、それぞれの着こなしや着回しを考えるのは苦痛でしかないし、別にうまくなりたいとも思わない。もしもそう考えるなら、毎日同じ服でもいいのです。
例えば黒のワンピースにベージュのカーディガンというスタイルで固定したとしても、別に誰にも迷惑はかかりません。
「服には興味がないから、これでいいの」
と言ってしまえばいいだけの話。
もちろん不潔なのはよくないし、年齢にそぐわない装いというものも存在する。さらにフォーマルな装いが求められる場面などもあるのは確かです。けれどもそれらを考慮してもなお、少ないアイテムで固定した「マイスタイル」で徹底することは可能なはず。
それを自分が気に入っていて、さらに似合っていたら言うことなし。たったひとつのコーディネイトであってもそれは十分に「おしゃれ」ではないでしょうか。
参考 “選択肢過多(Choice Overload)” その2 選択肢を減らして、リソースを増やす。
私はたまたま洋服が好きだし、着まわしを考えるのも苦にならないのであれこれ持っていますが、貴金属には全く興味がありません。40代なのだからダイヤモンドのひとつでも持っていないと恥ずかしい、なんて思ったこともなく、当然所有していません。ダイヤのリングを買うよりも、旅先で少し贅沢な部屋に泊まったり、ちょっといいワインを呑んだりするほうが私にとっては価値のあるお金の使い方だとわかっているからです。
おしゃれは苦手だけどどうにか克服したい、得意になりたい、というのなら年齢がいくつであろうがチャレンジすべき。でも、別に興味も関心もないけど女性なんだからなんとなくがんばらなくちゃ、世間のルールに従わなくちゃ、という考えはなんだか勿体無いと思うのです。
人生は短いのだから、あれもこれもできるようになる余裕なんてありません。興味がないことに気を取られている暇があったら、自分が一番やりたいことに時間やお金を使うべきではないでしょうか。
人生において大切なのは、本当に自分に必要なことは何なのかを見極める能力。
ファッションのみならず、女性なんだから、男性なんだから、もう40代なんだから、こうしなきゃ、ああならなきゃ、なんて、どこかの誰かが勝手に決めた概念に惑わされないようにしたいものです。
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