持たない暮らしのリアルを覗く。
身内の書店員情報によれば、相変わらず収納術やお片づけ関係の本は売れているのだそうです。
関連 収納術に興味もなければセンスもない、だから他に選択肢はない。
王道の主婦雑誌派生型や片づけ・収納のプロによるレクチャー本のみならず、近頃は一般家庭の収納やインテリアに着目した書籍も多くなってきている、というか、むしろ注目を集めているのはこちらのようで。
普通に考えればプロによる片づけ指南のほうが参考になりそうなものですが、
「あ、これなら自分にもできそう」
というリアリティが感じられる情報のほうが部屋を美しく保つモチベーションにつながりやすいのかもしれません。
みんなの持たない暮らしを覗く
などと突如収納関連本に関して書き始めたのはちょこっとだけご協力した「みんなの持たない暮らし日記 」が好調だ、という話を聞いたから。
すっきりと整った衣食住を送っている、大人気のブロガーさんとインスタグラマーさん24人による暮らしの写真日記。(中略)今すぐ暮らしを改善してくれそうな、具体的に役立つノウハウだけでなく、暮らしにまつわる考え方や、心のもち方も、とても新鮮で刺激的です。忙しいとついついおろそかになりがちな、暮らしのあれこれ。ちょっとリセットしたい、すっきりさせたいと思ったとき、背中を押してくれる一言や写真がきっとあります。
私もInstagramは使っていますが酒とか旅関係の写真をチェックすることが多いのでInstagramでシンプルライフやお片づけ界隈がこんなに賑わっているとは知りませんでした。
考えてみればスマホで切り取った日常を手軽にUPできるツールはなるほど、暮らしのあれこれを発信するにはとても便利。そして趣味が合いそうなユーザーをフォローして日々流れてくるすっきりとした暮らしぶりの写真を眺めていれば日々の片づけモチベーションが上がるのは想像に難くありません。
いやいや、一から好みのアカウントを発掘するのがそもそも面倒だわ、という人に役立ちそうなこの本。きちんと片付いていて素敵なんだけれどあくまで「普通の人」の住まいだからこそのリアルな写真が満載のページを繰って、なるほどな、と納得した次第であります。
完璧よりも気になるリアル
これは何もお片づけ関係だけではなく、ファッションでも同じこと。
自分とはかけ離れたパーフェクトボディを持つモデルの着こなしよりも、InstagramやWEARで普通の誰かのリアルなコーディネイトをチェックして参考にしている、なんて方も多いでしょう。特に若い世代はある意味芸術品として作り込まれたモード系ファッション誌からはかなり離れているかもしれません。
ファッション誌が元気だった頃を知っている世代としては少し寂しい気もするけれど、これも時代の流れで決して悪いことばかりじゃない。
普通の人の暮らしやファッションをほんの少し覗けるようになった今、
「作り込まれた完璧」
ではない
「ここにあるリアル」
がなんだか気になるのは、地に足のついたライフスタイルを楽しめる人が増えているとも考えられるわけで。雑誌やテレビの世界にあるキラキラ眩い完璧を誰もが追い求める必要などなく、それぞれが実現したいスタイルをそれぞれに目指せばよいのだ、と多くの人々が気づき始めた証なのかもしれません。
これは別に
「我々一般人は高みを目指さず適当なところで手を打っておくべし」
みたいな諦めとか身の程を知る、なんてことではなく、みんながみんな同じ暮らしを目指して「完璧」とのギャップに苦しむ必要はないよね、という話。
好みなんて人それぞれ。マンダリンのアフタヌーンティーでおしゃべりに花を咲かせるのが幸せ、も正解、明るい時間から大坂屋で赤星と煮込みが至福、もこれまた正解。
自分はどんな暮らしを望んでいるのか、本当は何がしたいのかを知る。「隣のリアル」の覗き見は、自分が実現したいスタイルを模索するのにも役に立ってくれそうです。
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