自著が絶版になります。
口頭ではすでに説明を受けていたのだけれど、正式な書面が届いたのは昨日のこと。
が、今確認してみると、年末にはもう情報が出ていたのか。
セブン&アイ、出版事業から撤退…「五星三心占い」人気も出版不況受け21年清算
全く貢献できなかった自分が言うのもアレですが、こうなると寂しいね。
間もなく絶版になります
セブンアンドアイが出版事業を終了、25年の歴史に幕を下ろすとのこと。設立は1995年、阪神大震災の年だから、思ったより前からあったんだな、なんて今更ながら。
で、わたくし2017年の末にこの出版社から「ひとりぜいたく晩酌帖」というエッセイを出しておりまして。
タイトルからしてお料理レシピ本かと勘違いされそうなのですが、本書のメインテーマというかそもそものきっかけは酒でも料理でもなく。
中身はただの酒飲みエッセイ。一応献立は載ってますけども、レシピ本とはちょっと違うのです。
普段から散々書きたおしているテーマを改めて本にするという作業はたのしくもあり、しんどくもあり、何より「編集」の力をしみじみと感じたお仕事でありました。
ブログ歴がそこそこ長いとはいえ、日々の記事はノー編集の自己完結。そして本業(?)で文章を書くときは何者でもなかったり、他の誰かになりすましたりするのが常なので、自分の名前で書いた文章をまず編集さんに読んでもらうという行為にひどく緊張したのです。「カリッとした毎日」が自分の名前かと言われるとアレですが。
最初の頃はフィードバックのメールを開くのが怖かったりもしたのですが、タイトなスケジュールだったこともあり開かないわけにもいかず。
しかしよくよく考えてみれば、仕事とはいえ、こんな風に自分の原稿を何度も何度も読んでくれる人がいるというのはなんかこう、ものすごいことだぞ、と。
今の時代、出版社を通さずとも、誰でもセルフパブリッシングが可能だし、本じゃなくてもブログやSNSでいくらでも情報発信できる。それはそれとして、書くという孤独な作業に伴走してもらう経験ができたのは、よかった。緊張したし、自分の筆力のなさを目の当たりにしたけど、よかった。
本件に関してはまだまだ書き記したいことがたくさんあるけれど、とにかく。この孤独な酒飲みエッセイは、間も無く世間から消えてなくなります。ささ、まだの方は遠慮せず、いまのうちに1冊どうぞ。
あ、あとこの記事も年末に上がっていたのに告知を忘れていました。
「一人飲み」は大人女性こそおすすめ! 街の喧騒と情景をたのしむ
毎度おなじみのネタで恐縮ですが、まあいいじゃないか。そしてこの別嬪さんをcrispy-lifeだと勘違いしてくださっても、わたくしは一向に構いません。
関連記事
-
秋刀魚とキャベツの生姜煮、水菜のおろし和え。
今夜はなんだかんだ残り物だけで済ませよう、と考えていた午後。 が、突然大量の葉野菜を食べたい衝
-
肉団子と春雨の煮込み、小松菜の梅海苔和え。
大鍋にドン、と具沢山の汁物などを作って日々消費していく、というスタイルが苦手です。 ラ
-
晩酌つまみ 9/10 ピーマンとしらすの酒炒り、かぼちゃとチーズのサラダ。
週末に出かける予定が二転三転。 食材を無駄にしたくないのでこういう時は何をいつ消費すべ
-
テイクアウト界隈がエラいことになっていた。
先日、珍しくテイクアウトを利用しました。楽天リアルタイムテイクアウト経由でさくっとオーダー
-
晩酌献立 白菜のうま煮、塩蛸ぶつ。
白菜ももうそろそろ終了ですかね。 もうちょっと漬物が食べたいので白菜漬けの仕込みは確定
-
焼き白菜、切り昆布の煮物で家飲み。
昨日白菜を買い求めたのは鍋にしようと思ったから、というのもありますが、漬物を仕込んでおきたか
-
家飲み献立 12/19 レトロドールに赤ワイン。
夕方頃に有楽町にいたので、ふと思い立ってふらふらと東京駅まで歩いてしまいました。 お目当て
-
焼き舞茸、干しあみエビと白菜の煮もの。
昨秋は突然えのきブームが到来したり、旅行明けにはきのこスープでせっせとリセットしたり。
-
モツの入っていないモツ鍋(もどき)で晩酌。
いきなりの、鍋。 急に寒くなったとはいえ、なぜ今わざわざ食べるのだ、という感じの鍋。
-
熊本の酒 花の香 純米吟醸 菊花で晩酌 茹でえび和風タルタルソース。
またどこかで行き詰まるかしら、と考えつつ南下しています。何しろ、残る地域が少なくなってきたも
- PREV
- イは忙しくないのイ。
- NEXT
- れんこんのきんぴら、キャベツとツナの塩昆布和え献立。
Comment
出版社自体が撤退なのですね…。25年と言えば四半世紀。気の遠くなるような長さに聞こえますが、1995年はつい最近な気がします。
本も出版されて、サイトに記事も寄稿されてるCrispyさんのブログは、やっぱり読み易くてかつ洗練されています。読み易い文章を書くのはすごく難しくて、自分が書いたものを読み返して一体自分は何が言いたかったんだろうと思うことが多いので(笑)、やっぱり文章を書くことは難しいなと改めて思いました。
なのでほぼ毎日上質なエッセイを読ませて頂いていて、楽しみにしています(毎回同じようなコメントをしちゃってますねw)。
トム(仮名)さん
わかります!私も1995年ってわりとこないだくらいの感覚ですから。いや、自分当時めちゃくちゃ若かったんですけども、90年代自体が近く感じるというか。
ブログの更新を楽しみにしてくださっているというお言葉は本当に光栄なのですが、トム(仮名)さんブログのように「人の役に立つ内容」が書けるのが一番いいよなあ、と常々思っております。英語学習に関する質問コメントを入れてみたいけど、質問のクオリティが低すぎてもじもじしちゃう、というジレンマを抱えながら、トム(仮名)さんのブログを日々読んでますよ〜。本年も引き続き、よろしくお願いいたします。
crispy様
やはり寂しい話ですね
書籍は紙派ですので、本が届いた時は
平面が立体になったリアル感と申しましょうか…
おお!と感動したものですが
でも、二冊目もお待ちしております
集◯社、小◯館とかこの辺りの出版社から、何卒。
その時は記事の写真の方以上の別嬪さんご尊顔も
あわせて、何卒。
ちゅーなーさん
早いもので、あれから2年が経ちました。もう店頭で並んでいるものはほぼないにしても、寂しいものですね。
自分の一番の得意分野であろう「ひとり晩酌」に関するエッセイですら、一冊まるごと書き下ろしとなるとかなりの苦労があったものですから、他のテーマ、例えば旅なんてものに手を出そうものならあまりのプレッシャーにトンズラかますんじゃないかと思ってしまいます。
でも、何事も経験ってことで、機会があればまた挑戦しようかな。今のところ顔出しも含め、予定はないですけどねw