秋田の酒 うまからまんさく特別純米酒で贅沢晩酌 トマトと卵の炒めもの、ガサエビの紹興酒漬け。
酒のつまみを自分で作る際はあまり手をかけ過ぎず、素材そのものをシンプルに味わいたい派です。
これは別に私に調理技術がないからとか、単にめんどくさいからという後ろ向きな理由によるものではありません。私の弱点をフォローするどころか、あなたはダメ人間だけど、無理なんてせずにありのままでいていいのよ、大丈夫、後は我々に任せてと静かに微笑んで全てを受け止めてくれる。そんな強さとしなやかさを素材自体が持ち合わせていることを身をもって証明したいという、熱い使命感にかられてのことです。
ガサエビだって、シンプルに刺身で食べるのが一番旨い。でも、たっぷり入っていることだし、せっかくだからあれこれ試してみたくなるのもまた人情。
そして私はやってはいけないことをやってしまいました。これはあかんやつ。
秋田の酒・うまからまんさく旨辛口純米酒
全国ツアーが終了してからというもの横着してすっかりご無沙汰しておりましたが、ここで日本酒の記録を残しておきましょう。
ガサエビに合わせた秋田の酒。秋田と言えば、以前飲んだ「ど辛」が旨かったなあと思い出す。ガサエビを送ってくれた山本さんのところと同じ山本郡だし。
秋田の酒 ど辛 純米で晩酌 肉玉子炒め、じゃがいもとにんじんのごま塩まぶし。
しかし近隣店では見当たらず、代わりに同じく秋田の「うまからまんさく」を仕入れたのでした。もう名前からしてすごくいいじゃないか。
特別純米酒 うまからまんさく(日の丸醸造株式会社)
これまでの「まんさくの花」純米酒の基本的酒質(優しい純米酒)とは対照的なお酒を目指し、辛さの中にしっかりした旨味、程良い酸味を楽しめる純米酒に仕上げました。当社蔵人が普段最も愛飲している一本です。
いやいや、わかる。わかりますとも。
しっかり辛口なのに旨味もちゃっかりで、晩酌用にすごくいい酒。今回は冷やしたものを飲んだけど、どんな温度でも楽しめるらしいので辛口派のレギュラー食中酒として活躍する1本ではないでしょうか。こりゃいいわ。好きなタイプ。
秋田の酒 うまからまんさく特別純米酒
蔵元 | 日の丸醸造株式会社(秋田県・横手市) |
種類 | 特別純米酒 |
精米歩合 | 55%(秋の精) |
日本酒度 | – |
酸度 | – |
アルコール度 | 16度 |
トマトと卵の炒めもの、ガサエビの紹興酒漬けで晩酌
- 三つ葉とわかめのすまし汁
- 水菜の漬もの
- ほうれん草の海苔和え
- ガサエビの紹興酒漬け
- トマトと卵の炒めもの
三つ葉とわかめのすまし汁
昆布と鰹節で取った出汁を塩としょうゆで調味したすまし汁。最初は味噌汁にするつもりだったのだけど、献立バランス的にやや重たくなるかと考えて急遽変更しました。
ほうれん草の海苔和え
茹でたほうれん草を塩、ごま油、すりごま、ちぎった焼き海苔で和えたもの。
ガサエビの紹興酒漬け
スライスしたしょうがとにんにく、唐辛子、しょうゆ、紹興酒を煮立てて冷ました漬け汁に洗って水気を切った生のガサエビを漬け込んだもの。
トマトと卵の炒めもの
卵を溶きほぐして塩少々を加え、油を引いたフライパンに流し入れざっくり大きく混ぜ、ふんわり固まったところで一旦取り出します。同じフライパンに櫛形に切ったトマトを投入、塩、胡椒を振って軽く潰すように炒めたら卵を戻し入れ、酒で風味をつけたら完成。いつもはにんにくを入れたり、水溶き片栗粉でまとめたりするのだけれど、今日はシンプルバージョンにて。
さて、ここ数日引っ張りまくってきたガサエビ祭。
そうです、この紹興酒漬けこそが今回のMVP受賞作品であります。献立的には相当ちぐはぐだけど、間違いなく今回のNO1であります。
冒頭で手間をかけた言い訳をダラダラと書いておいて実は漬けただけ、というオチ。かけたのは手間ではなく時間ですね。
ガサエビ料理MVPは紹興酒漬けに決定
わたくし、渡り蟹のしょうゆ漬けがものすごく好きでして。
と言っても家では蟹などという手強いものは扱わないので外で食べてばっかりなんだけど、あの濃厚なしょうゆ味の内子をちゅるりといく快感と罪悪感ったらないよね。当然酒が止まらないよね。結果泥酔するよね。泥酔を反省しても、また食べたくなるよね。恐るべし甲殻類。
ガサエビの味噌の旨さを目の当たりにした今回。これ漬けちゃったらもしや、とあの快感を妄想してしまったのです。
妄想に身を任せての仕込みから3日、結果は妄想を遥かに超える。あの日漬けた自分を全力で褒めてやりたいと涙するほどに感激しました。甘い身の部分は当然として、味噌が旨い、旨すぎる。殻をいつまでも舐っていたいような濃厚さ。泣く。
いかん、書いてる今も思い出したら恍惚としてあちら側へ行ってしまいそうです。
惜しむらくはそれほど期待していなかったのが丸わかりのうつわチョイスと適当盛り付け。こんなに熱量の高い記事を書くことになるのなら、もっとうやうやしい感じに盛りたかったよ。いや、やろうと思っても技術的に無理なのはわかってるんだけどさ。マインドの問題としてね。
とにかく、ガサエビのお取り寄せをするならば、これは絶対作ったほうがいいですよ。そう、酒飲みならね。
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