ものがなく、いつでも動ける身軽な人。

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ペーパーレス化がぐいぐい進んだことも理由でしょうか。フリーアドレスを採用するオフィスがかなり増えてきたように感じます。

フリーアドレス、自由な住所。つまり、自席が固定されておらず、日によってワークスペースを変えられるという、アレです。

パソコンさえあれば一通りの仕事は可能な人も多い今。フリーアドレスやリモートワークが進むのは当然のことと言えましょう。

が、それなりの規模の企業がフリーアドレス化するには、それなりの苦労があるようです。

ものがなく、いつでも動ける身軽な人

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すっかり定着したように感じるこのワークスタイル、実は30年前にも一度ブームがあったのですね。

フリーアドレスとは?メリット・デメリットと他社事例に学ぶ成功ポイント(あしたのオフィス)

最初に流行ったのは1980年代後半から1990年代です。携帯電話は普及しておらず、コンピューターも持ち運びが不便なものばかりの時代です。フリーアドレスを進めるにも、こういった技術面が十分ではなかったことが、定着しなかった大きな要因のひとつです。

確かに、ちょっと早すぎた感はある。ノートパソコンやスマホの存在がある今だからこそ、うろうろできるというものでしょう。

それでもフリーアドレス化に向けて、必ず立ちはだかるであろう、荷物問題。

デスクの上がいつもキレイに片付いている人、ほとんどものを置かない人、書類の山が年々高くなっていく人、そして職場を自宅化する人など、ワークスペースの使い方は人それぞれ。オフィスは共用スペースゆえ、視覚的にはすっきりした使い方が好まれるのでしょうが、それでは落ち着かない、仕事が捗らない人というのも一定数存在します。

特に「書類の山」の人は、山の中から必要なものを器用に取り出す能力に長けていることから、山あってこそのデスク、なのでしょう。無造作に積まれているように見えて、意味ある山なのだなと感心する。

一方、オフィスで敬遠されがちなのは「自宅化」でしょうか。デスク周りに私物やお気に入りのキャラクターグッズなどを散りばめ、さながら自室のような設えを演出。ラブリーなピンクのひざ掛けやぬいぐるみなどの存在から、ああここは若い女性の席なんだな、と一目でわかることもままあります。

とはいえ、これは若い女性に限ったことではない。椅子にものすごく強そうなイボイボのいっぱいついた背もたれとか、しっとりと尻が沈む高機能クッションなどを設置している健康グッズ傾倒おじさんもいることから、方向性は異なれど、年齢性別問わずある傾向かと思われます。

ものがなく、いつでも動ける身軽な人

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フリーアドレスを採用しているオフィスが荷物問題対策として、仕事周りのあれこれを効率よく収納できる個人ロッカーや、それらを簡単に持ち運べるお揃いのバスケットを完備している、と紹介されているのを見たことがあります。

確かに、ちょっとしたもの、例えば筆記用具とかファイルとか、そういうものをバスケットに入れておけば、バスケットとパソコンを持ち運ぶだけで簡単に別の席に移ることができ、見た目もよい。単純な対策ながらへえ、と思ったのでした。

そもそも会社員じゃない私はフリーアドレスオフィスにも、リモートワークにも縁がなく、人生丸ごとフリーアドレス状態。が、クライアント企業オフィスで過ごす時間もあり、その際はデスクもパソコンも使わせていただいている。もちろん、借りぐらしの身なので、デスクには何も置かないし、置きたいものも、置くべきものもない。

ものがなく、いつでも動ける身軽な人。という意味では、それなりに現代的な働き方をしているのだろうし、ロケーションに依存せず仕事ができるっていいよね派の私は、このやり方に特に不満はない。けれど、どこでも仕事できるからこそ働き方が改革どころか退化している面もある。

どこにいても仕事はできる。

コミュニケーション活性化だの、省スペース化だのと、利点も多いフリーアドレスだけれど「自宅化」によって落ち着きが得られ、パフォーマンスも上がる人にとっては厄介な風潮なのではなかろうか。

職場の自宅化って、趣味が違えば違うほど周りは迷惑を被るんだけど、こだわりの強さがそうさせるのだと思うと、なんだか羨ましくもある。

モノがなく、愛もない部屋で。

こだわらないからこそ身軽でいつでも動けるんだけど、何に対しても一切こだわらないってのもどうなんだと。

つまりはこういうのを「無い物ねだり」と言います。

組織にいながら、自由に働く




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