70代ミニマリスト主婦に買ったもの。
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ミニマルライフ
みんな大好き70代ミニマリスト主婦も、そろそろ80代が見えてきました。
年末年始と夏は、両親と会話するために故郷である神戸に帰省することにしています。何しろ間も無く80歳、毎回両親の顔を見るまで、そして彼らの部屋の状態を確認するまでは多少の不安はある娘(私)ですが、今回も部屋はきちんと片付いており、話し方もしっかりしていて、何よりむしゃむしゃとよく食べる。2人ともお元気そうで何よりです。
元気そう、ではあったのですが、母の顔は傷だらけでした。
70代ミニマリスト主婦に買ったもの
会った瞬間母の口元にいくつか目立つ切り傷を発見し、あれ?っとは思ったものの、触れてはいけない傷かもしれないので特に指摘はしませんでした。傷ったって本気レベルでざっくりいってるわけじゃなし、猫かな?と。猫飼ってないですけど、それくらいの傷です。
「だってね、お父さんがこれ安いから使ってみろってしつこく言うからこんなことに!」
自ら白状したところによると、お得な買い物大好きな父に勧められるがままに購入した顔の産毛剃り用カミソリがどうにも扱いづらく、結果顔を傷だらけにしてしまったとのこと。
おいおいおい、怖いなあ。気をつけてよ。
これはカミソリの品質云々の問題ではなく、使い慣れない道具は使いこなせない母の不器用さによるものだと考えられますが、いずれにしても肝の冷える話。
恐怖に震えた娘は即刻お得カミソリ使用中止令を出し、その場でフェイスシェーバーフェリエを注文したのでした。私も同じもの使っているので、お揃いですね。
あらまあ、パナソニックじゃないのうれしい!と無邪気に喜ぶミニマリスト主婦。これはパナソニックに多大なる信用を寄せている証ではなく、単に知っているメーカーの名前がついてさえいれば安心という高齢者あるあるです。
なんかいろいろ心配になりますが、顔面傷だらけになるよりはいいでしょう。大事に使って下さい。
ミニマリスト主婦のお年玉の使い道
さて最近は親に恩を売るためにお年玉を渡すようにしております。常日頃から
「お金ならいくらでも(は、無理だけど)出すから、欲しいものややりたいことがあればすぐ言うように」
とは伝えているのだけれど、遠慮しているのかそもそも欲がないのか、この頃はあまりねだってこなくなったので、正月くらいはいいかと思いましてね。
母が決めたお年玉の使い道は、香川へのバスツアー。2人で琴平に行きたいのだそうです。上まで登れるか、いや無理はしないほうが、と早速作戦会議を始める夫婦、そんなにこんぴらさんに思い入れがあるとは知りませんでしたが、存分に楽しんで来て下さい。しかしくれぐれもゴールを目指さないように、とは言いたい。
父はこういうことでムキになりがちな人なので自重していただきたいものです。
もう人のせいにするのはやめた
ふーん、こんぴらさんね。いいじゃん、行ってきたら?適当にそそのかしたらば、母吠える。
「だってね、こうして勢いつけないと、お父さんいつまで経っても出かけないから!」
年をとると遠出が億劫になるのは何も父に限ったことではないのでは。というか、出不精なのは日々自転車で市内を走り回っている父ではなく、どちらかといえばテレビが友達の母のほうでは。とうっすら考えていると
「あ、でももう人のせいにするのはやめたんだったわ」
いやいや、あなたカミソリのくだりでも思いっきり夫のせいにしてましたけどね、とこれまたうっすら考えていると、他人や外の状況が思い通りにならないことにイライラしていても仕方ないとこの年になって悟ったのだ、などと語り出すではありませんか。
「あんたが昔から言ってたこと、ようやくわかったわ」
って私、親に向かってそんな説教くさいこと言いましたっけ。
多分言ったんでしょう。
そりゃね、カミソリを勧められても買わなければいいし、ツアーは自分でちゃっちゃと申し込んでしまえばいいし、ガラクタを溜め込みがちな人には自室を与えればいい。って、母の不満の種は全て父なのですが、とにかく、考え方を変えてから、母は明らかに変わったのです。
そうですか。70になっても80になっても、変わろうと思えば人は変われるのですね。そりゃなんだか縁起のいい話。
相変わらずの不器用さゆえにものを持たずにすっきり暮らしたい母と、タダのものならゴミでももらう溜め込み魔だけど几帳面かつ綺麗好きな父。もうパートナーも環境も大きくガラッと変えることはできないだろうけど、どのみち今の生活だってそう長くは続かないのだから、このままそこそこ仲良く暮らしてほしいと思います。
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