散らかし、掻いて、放置して。かりそめの快楽に身を委ねる。

By: Sandy Schultz
手湿疹が酷くなったことで数年ぶり無数回目の皮膚科送りとなってしまったわけですが。
これを機会に改めて考えたのは
「人はなぜ、掻きたがるのか」
ということ。
もちろんそこに山があるから登るのだ的な話で痒いから掻いているに違いないのですが、子供ならばともかく大人は掻いた後にロクなことにならないのだと既に知っている。それでも掻くとはこれいかに。
かゆみは掻くと気持ちいい

By: Victor U
素朴な疑問を紐解くべく関連書籍などを読んで調べてみたところ、どうやら痒い時に肌を掻くと脳に存在する報酬系なる部分が反応するのだとか。
つまりは痒いところを掻けば一種のご褒美的物質が出てなんだか気持ちよくなる、というしくみ。確かに、痒い時に掻けないとイライラするし、掻いたらちょっと気持ちいい。後々後悔するとわかっているのにこの
「掻いたら気持ちいい」
感覚を知っているから痒みってのは厄介なのですね。
これは余談ですが痒みは手が届くところにしか発生しない感覚だという記述もあってああ、なるほどなと。手の届きにくい足の小指とか背中のど真ん中が痒くなることはあっても、胃とか腸の痒みはそういや感じないもんね。
さて、冒頭にて
「人はなぜ掻く」
などという大風呂敷を広げてはみましたが、痒みの強さも耐性も人それぞれなのでここらへんで早々に風呂敷を畳んで
「私はなぜ掻く」
に変更するとしましょう。
私の手湿疹の原因は現在絶賛調査中でありますが、悪化の元凶は「搔き壊し」であることは明らか。発症しても掻くことさえ我慢して山を越えれば症状が酷くなることはないのです。なのに、掻く。ダメだとわかっているのに、掻く。
これって、実はわかってないのと同じことなんじゃないのかなあ。
一瞬の快楽に身を委ねる
今年の春、長年導入を検討していたバッグインバッグをようやく購入しました。
旅に出るタイミングで使い始めたのですが、以降もずっと使い続けております。この記事のコメントでカワさんに言われてそりゃそうだと納得し、出したら戻すを心がけてみたところなんとか鞄の中ぐちゃぐちゃ族からは脱することができたような。
そして長らく兼任していたぐちゃぐちゃ族の別派閥、引き出しぐちゃぐちゃ族からも足を洗って2年ほどが経過しました。
おかげさまで今のところいずれも再加入の兆しはなし。
これらは意識を変えたというよりも環境、システムを整えることによって改善できた例ですが、ぽいぽいと適当に荷物を鞄に放り込んだり洋服を整列させずに無理やり押し込み続けるというほんの一瞬得られるラクさ、いわばかりそめの快楽を捨て
「本当は私はぐちゃぐちゃ族とは縁切りしたいのだ」
と抜本的対策についてようやく本気で考えたからこそ環境を変えた、とも言えましょう。
本物の「快楽」はどこだ

By: Traci Lawson
ラクだから、面倒だから今はやらない。
そんなつまらない目の前の「ラク」に身を委ねることなく、本来の目的を達成するために行動することこそが本物の快楽への近道。そして行動への後押しとなるのは本来の目的の重要性とその魅力を根本的に理解し、さらには腹の底から腑に落ちた状態になること。
「本当は私はぐちゃぐちゃ族とは縁切りしたいのだ」
とようやく納得したのと同様に
「痒いけどこれを乗り越えれば確実に良くなるのだ」
ときちんと理解できればどうにか掻く快楽に引っ張られずにいられるのでは、とここにきてようやく考え始めた次第であります。
遅いわ。
この症状と何年付き合ってきたんだ。
と、我ながら呆れ返る始末ですが、大人になってからはLINEスタンプ顔で斜に構えてハイハイハイハイどうせ治らないんだから何しても一緒一緒ハイハイハイ、という態度だったのも事実。このタイミングで完治はできずとも予防ならできるかもしれないチャンスが改めて巡ってきたのだからどうにかモノにしたいな、と。
書いたからね、もう書いちゃったからね。冷え性とかほうれい線の時とかと同様、書いたってことは宣言したってことだからね?といい感じに自分を鼓舞する2016年・夏。
いえね、ちょっと反省しているのですよ。つらいつらいと言いつつもわかった顔してババンバン的だったこれまでの自分の態度をね。
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