すぐに効く、早く効く。「即効性」は魅惑の言葉。
40余年も生きていれば、美容や健康に関してあれこれ悩みも出てくるものです。
「白髪対策 すぐに」「ほうれい線 即効性」「冷え性 すぐ治す方法」
幸か不幸か、現代は便利なツールが手元にあって山ほど情報が手に入るのをいいことに、ついついこんな語句で検索してはいろんなサイトを読みふけってしまったり。
消費者を煽りまくりのキャッチコピーを目にして胡散臭いなあと思いつつ、気になったりもして。でも内容を読んでも納得のいく情報が得られるわけもなく、我に返って画面を閉じる、を繰り返す。
全く、時間の無駄遣いですね。
簡単に得たものは簡単に無くなる
人は持っているその悩みが深ければ深いほど、今すぐどうにかしたい!と即効性を求めてしまいます。けれど、簡単に出た効果は簡単に失われやすいもの。本当はインスタントな効果ではなく、長く維持できる本物の力を手に入れたいのに、魅力的な言葉につられて飛びついてしまう。
これ、化粧品をあれこれ試さずにはいられない「コスメジプシー」の女性なら、思い当たる節があるのではないでしょうか。
もちろん世の中には本当に「すぐに効く」ものも存在します。
例えば点滴。酷い風邪をひいてしまったけれど大事な会議があって仕事が休めない、そんな場合は点滴でとりあえず動ける状態になることは可能です。が、これはあくまでも非常手段。根本的に治すには取り急ぎの点滴ではなく体を休めることが必要なのは言うまでもありません。
点滴のような病に関することならまだしも、美容関係は命にかかわるわけでもないのについつい結果を急いで即効性を求めてしまいがち。
実はずっと前から気がついていたけれど、まだ大丈夫、気にするほどではないかな、手をかけるのも面倒だし…と簡単な対策を先送りにしてきた結果、慌ててしまうんですよね。ちょっと変だな、と気がついた段階で簡単なケアを始めてコツコツ続けていたならば、即効性のある方法を血眼になって探す必要はなかったのに。
って、完全に自分に向かって言ってますね、独り言ですね。
本当に欲しいのは一瞬の満足、か
美容関係のみならず、何らかのスキルや語学の習得など、本来はじっくり取り組んで確実に積み重ねていくべきことなのに、今すぐ結果を手に入れたいばかりに「望みを叶えてくれる魔法のツール」を探すことにばかり時間を使うのは本末転倒。「聞くだけでペラペラ!」なんていう英語のリスニング教材に関するレビュー記事を読み漁る時間があるのなら、単語のひとつでも覚えたほうがよっぽど近道です。
ええ、私もこれまで散々「魔法」を探し回りました。
が、結局は徒労に終わりました。
今すぐ解決!という言葉はとてもとても魅力的。けれど、楽に結果を出そうとするあまりいろんなモノに手を出すのは返って遠回りなのだと、近頃ようやく実感しています。簡単なことでもしっかり継続すれば、劇的な変化はなくてもそのうちだんだん効果が見えてくることがわかったから。さらにそんな効果を出すためには特別な道具も必要なかったり。
参考 本気の冷え性改善記録
自分が本当に求めているのは今すぐ手に入る一瞬の満足感なのか、それとも根本的な変化なのか。
即効性を謳う怪しげな情報についフラフラと吸い込まれそうになった時には、自分の本当の望みは何なのかを考えてみる。そんな余裕を持てば、コスメジプシーからも情報ジプシーからも卒業できるのではないでしょうか。
もちろん、楽しんでジプシー生活を送っているのならば何ら問題ないですけどね。
関連記事
-
機嫌よく過ごす方法、リストアップで逆算する。
By: Andrey[/caption] 突然ですが、私の人生の大テーマに 「常に機嫌
-
あなたのその怒りはどこから。
ある夜のこと。打ち合わせを兼ねてちょろっと飲んで、一人になってからもまだもう少し飲みたくて、
-
酷い手湿疹を自力で治してから3週間が経過。
しつこい手湿疹を自力でなんとか回復させたよとご報告してから、3週間が経過しました。グロい写
-
老後の暮らし、それのどこがそんなに不安なんですか。
帰り道に立ち寄った書店で自営業者に向けた老後のお金に関する本を見かけてふと手に取る。
-
40代、親戚づきあいについて改めて考えた。
少々辛気臭い記事になりますが。 先日友人と話していて気がつきました。 「私たち、
-
50代で起業、異業種への転身。
そういえば、あの人は今どうしているのだろう。 ふとそんなことが頭を過って名前を検索して
-
自分のことになると途端にわからなくなるという話。
おそらく誰しもそうでしょうが、この人と会う時のメイントピックスはコレ、みたいなのありますよね
-
40代のニベアはありか、ナシか。
By: Justus Blümer[/caption] スキンケアを冬バージョンに変えて3ヶ
-
作家、本当のJ.T.リロイ 人は本質以上に「誰が言ったか」で評価する。
中身はもちろん大切。けれど時に内容やクオリティなどそれ自体の本質よりも 「誰が言ったか
-
口を開けば悪口ばかりの友人に辟易する。
人の悪口というものは聞いていてさして気分のよいものではないが、お互い合意の上での愛ある「弄り