おしゃれさには欠けるご近所コーディネイトが必要な理由。
珍しくスーツを着なくちゃいけない仕事があり、これまた珍しく黒のラウンドトゥパンプスなぞを引っ張り出す。
一時に比べるとパンプス着用率は高まりつつあるこの頃だけれど、基本はポインテッドトゥ派なのです。
いつものパンプスよりヒールは低いし、クッション入りで柔らかいし、楽勝楽勝。と「丸腰」で出掛けたものの、帰りの電車に乗り込む頃にはすっかり疲れ果てておりました。
パンプスなのに、お守りを忘れる
丸腰で、出かける。
ヒールのある靴で出かける時は、必ず持っているあのお守りを、この日に限って持っていなかったのです。
頓珍漢。トン吉チン平カン太。自分の不甲斐なさにガッカリしつつも時は夕暮れ本日は金曜日。どこかで一杯やって帰ろうかな、とあちこちの店に思いを巡らせて電車に揺られること20分。結局、一刻も早く靴を脱ぎたくなって、まっすぐ帰宅したのでした。
まっすぐ帰宅しつつも時は夕暮れ本日は金曜日。スーツを脱いでデニムとプルオーバーにコート、足元はスニーカーという毎度おなじみ冬のご近所ファッションに身を包み、再び駅方向へと歩くでしょう。そりゃ、行くでしょう。
普段は着ないワンピースかなんか着て、めかしこんで出かけるのは、好き。着ているもの、履いているもの、身につけるもので気分が変わることって大いにいあるから、ファッションってお遊び要素強いなあと思うのです。
でも、普段着でご近所徘徊する楽しさも負けず劣らず。一旦帰ってわざわざ着替えるのは面倒っちゃあ面倒なんだけど、時間が許すなら敢えてその手間を選択して、ラフな格好と軽やかな足取りで、飾り気ない店で、お気楽に飲みたい。そんな気分には、素直に従おうじゃないか。
おしゃれさには欠けるご近所コーディネイトが必要な理由
痛みから解放され、あまりにもうれしくて、スキップしそうな勢いで大通りを南下する。そういやこの道入ったところに未訪のスタンディングバーがあったよな、と覗いてみれば好都合のノーゲスト。スキップで入店。
遅い時間はいつも満席のイメージがあるから、きっとスタート遅めの店なんだろうね、とりあえずビール下さい。
滞在時間1時間弱。ビール2杯にハイボール1杯、気の利いた小皿つまみをつついてニヤニヤ過ごすその間、オーダーに纏わる最低限のやりとり以外、若い店主は一言も話さない、話しかけてこようとしない。
おいおい、いい店じゃないか。
沈黙を一切恐れない私。ご近所ファッションにてご近所店開拓中の折には、完全放置がなによりもありがたいのであります。
あまりに居心地よくうれしかったので、その旨店主にしかと伝えてスキップで退店。上機嫌のまま天玉そばキメて帰宅しました。
めかしこんで素敵バーでカッコつけて飲むのとはまた別のこんなお楽しみを存分に味わうには、やっぱりご近所ファッションだよねえ。と、妙な方向の自己肯定に浸る冬の帰り道。
ただ、願わくば、最低ラインの底上げを。ご近所ファッションにも一縷の望みと一定のロマンを。過剰でなくとも、ささやかなこだわりを。そのためには雰囲気イケメンになるしか道はないのだ。
なかなか気温が下がってこないのでぐずぐずと渋っていたけれど、とうとうコートにライナーを装着しました。ああ12月だ、冬だ冬。
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