いい年をした大人がフラフラすべきではない論。
前回引っ越してから1年が経過しました。
この1年間、いつもほどではないにしても不在にしていた期間があったので、あらもう1年経ったの早いわねえ、となるかと思いきや、そうか、まだ1年なのか、という感覚。
理由はおそらく、街との関係性にあるのでしょう。
街と人の親密さ
以前住んでいた部屋はとても気に入っていたものの、ここが自分の居所であるという感覚が希薄なままでした。2年以上も暮らしたというのに、自宅なんだけど、移動途中にちょろっと住まわせてもらってますよ、という感じ。まあ物件自体がそういう作りだったので当然ではありますが、でも、本当の原因は箱そのものではなく、街との相性でした。
箱はいいけど、環境に馴染めないがゆえの外様感。いつまでたってもお客さん、ふらっと立ち寄った旅人感覚が抜けないまま過ごしていました。別に不便だとかイヤな場所だったとかではないので、もうこれは単なる相性なのでしょう。
その点、今の場所にはもう何年も暮らしているかのような馴染みがある不思議。
以前から度々立ち寄っていたエリアだからかもしれないけれど、もうしばらくここにいるのもいいな、と思えています。今のところは。
いい年をしてフラフラすべきではない論
若い頃はフラフラと転居を繰り返し、ひとところに止まらずに暮らしてきた同年代のある人が
「いい年になってもまだ腰を落ち着けず、転々としながら生きるなんてバカバカしい」
と言っているのを聞いて、まあそりゃそうだな、と思う。安らげる家、理想的な住まいを構築するならば、早いうちに終の住処を見つけてゆっくりじっくり育てていくのがいいのは間違いない。と、こんな私でさえ思う。
結構気に入っている今の住まいにこの先もずっと居続けることは、100%ない。でも、何か大きなきっかけがない限りは東京のどこかにいることになるのかしら。
これまで自分が歩んできた道を振り返る限り、いつどこで何があるかなんてのは全く想像つかないのだから、なるようにしかならない、としか言えないけど。
これまで暮らしたエリアを改めて思い返してみると、また戻りたいと思える場所がひとつある。箱、じゃなくて、エリア、ね。ゆくゆくはそこにたどり着くのもいいし、別の場所を見つけるのもまたいいな。などと未だぼけーっと考えているのだから、なんとも呑気にバカバカしい。
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