台湾一人旅でもローカルフードを楽しみたい!台湾一周旅行の食事 その1。

公開日: : 最終更新日:2016/07/19 旅人への道, 食べること

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台湾一周一人旅の食事で印象に残ったものを地域ごとにまとめます。

一人では利用出来る店が少なかったり、一皿の量が多くてあれこれ試せないなど一人旅は食事がネックになる場合が多いですが、台湾はお気楽な食堂系が充実していて女性一人旅でも食の楽しみを諦めずに済むところ。そもそも台湾旅行の目的を食に定めている人も多いのではないでしょうか。

話題の最新レストランや台湾スイーツが充実したおしゃれなカフェよりも庶民の食生活に興味があるものでローカル感溢れる店がメインになりますが、一品の分量的にも店の敷居的にも女性一人で利用しやすい店ばかり。

食事、というよりもビールが飲めることを前提とした店選びの感はありますが、よろしければ台湾一人旅計画の参考にどうぞ。

台中・忠孝路夜市の小籠包

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台中は店が閉まるのが早く、食事に少々苦労した街でした。まあこれはあらかじめきちんと予定を組んでいない自分が悪いのですが、せっかくの一人旅、きっちり決めたスケジュール通りに動くのも味気ないですからね。

そんな中で印象に残っているのが夜市で食べた小籠包。

台中 小籠包

お上品な店で出てくる薄い皮に包まれたそれとはまるで別物ですが、ぎゅっと詰まった肉の旨みが感じられて美味。地元の人がひっきりなしに買いに来ていたのもなるほど頷けます。1籠8個入りで50元(=約180円)。

忠孝路夜市は観光向けの夜市というよりはご近所さんが普通に食事に寄るような場所。よって車もバイクもバンバン往来しているので横断にはくれぐれもお気をつけて。

  • 忠孝路夜市

嘉義名物、鶏肉飯の食べ比べ

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嘉義ではやはり鶏肉飯。ご飯の上に割いた鶏肉とタレ、たくあんがのっているだけの地味な料理なのですが、これがあちこちで食べ比べしたくなるような不思議な中毒性がある味わいでした。

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駅前にある35年嘉義火鶏肉飯はつまみ系も充実していてちょこっと呑んで〆に火鶏肉飯食べてさっと出る、なんて使い方ができる店。一皿の分量が少ないのであれこれ頼めるのも一人旅には嬉しいですね。卵のせ火鶏肉飯(小)が40元(=約140円)。

  • 35年嘉義火鶏肉飯

駅からもう少し離れた位置にある呆獅雞肉飯はさらにローカル色の強いお店。若い女性店員が元気に切り盛りしていました。

呆獅雞肉飯

雞肉飯(小)にスープがついて20元(=約70円)。小サイズは普通のお茶碗サイズってところです。結構ジャンクな味なんだけど、〆にパパッと食べるには嬉しいサイズです。

  • 呆獅雞肉飯

嘉義からバスで行く東石漁人碼頭で牡蠣三昧

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嘉義駅から車で1時間くらいの場所に牡蠣で有名な漁港があり、近隣には牡蠣を食べさせるレストランがいろいろある、という情報をキャッチし興味津々。が、わざわざタクシーで行くようなところじゃないしなあ、と調べてみたら1日に2本だけバスが出ていることを発見しました。

参考 鹽鄉濱海線(台湾トリップ)

いいね、漁港。いいね、牡蠣!と、朝一の便で嘉義を出て、昼過ぎの便で戻って来る計画を立てたのですが。

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到着するとご覧の通りのシャッター街。しかも、お目当ての牡蠣レストランはバス停からは遠く離れており、タクシーもなく、徒歩は無理という悲しい結果に。

が、かろうじて1店だけ早くからシャッターが開いている店を発見。お店のお姉さんにお願いしてこちらで牡蠣をいただくことにしました。

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台湾の人ってシャイな人が多い印象があるのだけど、こんな風に看板に店主の顔写真があしらわれている店が多いのは何故なのでしょうか。

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メニューはこんな感じ。お姉さんには蒸し海老を勧められたけど量が多そうだったのでパス。後で他のテーブルに出てきた海老を見てみるとバケツ山盛りの勢いでした。それはちょっと無理、かな。まあ多分目の前に出されたら全部食べちゃうんだろうけど。

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海を眺めながら朝からビール。うふふ、昼酒大好き。あ、朝酒だ。

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まずは台北で惨敗した牡蠣オムレツ、蚵仔煎50元(=約180円)に再びチャレンジ。

蚵仔煎

あれっ?美味い。そして甘くない。

台北で食べた時はなんだか甘くてどろっとしててこれで酒は呑めないなあなんて思ったのだけど、あの店の味がたまたま好みと違ったのか、それとも私の舌が数日間で台湾の味に慣れてきたのか。多分前者。なんだなんだ、旨いじゃないか蚵仔煎。誤解したまま終わらせなくてよかった。

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そしてメインは焼き牡蠣150元(=約530円)。

東石漁港で焼き牡蠣

予想に反して結構大きい牡蠣がぷりっと。思えば焼き牡蠣を一人でこんなにたくさん食べたのは初めてかも。このままでも磯の香りがして十分美味しかったのだけれど、わさび醤油が添えられていました。

と、ご機嫌で飲み食いしていたら港の市場がようやく始動し始めました。

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漁港に魚市場といったら早朝から賑わっているもの、と思い込んで早朝から張り切って乗り込んだのですが、どうやらこちらの漁港が動き出すのはお昼前あたりからの模様。

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市場では一般の人でも魚や牡蠣を購入できるようでした。

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代客殺魚!

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どこもかしこもえらく物騒な響きの看板を掲げていますが

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要は「おさかなおろしますよ」ってことですね。

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代客殺魚の様子を眺めながら帰りのバスまで時間があるのでもう1軒。

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先程の店で食べた蚵仔煎が美味しかったので違いを確かめようと今度は市場前の店で海老バージョンの蝦仁煎50元(=約180円)にチャレンジ。もっと別のもの食べてもよかったんだけど、ここのお店は少々盛りがよさそうだったのでお腹具合も鑑みてのオーダーです。

蝦仁煎

海老バージョンだから同列には比べられないけど、この店のが一番好みかも。生地がカリッとしてて、ソースがピリ辛な感じがビールに合います。

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帰る時間が近づくとようやく港の前の飲食店街も活気が出てきました。やっぱりお昼頃から行くのがよろしいようで。みなさん魚介類を肴に昼からガンガン呑んでましたよ。ここは天国か。

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遠足?らしき学生の集団が何故か揃いも揃って焼きそばを食べている。せっかくここまできて焼きそばか。全く、子供ってそういうとこあるよねえ、などと大人ぶっていたのだけど、よくよくみると子らが食べていたのは牡蠣焼きそばでした。子供扱いしてすみませんでした。

最後にソフトクリームの店を発見したので戯れに紫芋味を頼んだら、冷凍ケースからアイスキャンデーを2個取り出して機械にぽぽいと放り込んで練ってくれました。ああ、ソフトクリームって、そういうことね。

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方向性はあってる気もするが、なんぞこれ。

紫芋味を頼んだはずが、苺とマンゴーも混ざっていました。お得…?

牡蠣好き、海好き、ビール好きならきっと楽しめるであろう東石漁人碼頭。一人旅でもバスを使えば難なくたどり着けるのでオススメです。

  • 東石漁人碼頭

台南名物・牛肉湯にハマる

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台南は歴史ある街だからか、日本でいうところの京都のように地名自体がブランド化しているのだなあという印象を受けました。台南発祥の料理が多いのもその理由の一つなのかもしれません。

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台南に到着してまず嬉しい出会いだったのが台南名物・牛肉湯。

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牛肉入りのスープをたっぷりの生姜といただくシンプルな料理がしみじみ旨い。
小北観光夜市内の小北牛肉湯では牛肉湯とご飯のセットが100元(=約350円)。本当はレアバージョンの牛肉湯をオーダーしたつもりだったのだけど、うまく伝わっていなくて普通バージョンになってしまいました。

  • 小北牛肉湯

他の店でも食べてみたくて別の日の朝ごはんにもう1軒。朝ごはんに牛肉ってよくよく考えたらヘンなんだけど。

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ホテルから徒歩すぐの場所にあった阿村牛肉湯。

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こちらのお店ではレア状態がデフォルトのようでした。なぜかサービスでスープに大根をつけてくれました、ありがとうございます。

  • 阿村牛肉湯

この牛肉湯、日本人の感覚なら塩とか醤油とかポン酢なんかで味付けするところですが、みたらし団子のタレみたいな甘辛いソースにたっぷりの針生姜を合わせるのが台湾流の模様。まさに異文化、面白いなあ。

どちらも美味しかったけど、ピリ辛のタレがあった小北牛肉湯のほうがやや好みか。やっぱりここでレアバージョンも食べてみたかったです。

台南で食べる台湾家庭料理

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台湾では目に付いた店にフラッと入る、を繰り返していたのだけど、この店はホテルに近いこともあり事前に情報を得ていました。メニューはその日の定食360元(=約1,260円)が自動的に出てくるという台湾家庭料理の店。家庭料理、ってところが妙にそそられるじゃないですか。

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古民家を雰囲気はそのままに改装したような店内。なるほど、お家っぽいですね。

台南 小満食堂

この日の定食はこんな感じ。

小満食堂 メニュー

いんげんの胡麻和えに

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魚の煮付け。サバヒーかな。

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そして豚肉と大根の味噌煮。魚も肉も、という贅沢さ。

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トマトと枝豆の卵炒め。

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そしてちょっと遅れてサーブされた豚骨つき肉のスープ。これはなんだか沖縄料理っぽい。

小皿に少しづつ、ではあるけれど1汁4菜という贅沢さ。どれも薄味なので食べ飽きしないところが好印象でした。あれこれちょっとづつバランスよく食べたい女性にウケているのか、お客さんは近隣にお勤めのOLお一人様が多かったです。

さて、この和食にも似た優しい味のお惣菜の数々を前にウキウキと食べ進めていたのだけれど、なんとなく違和感。日本の定食とすごく似ているのに、何かが違う…と考えながら食べていて途中で気がつきました。ここのご飯、ジャスミンライスっぽいのです。
おかずは煮魚とか胡麻和えなんていう和食でもおなじみのそれなのに、ご飯が違う。台湾では日本と同様のジャポニカ米が主流のようだけれど、ここのはインディカ米だったのかも。香り米大好きなので美味しくいただきましたが、お店の人に詳しく聞けばよかった。

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最後に寒天のデザートもついてきました。

  • 小満食堂

大岡山羊肉専科の羊肉炒め

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台南では美味しいものにたくさん出会ったけれど、一番驚いたのはここかもしれない。

どこかでちょろっと何かつまみながらビールが呑みたいな、とぷらぷら歩いていて目に付いた店、大岡山羊肉専科。

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火鍋とかスープ類がメニューに並んでいるけれど、炒め物もあるようなのでチャレンジしてみることに。

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暑い夜、オープンエアの店で呑むビールは美味いねえ。グラスじゃなくて紙コップなのはご愛嬌。

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オーダーしたのは葱爆羊肉100元(=約350円)。羊肉と葱の炒め物ですね。

羊って自分であんまり料理しないし、フレンチかジンギスカンで食べる程度でこういうカジュアルな炒めものの具材として食べ慣れてないからかもしれないけど、これ、驚きの柔らかさでめちゃくちゃ美味。見た目通りのがつんと来るお味でビールのお供に最適!

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別に大した期待もせずにオーダーした料理だったからか意外な美味さに喜び倍増。え、なに?ここ実は名店?なんて思ってしまったくらいです。

ちなみに「岡山」というのは台湾南部の地名で、羊の名産地。よって台湾には岡山が店名に入る羊肉専門店がたくさんあるんですね。

日本語で書かれた台湾のグルメ情報ってかなり多いけど、このお店に関しては見つけられず。特段人気店という訳でもなさそうですが、葱爆羊肉+ビール、好き。また食べたい。

  • 大岡山羊肉専科

台湾到着初日は薄いだの甘いだのと台湾料理に難癖をつけていましたが、蓋を開けてみると思い切り満喫している有様です。

飾らない店で美味しいものがちょこちょこいただける街ってやっぱり楽しい。
おひとりさまの食事に困ることのない台湾は、海外一人旅デビューには最適かもしれません。

関連 台湾一人旅でもちょっと一杯したい!台湾一周一人旅の食事 その2。

 




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Comment

  1. ちゅーなー より:

    crispy様

    うーむ、やはり台湾は美味しそうですね…
    9年前台湾に行ったのですが、食運が悪すぎたのか
    ゲンナリして帰国した苦い経験がありまして。

    台湾出身でお金と食の神様、故 邱永漢氏の名著
    「食は広州に在り」「象牙の箸」を読むと香り豊かな
    古えの台湾料理が出てきます。 …そうか、美味しいのか。
    うーん、もう一回リベンジ旅行してみますか 笑

    食は広州~の中にネットではヒット数の多い料理
    「豆油肉」が掲載されています。作家で料理家の檀一雄氏も
    味わった一品。
    crjspyさん、今度作ってブログアップして下さい(丸投げw)

    • crispy-life より:

      ちゅーなーさん

      私も前知識に引っ張られて台湾て何を食べてもそれなりに美味しいところ、と思い込んでいましたが、そんなことはなく。冒頭でもそうでしたが、当然ながら口に合うもの、合わないものがありました。合わない系統のものを連続で引いてしまうと全面的にダメかも?と思ってしまいますよね。今回も長旅につき懲りずにチャレンジし続けられたのが幸いしました。

      豆油肉、美味しそう〜!なんですが、こういう料理ってたんまり作るのが旨いですよね。いつか冷蔵庫のキャパが増えたら考えますw

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