80代ミニマリスト主婦の幸せのかたち。

公開日: : ミニマルライフ

昭和10年代生まれの老夫婦にしては珍しく、ものの少ないすっきりとした部屋で暮らしている我が両親。

今回の帰省でも元気です、元気でした。

ミニマリスト主婦の師走

いくら元気でも、2人ともすでに80代。ほんの数年前と比べても、足元はおぼつかなくなっているし、食も細くなっている。超潔癖の父をもってしても掃除がやや甘くなってきているように感じるのはおそらく、視力の低下によるものでしょう。

うんうん、80年も生きていればそんな変化もあるさ。大丈夫、どんとこい。ってな気分の娘(私)ではありますが、今回はちょっと心配な出来事があったのでした。

一人暮らしの叔母と連絡が取れない

心配の種は両親ではなく、父の妹。つまり、私の叔母にあたる人です。

親戚付き合いが恐ろしく薄い一族なもので、私なんてここ30年くらい叔母と会っていません。やや遠方で暮らしていることもあり、父もそう頻繁に会えてはいないけれど、定期的に電話で話しているようでした。

この叔母が一昨年に大きな病気をして入院。その後は一人暮らしの妹を心配しているであろう私の父を安心させるためなのか、毎月電話がかかってきていました。

しかし、その定期連絡が去年の夏を最後になくなり、こちらから電話をかけてもまったく繋がらなくなってしまったというのです。

えええ、夏から?もう暮れですけど、気になりながらそのままにしてるの?

びっくりした私は電話以外に連絡を取る方法はないのか、例えば近くに住んでいる別の親戚に当たるとか、娘(つまり、私の従姉妹)に連絡するとかすればいいのでは、と父に提案しました。が、もしも何かあったら誰かから連絡がくるだろうし、普段めったに連絡しない親戚に電話すると余計心配かけそうだし、娘の連絡先は知らないし、となんとなく煮え切らない返答。

確かに、気持ちはわからなくはない。普段から密に連絡を取り合う間柄ならともかく、それこそ親戚内に不幸があった時くらいしか連絡しない状況が続いていたら、頼るのはなんとなく気がひけるもの。

40代、親戚づきあいについて改めて考えた。

そりゃまあそうだけど、今年の心配事は今年のうちに解決して、すっきり新年を迎えようぞ。年内にもう1度連絡してみようよ。そう説得して私が叔母の携帯に連絡してみたのでした。

80代ミニマリスト主婦の幸せのかたち。

結果、電話は繋がりました。慌てて父に代わると第一声から

「なんやお前、死んだかと思たぞ!」

と、未だ病気療養中の人に対して絶対言うべきではないセリフをかましたので、ああ兄妹なんだなあと思った次第。さほど頻繁に話していなくても、こんな声かけができるくらいには近い存在なのですね。普段は聞き慣れない一人称の「俺」を父が使っていたことでもそう感じたのでした。

どうやら叔母は体調はもとより、ここ数ヶ月は精神的に参っていたらしく、父と話す元気がなかったとのこと。娘は近くで家族と暮らしているけれど、迷惑かけたくないからそう頼れないし、ひとり部屋でじっとしているとよくないことばかり考えてしまうのだ、と。

「お前があれこれ考えたところで何も変わらんのやから、考えるだけ無駄やで」

そんな身も蓋もないアドバイスをする父をみて、ああ親子だなあと思った次第。私のお気楽さは、確実に血ですな。

老後の暮らし、それのどこがそんなに不安なんですか。

電話口の叔母はたまたまタイミングがよかったのか案外多弁な様子で、もしかしたら人と話したほうが気が紛れていいのかもしれません。

なにはともあれホッと一安心したところで

「気持ちわかるわあ。よくないことが起こると、それに引っ張られるというか、どんどん不幸な自分に酔っていっちゃうようなところがあるのよ」

とつぶやいた母。自分も以前はそうだったもの、と。あら、そうなんですね。自覚あったんですね。

ささやか過ぎる平凡な人生は退屈か。

「それが今こーんなに幸せになれるなんてね!これもあんたが気楽な考え方を教えてくれたおかげよ〜」

そう言われて、あらやだ私、そんな説教クサイ話をしたかしら?と思う。というか、私だけじゃなくてあなたの旦那も見る限りは相当お気楽者ですけど。まあ両方私の親なんですけど。

とまあ、ちょっとハラハラした出来事があったものの、今年も無事に家族揃って新年を迎えられた我が家なのでした。ありがたや。

ものを持たずに身軽に生きる






関連記事

湯たんぽの季節、寒がり&冷え性が5年愛用する湯たんぽ。

湯たんぽの季節になりました。 現在使用している湯たんぽを導入したのは、2014年の冬

記事を読む

履かない靴

履けない履かない靴のその後。

ずっと履いていなかったパンプス。 他に処分する服と一緒にファストファッションOKの買取サイ

記事を読む

キッチンツールを白で揃えたい。引っ越し散財日記その2。

今回の引っ越しで買ったものの記録です。組み立てひとりでできるもん。引っ越し散財日記その1。

記事を読む

予定はできるだけ少ないほうがいい。

By: flik[/caption] テキパキ動けるタイプではない。 そう自覚している

記事を読む

今日捨てたもの 冬に向けての衣替え。

By: Vincent Anderlucci[/caption] 明日からいよいよ12月で冬

記事を読む

自動更新のお知らせ、ちょっと意味がわからない。

早いもので、契約期間満了しました。 WiMAX2+ギガ放題プランにてMX03へ機種変更

記事を読む

線が一本ないだけで、こんなに自由になるなんて。

先日宅録少女の過去を明かしました。 関連 持たない生活、持てない私のしつこい憧れ。

記事を読む

ミニマリストのクローゼット

持たない暮らしと旅の小さなクローゼット。

40代ともなれば安ホテルに泊まるのはなかなかキツいよね、という人も多いのですが、一人旅の時は

記事を読む

成田空港第3ターミナル

預け荷物20kgの目安と成田空港の電源カフェ。

片面は全てお土産、自分の荷物はもう片面で十分、といった量の荷物を詰め込んだスーツケースでの

記事を読む

湯シャン生活3ヶ月、白髪に効果はあったのか?

その後も、シャンプーを使わない生活を続けています。 参考 シャンプーやめました。湯シャ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

MacBook Air M2
アナログ仕事を知っている世代がAIを使いこなせるのか。

そりゃ便利は便利だけど、日常的に実務で使い倒すのはもう少し先

50代一人暮らしの晩酌
50代一人暮らしの晩酌事情。

100年ぶりの晩酌記事です。長年しつこく書き続けていた晩酌記

引っ越しから1年、ものが増えまくっている。

新居に越してから、早1年が経ちました。持たない暮らし、引っ越

ブログ開設10周年、あとは「老後」のお楽しみ。

カリッとした毎日。を開設したのは、2014年7月3日。なんと

働くことに飽きている。

自分の中で「かなり重い」と認識している案件の打ち合わせ前日。

→もっと見る

PAGE TOP ↑