捨てる、捨てない 記念のアレに未来のコレ。

By: Lindsey Turner
引越し作業はあっという間に終了したのですが、なんとなくしっくりこない状態が続いておりました。
一応は片付いているし、日常生活には何ら影響ないのでもうこのままでもいいかのう、とやり過ごしかけたのですが結局再びクローゼットを再構築。出したり入れたり組み替えたりしています。
そんな中、どうにも持て余し気味な箱がひとつ。
「しっくり」するためにはこれをどう扱うかがひとつのポイントになるような気がしてきました。
過去にいるもの、未来にいるもの

By: Leland Francisco
モノを持ちすぎない、増やしすぎないためのシンプルな判断基準のひとつに
「今必要じゃない、使わないモノは持たない」
という考え方があります。目の前の状況は一番ハッキリと見えている(はず)ので、この考え方を軸にするとおのずと残すモノ、そうじゃないモノが判断できるという寸法です。
が、ここに過去と未来が入ってくると状況は一気に複雑化。思い出の品、記念のアレ、頂いたこれ、痩せたら着たい服、子供が大きくなったら使うかも、いつかの老後のお楽しみ、など、どんなにモノが少なくすっきりと片付いた部屋でも
「今使わないし必要ではないけれど、でも」
という枕詞に続いて登場する品がひとつもない家、はなかなかないのではないでしょうか。
かくいう私も過去カテゴリは比較的スッパリいけるけど、未来はなかなか難しい。これは単に私が消してしまいたいほどの後ろ暗い過去を多数背負っていてもなお明るい未来を信じて疑わないおしゃまさんだから、だけではないはずです。
箱の中身はなんですか

By: Nicola Romagna
話を戻してWhat’s in the box.
ここに入っているのは食器や調理器具などの食に関する道具の数々。他のモノたちはあるべきところに収まったのにこの箱の中に詰められたあれこれは居場所なき迷子たちです。
居場所がない、ということは今使わない、なくても特段困らないであろう証。さらには特別な思い入れがあるわけでもない。そう、私がこれらの判断に迷っているのは未来を考えるからなのでした。
現在の住まいで暮らすのは長くとも1~2年。その間箱の中身は必要ではないけれど、その後の生き方によっては使うだろうし、はたまた使わないかもしれない。ベッドや洗濯機、冷蔵庫などという大型家具家電類はさすがに使わないのにとりあえず保管するのは難しいけれど、ザルやボウル、お玉にコーヒーサーバーなんてものは大したスペースをとらない分どうも決断が後回しになるようです。
過去より未来、未来より今
我が家に記念のアレ、の類が少ないのは私が後ろ暗い過去を葬りたい一心で捨てまくったからではなく単に脳内収納が広いから、平たく言えば妄想力の猛々しさゆえにスイートメモリーズ反芻作業に物質を必要としないから。そしておそらく自分の中では過去よりも未来のプライオリティが高いからでしょう。もちろん最上位は現在ですが。
それでも繰ればニヤニヤしたりズキっときたりするアイテムを多少は所有しており、今回のように近い将来のためにとっておこうかしら、などとしょうもないことを迷う余裕もある。これって結局悪くはない暮らし、なのでしょう。将来のためと言っても老後の不安や未来への恐れから今あるものを手放せない、なんて深刻な話じゃないんだもの。
などとまたお玉ひとつで生きるとはなんぞや的な妄想迷路に入りかけていますが。
「今使わないなら処分して、必要になったらまた買えばいい」
というのはとても潔い考え方。でも捨てる行為が好きなわけではなくむしろできれば捨てずに暮らしたい身としては
「とりあえず捨てる」
の選択は避けたいかな。
いずれにしてもこの箱に何らかの決着がつけば一旦は「しっくりこない問題」は解決しそうなのですが、さて。雨の週末にでも検討しますか。
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