誰も知らない死後の世界。死んだらどうなる?
死んだら、どうなる。
近くや遠くで訃報が続いたからか、死について考えたり話したりする機会が多いこの頃。
子供の頃は死ぬことが怖くて毎日のように泣いていたという友人の発言には心底驚かされたけれど、子供って案外そんなものなのでしょうか。
幼き私は生き死にについてを思いを巡らせるどころか、その概念すらわかっていなかっただろうに。
誰も知らない死後の世界。死んだらどうなる?
楽しいことばかりじゃない、どちらかといえば苦しみの多い人生を全うしたその後は、ただただ永遠の無が横たわっていだけなのだから、生とはなんと虚しいことか、とか。
或いは、幸せになりたい、何かを達成したいなどという考えこそが苦悩を生み出しているのだから、心穏やかに生きていきたいならばあらゆる欲と距離を取るべきである、とか。
国や宗教や神、学問、研究諸々のジャンルによって生や死に対する解釈はさまざまだけれど、確実なことはただひとつ。誰にもいつかはその日が訪れるということ。それだけ。それ以外は皆目分からない。
半世紀近く生きていると世の中はそこそこ変化し進化し、偉い人たちの探究心のおかげで謎が謎でなくなったりするので、もしかしたら丹波哲郎あたりが向こう側からあの世便りでも寄越すかもね。と考えていたけれど、未だその気配はない。
まあおそらく、命尽きればそのままブラックアウトなのでしょう。あの世とか輪廻転生とか、天国と地獄とか、あったらあったで敗者復活戦を激しく所望する向きには夢のあるファンタジーだけど、きっとないのでしょう。
でもせめて、認識はしたい気はする。あ、今まさに終了したわ、って思いたいなあ。それすらも無理なんだろうか。ちょっとイヤかも。
自分の余命を知りたいか、知りたくないか
そんなやや恐ろしげな話をなぜかあちこちでしている中で、余命を把握したい派と絶対に知りたくない派がいることがわかりました。
ちなみに私は把握したい派。いろいろ段取り整えたいし、人に見られたくない恥ずかしい品々の処分を筆頭とした荷物の整理はもちろん、住まいを含むさまざまな契約の解除もしておきたいし、もしも順番が前後して家族より先におさらばとなるならば、資産をどうするかという問題もある。って、そんな大したもん持ってないですけども。
持たない、買わない、小さな暮らし。いったいどれだけ貯めてるの?
逆に、死を意識するだけで怖いから、例えもう何の手立てもなくても絶対に知りたくない。完治する見込みのない病であっても、大丈夫、すぐ治るよって、バレバレでもいいから最期まで騙し通して欲しいという人もいる。
なるほど、その気持ちもわからなくはない。
私だって現時点では何の問題もなく、毎日必要以上に陽気に踊り暮らしているからこそこんな風に考えられるのであって、もしも自分が当事者になったら穏やかではいられないだろうし、想像通りにサクサク準備なんてできやしない。かもしれない。
でも、今の気持ちはそうだから。お互い、そうしようね。もしも私に万が一のことがあったら隠さず話してね。私はあなたを最期まで騙し通すから。などと、なぜか自分が医師から最初に宣告される立場になって約束してみたり。いやいや、なぜおまえが私の病状について初めに説明を受ける体になっているのだ。そんなシチュエーション絶対ないから。
それはそれとして、せっせと問診票をチェックする。
今年の健康診断は検査もりもりてんこ盛りの全部のせ状態。あれもこれも診てくれるっていうから、隅々まで診ていただく予定です。マンモグラフィは憂鬱だけど、ありがたく受け入れます。どうぞよろしくお願いいたします。
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