皮膚科で受けるパッチテストの結果 手湿疹の意外な原因。
手と顔の湿疹の悪化を機にパッチテストを実施してはや1週間。
結果が出るのは2日後、と書いておきながらなぜ今まで結果について書かなかったかというと、ちょっとしたトラブルがあったからなのです。
とっくに結果が出ていたはずのパッチテストが終了したのは本日のこと。
さて、その理由とは。
まさかのパッチ漏れが発覚
前回のパッチテストで貼ったパッチ数は36。36もの液体やら物質を体に貼るってなかなか大変ですねえなどと思っていたのですが、剥がした後の診察でまさかの貼り忘れが発覚。手湿疹の原因は金属アレルギーではないか?という先生の仮説が誠か否かを判断するために必要な金属類あれこれは実はひとつも貼られておりませんでした。
結果、金属類だけのパッチテストを再び実施する羽目に。
担当者の完全なる手違いということで平謝りされましたが、なんせ痒いパッチテスト。せっかく終わったのにもう1回あのむず痒さを我慢しなきゃいけないのかあ、とさすがにガックリでした。
いや、マジ痒いんですよ。
私は大人だから
「これ掻いちゃったら正しい結果が得られなくなるんだから絶対掻いちゃだめ」
とわかっているのでどうにか我慢しましたが、待合室で同じくパッチテスト後の診療を待っていた2歳くらいの男の子がかゆいようかゆいようとむずがっている姿には同意しすぎてお菓子をたんまり買ってあげたくなりました。買ってないけど。
お子さんの場合は大変、というかお母さんが大変ですが、見えない相手に抗い続けるよりは原因が判明したほうが効率よく戦えるというもの。がんばれぼく、そしてお母さん!と心の中でそっと応援したのでした。
と、前置きが長くなりましたがどうにかこうにか全ての結果が出揃いました。
パッチテストと血液検査でわかったアレルギー
今回の血液検査とパッチテストでアレルギー反応があったものは以下のとおりです。
アレルギー検査(血液検査)
- ハウスダスト (クラス3)
- ヤケヒョウヒダニ (クラス3)
- スギ花粉 (クラス2)
※クラス2以上で陽性
パッチテスト 化粧品その他
- 敏感肌用石鹸 C(病院側が用意したもの)
- 敏感肌用シャンプー N(病院側が用意したもの)
- 敏感肌用シャンプー C(病院側が用意したもの)
- ドライマーク用洗剤(自身で使用中のもの)
- 食器洗い洗剤(自身で使用中のもの)
パッチテスト 金属類
- 塩化金酸
- 塩化第二鉄
- 塩化白金酸
- 塩化パラジウム
- 塩化コバルト
- 塩化第二水銀
- 重クロム酸カリウム
「私のアトピーは原因不明の症状」
といい続けて生きてきましたが、原因、ありました。
スギ花粉については顔湿疹が発症するのが花粉症のそれと同時期なので幼少の頃からなんとなく認識してはいましたが(ちなみにくしゃみや目のかゆみといった一般的な花粉症の症状は全くナシ)、金属アレルギーはさほど気にしたことがありませんでした。
そして化粧品、洗剤類に関しては現在使用しているものに関してはほぼ問題ないので心配ないとのこと。逆に皮膚科で推奨している敏感肌用シャンプーや石鹸に軽いアレルギー反応が出てしまいました。やはり誰にでも合う万能アイテムは存在しないということですね。
肌トラブルを防ぐための具体案
以上の結果を踏まえて、肌トラブルを未然に防ぐために現時点で考えられる具体的な方法がいくつかあります。
搔き壊しの阻止
先日書いた通り、手湿疹悪化の原因は兎にも角にも搔き壊しです。
関連 散らかし、掻いて、放置して。かりそめの快楽に身を委ねる。
パッチテスト時の猛烈な痒みを我慢できたんだから普段だってやればできるはず。痒みを感じたら薬を使うなりなんなりしてとにかく悪化させないようにしたいと思います。
寝具の買い替え
顔の症状の原因だと考えられるのがスギ花粉とハウスダスト系。ハウスダストはいくら掃除しても防げない場合があるので最も効果的なのは防ダニ効果の高い布団を使うことだと勧められました。布団や枕、カバーまでさまざまなメーカから多種出ているのですが、中には防ダニを謳っていながらも効果がない製品も多いそう。酷い話だ。
ダニ関係は殺虫したとしても布団に潜り込まれたら死骸もアレルゲンとなるのが厄介なところ。ならばあまり高価じゃないものを短いスパンで買い換えるのがよさそうな気がします。要検討。
※追記 買い換えました。
関連 1枚でオールシーズン使える布団を探して。
洗剤の使い方
反応が出てしまった2つの洗剤について。食器洗い時はなるべく手袋をする、ドライ用洗剤は使っても問題ないがすすぎはしっかり、を勧められました。さほど強い反応じゃなかったのでこの程度の対策でなんとかしのげそうです。
歯科に相談
手の湿疹については症状を鑑みるに金属が関係している可能性が高いとの診断。歯の詰めものを変えるのが効果的だと勧められ、歯科医への紹介状を書いていただきました。
実は一番最近入れた歯の詰め物、治療の際に金属アレルギーがあるならセラミックにしたほうがいいですよ、と言われて悩んだのです。が、外から見える箇所ではないし、当時金属アレルギーの診断を受けていなかったし、何よりびっくりするほど高額だったので結局金属を選んだのでした。まあ、平たい話がケチッたわけです。
もちろんこれだけが原因ではなく、もっと古い治療跡にも原因はあるのでしょうが、ああ結局私の選択は間違っていたのね…となんだかがっかり。しそうになったのですが、平成28年4月から金属アレルギーと診断された人はアレルギーフリー素材での治療が保険適用となったので再処置時の自己負担は少なくて済む可能性大、とのこと。そりゃありがたいお話です。こちらも検討せねばなりませんね。
※追記 2017年にセラミックにしました。
関連 歯の詰めものを変えた理由 人生で起こったことには意味がある。
金属アレルギーと歯科治療について詳しく記載のあるサイトがあったのでよろしければ参考に。
参考 歯科金属アレルギー治療(王子本町歯科クリニック)
しかし塩化コバルトにアレルギー反応あり、とか言われても正直何をどうすればいいのかよくわかりません。歯の詰め物以外の金属アレルギー対応法に関してはこれからじっくり調査してみたいと思います。
皮膚科で受けるパッチテストと血液検査の費用
さて今回の検査でかかった費用は
- 血液検査
- パッチテスト
- 診療3回
- 外用薬3種、内服薬2種 共に2週間分
計 約 12,000円
でした。
病院によりますがパッチテストのみの費用なら1,000円程度かと思われます。
ひゃー、検査ってお金かかるねえ。普段病院とは縁がない健康優良児ゆえ、血液検査の金額にちょっとビビってしまいました。が、長年の悩みだった肌トラブルの原因、戦うべき相手が薄ぼんやりと見えてきたのは成果と言えましょう。今回は冒頭のようなトラブルもあり通常より時間もかかってしまったことだし、この投資を無駄にすることなく本気で対策しましょうかね。
寝具はすぐに変えられるけど、歯はなあ…。歯科、苦手だ。
自宅でできるアレルギー検査
さて今回の私のケースは皮膚科で私の手の症状から先生が推測された原因がピタリとハマった感じでしたが、花粉や金属、ハウスダスト以外にもアレルギー要因となりうるものがあります。
それは、食品。
私と同じく長年原因不明の皮膚疾患で苦しんでいた知人女性がこの度自宅でできる食物アレルギー検査キットを試してみたところ、普段から何気なく食べていたものにアレルギー反応が出ている可能性があったことがわかりました。
参考 IgG96スタンダードフードパネル(USバイオテック アレル・チェックキット)
遅延型のIgG抗体を調べる96項目のフードアレルギー検査。検査結果レポートのお届けはサンプル受領後約2-3週間
乳製品、フルーツ、ナッツ・穀類、野菜、肉類、魚介類、スパイス、その他96項目の検査項目があります。食品によるアレルギーってパッと食べてパッと出ればわかりやすいけどそうでない場合も多いから特定が難しい場合も多いですよね。その点は私の金属アレルギーが直接アクセサリーが触れた箇所が云々ではないところと似てるかも。
「トマトとかりんごなんて好物がアレルギーを引き起こしていたのを知ってちょっとショックだけど、避けるべきものがわかったのでホッとした」
とは本人の弁。どうも食品が怪しい、と感じる方はこれで原因がはっきりするかもしれません。
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Comment
はじめまして。1年くらい読ませていただいていますm(__)m
私もアトピー持ちなので(小学生までひどく、現在は敏感肌&乾燥肌であるくらい)思わずコメントです。
あくまでも私の場合ですが、「手が痒い!なんかプチってなってる!」と気付いた瞬間に、
ステロイド軟膏塗る→上から絆創膏貼るで、掻かずに済んでおります。
痒さの存在が薄れると言いますか。
既にトライしたことがあれば申し訳ないですm(__)m
あと、私も金属アレルギーの疑いでパッチテストしました!
テープで痒いですよね。二度とやりたくないです。
しかも汗っかきなので、一度パッチのシートを剥がしたあと、油性マジックで背中に書かれた印が消えてしまいまして(シートを剥がしてから日数を置く方法でした)。
最終診断のときに看護師さんが「えっ?どこにシート貼ってあったっけ?」ってなって、背中に改めて印をつけ直してて、先生はそれを見て診断されたようですが…
帰宅して鏡見たら、ズレてました((((;゚Д゚)))))))
まあ、大した反応が無かったってことなのでしょうけど…(^^;;
長々とすみません。
ケイコさん
コメントありがとうございます。
絆創膏ですか、いいですね、やってみます!
今回改めて気づいたのですが、痒いとか辛いとかいいながら大して対策もせず防ぐ努力もせずだらだらと過ごしてきちゃったなあと。もちろん自分の力では如何ともし難い症状が出る時もありますが、痒みを我慢するための方法はあれこれあったはず。絆創膏で防ぐのもそのひとつ、ですよね。きちんと手をかけている人はきちんと結果を出しているのだなあと納得しました。アドバイス感謝いたします!
ケイコさんの位置ズレ問題にせよ今回のパッチ貼り忘れにしろ、割と皮膚科検査ってラフな感じなんですかねえ。まあおっしゃるようにそれほど大きな反応がなかったからこそ、なのかもしれませんが。
長らくお付き合いいただいているとのことで本当にありがとうございます。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします!
パッチテスト
かいかい(かゆいかゆい)
ガマンされた甲斐あって
なんかしらの原因が判明
ホントよかったですね!
というのも
じぶんも3年前にアトピー発覚
(ホントのところは
20年前くらいに発覚していたのでした)
お仕事を変えたタイミングで
手と首周りにかいかい発生
↓
発生毎に皮膚科へ
お薬(のみ/ぬり)調達
↓
数日後回復
といった具合
繰り返していたのですが
昨年度
じぶんの身体なのに思うよう動かなくなるほど
(お肌の炎症/乾燥/浸出液/落屑などなど)
また頭皮も乾燥して髪の毛も抜けました
正直 凹みビビりました
現在は
だいぶ落ち着いたのですが
その当時
アレルギー検査(血液検査)した結果
【スギ・ヒノキの花粉】のみ反応
じぶんのこと
だいじにしてあげなきゃなあ
(早いウチに検査しとけばよかった)
思ったのでした
かいかい(かゆいかゆい)は
いたいた(痛い痛い)より
時折 悩ましいですよね
ご自愛くださいませ
イワタミチコさん
ありがとうございます。
原因があったのだとわかってなんだか救われたような気がしております。が、この結果とどう向き合い、どう対処していくかが今後の課題ですね。
イワタさんも肌トラブルでご苦労されたのですね、お気持ちとてもよくわかります。痛いのも辛いけど痒いのも辛い、と今回しみじみ痛感いたしました。
>じぶんのこと
>だいじにしてあげなきゃなあ
はい、おっしゃるとおり。
私もこれまで健康にかまけてあまり自分に手をかけてこなかったことを反省中。これからはもう少しかまってやろうと思っております。
お互い早く落ち着くといいですね!
こんばんは。結果記事が更新されるのを楽しみに待っていました。
色々とトラブルもあったようですが、原因が分かるって素晴らしいですね。
私は湿疹の症状がでては皮膚科でステロイドもらって一時的によくなるけども、しばらくしては繰り返して…で、皮膚科が億劫になって市販薬で過ごしていました。
対症療法だけでなく、根本的に向き合わねばいけませんね。
かゆいのお疲れさまでした!
yukiさん
ありがとうございます、痒かったです〜(泣)
私も全く症状が出ない時期もあり、出たら薬、治ったら放置、の繰り返しでしたが、何が原因でこうなるのかが判明してなんだかホッとしています。もちろん日常生活でどう対策するかを考えなくてはいけないんですけどね。少しでも根本的な改善につながるように努力していきたいなと。
お互い良くなるといいですね。
初めまして
私も生まれた時からアレルギーがあり皮膚科とは50年来の付き合いです。
スギ花粉、ダニ、ハウスダスト、卵白、猫上皮、全身型金属アレルギーが主です。
ハウスダスト、ダニ対策には、布団と枕に防ダニカバーを使って楽に眠れるようになりました。
痒みには、掻きまくるより良いと、安い痒み止めクリームを常時持ち歩き直ぐに塗っています。大分楽になります。
昨年、足の裏と手指の水泡が酷く広がってジュクジュクで出血もありました。皮膚科で「水虫反応は、ないからアトピーだな」と塗り薬と内服のみで治らず痒いし靴が履けなくて、病院を変えたところ金属アレルギーの診断をされました。
でもピアスもネックレスも指輪も皮膚に接するところの皮膚はどうもないのです。
新しいドクターにそう言うと、食物の中に含まれる金属から出る症状かもしれないとのこと。
「治療として試しに1~2か月ほど一部食事制限をしてください。ナッツ、アーモンド、大豆など豆類、チョコレート等カカオを含むものを控えて下さい。豆に含まれる金属が汗と反応して皮膚炎を起こしているかもしれない」
で、食事制限をすると炎症が治まったので、全身型金属アレルギーと確定診断されました。
大好きなものばかりで、なかなか完全に摂取制限はできません、時々手足に水泡が1~2個出ますので、その時は徹底的に食事の見直しをして広がらず治まっています。
歯の治療はまだ控えています。でも、保険適用で治療できるなら私も考えてみます。
私の症状が当てはまるかどうか参考までに
ゆうさん
コメントありがとうございます。
私も今回の結果を踏まえてあれこれ調べていたのですが、食品に含まれる金属も多く結局は全てをシャットアウトして生きて行くのは無理なのだなと思っていました。ハウスダストしかり。でも食事療法で症状が緩和されることもやはりあるのですね。とても参考になるコメントをありがとうございました。
金属アレルギーってアクセサリー類でかぶれるなど直接的に金属が肌に触れるのがダメなのだと思っていましたが、歯だったり食事だったりが原因になることもあるなんて、なんとまあややこしいですよねえ。直接肌に触れるのを防ぐほうがわかりやすくてラクなのに、なんて思っても仕方ないですが、いやはや、人間の体とは不思議なものです。
歯の治療については私も少し様子見ですが、保険適用になったのは本当にありがたいですよね。私の場合現時点で最も大きな原因は「搔き壊し」であると思われるので、まずはここから初めて自分に合う対処法を編み出していきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。