フラガールのコミュニケーション考察。
「ね、ね、ちょっと!これ見てよーぅ」
弾む声の主が私の目の前にぬっと差し出したのは、淡いピンク色の大きな髪飾り。
「キャハハ!!バッカみたいじゃない?」
「い、いや。いいんじゃないでしょうか。華やかで」
咄嗟の返答としては、次第点ではないかと思います。
フラガールのコミュニケーション考察
髪飾りのご婦人は、うふふと微笑みながら、鏡の前でセットに入る。大きな花柄のスカートも、髪飾りとお揃いのレイも、全てがピンク、真ピンク。やだー、上手につけらんなーい、などとはしゃぎながら、右に左に髪飾りを移動させてはベストなバランスを探っている。
今日もフラガールたちは元気です。
ちなみにこの方、今日が初対面。前回はおられなかったしお話もしたことがないというのに、このフレンドリーさであります。基本的にフラガールたち、誰彼構わずぐいぐいきます。
私がいくら物静かな恥ずかしがり屋さんとはいえ、一応いい大人なので、諸先輩方に話しかけられた場合はそれ相応のリアクションをせねばなりません。が、常日頃人と会話する機会が乏しすぎるからか、相手が親しい友人であっても久しぶりに会えば挙動不審になる人間なものですから、うっかり気を抜くと大惨事。気の利いたセリフとは言い難いけれど、突然の行動に対して失礼のない範囲で返答できてよかったです。
このように、私のコミュニケーションレベルがあまりに低すぎるのは事実なのですが、フラガールたちのそれが高すぎるという考え方もできる。
いやいや、おばさまたちってすごいなあ、なんておおざっぱにまとめてしまいたくもなるけれど、おばさんになったら誰しもこの技を習得できるというわけでもない。私がいい例。
ぐいぐいいけない人
実は初回レッスン時に気になる人がいました。
私と同様その日が初体験だったこのお方、どうもこんにちは、と挨拶してみれば、受付の人の説明が足りない、こんな衣装をみんな着ているなんて聞いていなかった、既に仲良しグループが出来上がっていて居心地が悪い、などなど、とにかくご不満の様子。
いや、不満というか、不安だったのでしょう。
社交的かつ積極的なご婦人であれば、適当な話題をこしらえて賑やかな輪の中に入っていくのでしょうが、この方は多分入っていけない人だったんだな。そう思ったのは、結局この方が初回のレッスンすら終えずに帰ってしまわれたから。
最初に一言二言言葉を交わした私は、ああほんとですねえ、みなさん可愛いスカートとかはいちゃって賑やかでいいですねえ、とかなんとか適当な相槌を打ったのみ。後は一人でスタジオ内探検やストレッチなどに夢中になっていたもので、彼女がそこまでいたたまれない気持ちで佇んでいたとは思いもよりませんでした。なんという観察眼のなさ。
思い返してみると、きっとあのご婦人は単に不満だったのではなく、輪に入れないなりに、誰かと話したかったんだろうな。
私も同じくぐいぐい入っていけるタイプではないけれど、輪に入らないことを居心地悪く感じないというか、目的が社交ではないので、踊れればいいや、と思っているし、一人で行動することもそれに対する人の目もさほど気にはならない。
けれど、ぐいぐいできない人がみんな孤独耐性強めタイプというわけでもなく、おばさんがみんな朗らかで社交的なわけでもなく、気配りや助け合いは大事だけれど、誰も彼もおてて繋いで仲良くしなくちゃいけない決まりなんてなく。
まあこれもお得意の妄想に過ぎず、もしかしたらお腹痛くなって帰っちゃっただけかもしれないし、そのほうがなんとなく救われるのだけど。ちなみに、今回の血圧は100ちょいでした。
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