アリババの休日とリア充の爆発。
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音楽、映画、芸術、世界
始まっておりますゴールデンウィーク、みなさまいかがお過ごしでしょうか。わたくしは暦に逆らって行動する性分なものですから、連休中は東京に留まっております。ええ、いつものことです。
ところで先日、旅を濃くする方法について書きました。
これ、もしかすると旅じゃなくても使える(?)かもね、とふと思いましたよ、というお話。
アリババの休日
こうカラッと晴れてくるとやはりリズムに浮かれたくなるのが人の性というもの。ラテン、サルサ、ブーガルーということで、先日から1枚のアルバムを鬼リピートしております。
それはLouie Ramirezの「Ali Baba」。
ジャケ写の遠近感。
リズムに抗えない私はブラジル系ボサノヴァも好物ではあるものの、どちらかといえばキューバ系サルサの方により強く惹かれるのかもしれない、と最近では思う。この辺りは雑に括ればみなラテンなのでしょうが、誕生の背景も辿った歴史も当然異なり、サルサはさしずめキューバ生まれニューヨーク育ち踊れるヤツらはみんな友達ってところでしょうか。
Louies Ramirezはニューヨーク生まれニューヨーク育ちのパーカッショニスト。80年代からブームとなるロマンティカの流れを作った人物の一人であるとも言われるらしい、とは今調べていて得た情報。もしその頃のアルバムを先に知っていたら、多分これは聴いてないな。ちなみに彼はクイーンズで運転中に心臓発作を起こして55歳でなくなった、というのもwikipediaからの受け売りであります。ありがとうインターネット。
アルバムのリリースは1968年。ボーカルも2人いるし、厳密に言えばブーガルーになるのでしょうか。サルサ自体の位置付けはもはや日本でいうところの演歌みたいになっているけれど、いずれにせよこのアルバムは痺れるものがあるのです。
リア充爆発しろ
特別な外出予定がなくても、一人で過ごしていても、ゴールデンウィークの東京の空気が結構好きです。
みんなどこかへ出かけてしまうからかご近所は割にがらんとしているし、人が集まるところでは観光客と思しきみなさまがキャッキャされている。それを遠目に見ているのが好き。
人が楽しそうにしている様と自分の孤独とを比較して辛い、という属性の人もおられるでしょう。それを端的に表すリア充爆発しろというフレーズも生まれて久しいというかもはや死語なのかもしれませんが、気候も相まって浮かれた方々が頻出する今の時期などは、赤の他人が楽しそうにしているのを眺めているだけで心躍るという不気味な憑依体質で本当によかったなと思います。何なら犬の散歩見てるだけでもうわあ、ってなるからね。犬、草の匂い嗅いでるね、嗅ぎまくってるねって、種を超えた憑依。
さて最近は外出時に耳に挿すのはウォークマンと相場が決まっていたのですが。
先日の深夜徘徊時はBluetoothヘッドホンを持ち出してのアリババ歩行でちょっと離れた場所にあるバーへ出向き、ワインを飲んですっかりご機嫌に。帰り道は歩道で踊りださんばかりの勢いで再度のアリババ歩行、ああいい連休だなあと強く実感したのでありました。いや、別に私、休みじゃないんだけども。
そんなわけで、このゴールデンウィークはアリババメインで過ごそうかと考えている次第です。
どうだろうか。後々このアルバムを聴き返せば2018年のゴールデンウィークを、バーからの帰り道につい構ったふくよかすぎる猫に引っ掻かれた痛みを、うっかり踊り出しそうになったぬるい風吹く夜の歩道を思い出すのだろうか。
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