フィリピンにいながら日本の教材で英語を学ぶ理由 大人の短期留学ライブ記録 3週目を終えて。

公開日: : 最終更新日:2017/12/18 旅人への道, 英語

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社会人の短期語学留学。3週目が終了しました。

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2週間はフルスロットルで駆け抜けたのですが、3週目はややペースダウンしてしまったな…というのが正直なところ。なんだかんだで就寝時刻が0時を回ってしまうことも多いのに朝は5時台起床なので睡眠不足気味だったのかしら。

さておき、今回は授業や自習で使用している教材と講師の指導方針についてまとめておきます。

英語学習のテキストを日本で調達する理由

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今回の留学体験のために結構な数の参考書を購入しました。これらは語学学校担当者との事前オリエンテーションで指定されていたもの。

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事前学習で使うものと、実際留学期間中に授業で使用するものなど、事前に購入して現地に持参するよう指示されます。

そう、この学校の生徒が授業で使用するのはすべてが

「日本で市販されている、日本語で書かれたテキスト」

なのです。

学校オリジナルの教材や英語で書かれたテキストではなく、市販の製品を使う理由としては

  • 初心者が英語で英語を学ぶのは難しく、時間をロスしてしまう(特に文法)
  • 日本で市販されているテキストは日本人が効率よく英語を学べるよう設計されている
  • 講師の指導方針が統一できる

など。

正直なところ、日本で書籍を購入して現地に持参するのは面倒だし、重いし、お金もかかるしで手間といえば手間。けれど。効率よく、そして早く結果を出すことを一番の目的として考えるならなるほどいい方法かもしれないなあと思うのです。

特に初心者が文法を一から「英語で」学ぶのはかなりの労力を要する割に効率が悪い。そもそも日常会話もおぼつかない状態で聞きなれない文法用語を羅列されても理解できませんからね。

というか、やはり基本的な文法は事前学習で一通り頭に入れてから現地に挑むことをおすすめします。短い留学期間の貴重な時間を文法学習に費やすのはもったいないです。

どの講師も同じゴールを共有している安心感

そしてもう一つ、この方針で安心できる点は講師の指導方法が統一されている、という点。

ここではどのクラスでどの教材をどう使うか、また、この1冊が終了した時点で生徒がどのくらいのレベルに達しているべきなのか、といった指導要項がすべての講師に共有されています。言い換えれば、授業の内容を決める権限を講師に与えておらず、生徒がどの講師に当たっても同じ内容の指導が受けられるような体制を取っているということ。

各講師の部屋には

  • 講師の判断で授業内容や教材を決定しないこと
  • 授業の進行スピードや指導の厳しさ度合いなどは都度生徒に確認すること(自分で勝手に判断しない)
  • 文法に関する指導は行わない。質問があれば日本人スタッフに相談するよう促すこと

といったメモが貼ってあります。

どの講師に当たっても、同じ授業。なんだか面白みがないなあという印象があるかもしれませんが、実はこれ、なかなかありがたいお話で。というのも、新人講師とベテラン講師では授業のクオリティに当然ながら差があります。もしもすべての講師に授業内容を決定する権限があり、それぞれが独自の授業スタイルを編み出していたとしたら、講師による当たり外れはかなり大きいと思うのです。

その点、テキストも指導方針も統一されていればそうそう問題は起きない、はず。もちろん英検豊富で優秀な講師、まだ若く慣れていない講師、そして生徒との相性などで授業の満足度が変わるのは致し方ありませんが、そのギャップは最小限で収まるのではないかと。

フィリピン短期語学留学で使用したテキスト

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さて、実際私がこの3週間マンツーマンクラスで使用したテキストは以下の通り。

TOEICスピーキング&ライティングテスト対策クラス

主にスピーキング対策として受講。「頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術(テクニック)」の

  • Unit3 Respond to Questions
  • Unit4 Respond to Questions Using Information Provided
  • Unit6 Express an Opinion

以上のパートを繰り返し実施しました。

テスト本番同様に、15秒で考えて30秒話す、などを繰り返す授業。これ、暗記して読むだけだからあんまり意味ないのでは。なんて当初は思っていたのですが、実際に継続してやってみると話し方のクセとか文法のミスとかイントネーションが気持ち悪いとかいろいろボロがでまくり。さらにはあまり馴染みのなかったフレーズがすんなり口から出てくるようになっていたので結構効いたのかも。

 

発音矯正クラス

発音チェックテストを受けた後に使った1冊目の「フォニックス<発音>トレーニングBOOK」、2冊目の「英語耳 発音ができるとリスニングができる」はあっさり終了。まあこれまでそんなに発音で苦労してないしね、と調子に乗ったのも束の間、3冊目の「CD BOOK <フォニックス>できれいな英語の発音がおもしろいほど身につく本」でまさかの苦戦を強いられております。おもしろいほど身につくって言ったじゃないか。嘘つき。

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自信無くすわー。でも、何度も何度もダメだしされたおかげでこれまでうっかりスルーしがちだった「F」、「N」 あたりの発声に俄然意識が向くようになりました。これ、継続しないともったいないよなあ。しばらく間が開いたら忘れて元に戻りそうだもんなあ。

苦労しつつもどうにか3冊目が終了する目処が見えたので、最終週は1コマのみの受講にします。実はこのクラス用にもう1冊「CD付き ボトムアップ式映画英語のリスニング 恋するブルックリン」も持参していたのだけれど残念ながらここまでは到達できないかも。これは帰国後に自習で使用することにします。

スピーキングクラス

そして最終週となる今週受講予定なのがスピーキングクラス。発音矯正を1コマ減らしてこちらを2コマ受講します。

基本的は初級者向けであるこのクラスの指定教材は「1分間英語で自分のことを話してみる」。自己紹介など、予め会話したい内容、自分が話したいことを準備し、それを元に講師が投げかけてくる質問に答えるというのがこのクラスの基本的な流れ。中級者でも内容は同じだけれど、より多くの話題を準備し、会話するようにと指示されています。

まだ受講前なので実際の感想は週明け以降になりますが、今から楽しみです。おっと、授業の準備をしなければ。

そして文法でつまづいた時の参考書として「一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法」も持参しました。相当重いけど、ええ、頑張って持ってきましたよ。

画期的な英文法参考書だと話題になり、かなり支持されている印象のある本書。私も留学前に改めて通読しましたが、なるほどなあと思う箇所も多々。でも独特の口語調が辛いという人もちらほらいて、そういう人は定番の「総合英語Forest」推しのようです。このあたりは好みでしょうが、いずれにしても留学中はこの手の文法書を1冊は手元においておきたいですね。

フリースタイルのマンツーマンレッスンもいいけれど

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この3週間で計42コマのマンツーマンレッスンを受講した感想としては、講師によって多少個性が出るものの、基本的にどの講師も指導方針は同じでした。週明けに講師が変わっても

「先週はこのページまでやったから、今日はここから」

と伝えるだけでスムーズに同じ方式で学べるのは手間がなく効率いいなと感じています。

フィリピンの語学学校はマンツーマン授業が1日6コマ、7コマとたくさん取れるところもあるのですが、その内容はフリートークである場合が多い模様。もちろんTOEICやIELTSの試験対策コースであればこの限りではありませんが、試験対策専用のティーチングスキルが必要になることから、どの講師からも適切な指導が受けられるといった単純なものではありません。

喋って喋って喋り倒したい!テスト対策はどっちでもいいので、とにかくスピーキングに慣れたい!という場合であればすべてフリートークでもいいのですが、ここで問題となるのがフィリピン人講師の先回りホスピタリティ。彼らはプロで、日本人の発音のクセややってしまいがちな文法のミスなどに慣れているので、たとえ生徒がうまく話せていなくても

「大体こういうことを言おうとしているんだろうな」

と推測して話を繋げてくれます。要するに、空気を読んでくれる。となると、初級レベルの生徒でも会話が成立している(勘違いなんだけど)ことに満足し、自分の間違いに気づけないままなんとなく「英語が話せるようになった」気分になってしまうのです。

これ、結構マズい。マンツーマンクラスぎっしりのフィリピン留学を経験したけど、結局はあまり会話力を上げることができなかった、というパターンの原因はおそらくココにあるのではないかと。相手が講師じゃないと、授業中じゃないと通じない英語力って他に活かしどころないですからね。

短期留学はあくまで英語を話せるようになるための通過点、ゴールではないのです。と、自分に言い聞かせる。

さて、いよいよ最終週。この週末で睡眠不足も幾分解消できたことだし、悔いのない1週間を送りたいです。

 




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