誰かの苦手と恐れの不思議。
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最終更新日:2022/01/27
生き方と考え方

それなりに長い付き合いとなる友人が、実は「池」が苦手であるということを、つい最近知りました。
知り合ってから結構な年月が経っているけれど、そう頻繁に会っているわけでもないからして、彼女に関することならなんでも知っている、なんてことはもちろんありません。でも、マリンスポーツ好きな彼女にそんな側面があったとは!単純に、驚いたのです。
という話を別の友人にしたところ、妙に共感しておりました。
なんでもこの友人も、寄せては返す波がある海や、さらさらと流れていく川など、ずっとその場にとどまっていないタイプの水なら平気。むしろ好きなんだけれど、循環が感じられない池や沼といった水には恐怖感があるのだとか。
そうそう、先の彼女も同じようなこと言ってたわ。
みんな苦手を抱えて生きている。
これまた別の苦手話。
水は水でも、所在がはっきりしない水が怖いという知人がいます。
例えば、地下鉄の通路でふいに見かける水たまり。もちろん何かしらの経路でそこまで辿り着いているのは明らかではあるけれど、そこにある必要性が見出せず、たまらなく嫌な気分になるのだとか。その他、テーブルに残された水滴など、発生源不明の水分はすべて苦手だそうです。
潔癖症というわけでも、整理整頓好きなわけでもなさそう(失礼)なのに、髪の毛にだけはやたらと厳しい知人もいます。床に落ちている、洋服に付着しているなどの髪の毛にやけに敏感で、いつもせっせと除去していて、まあ確かに気にはなるけど気になり具合が標準値よりやや高めではあるなと睨んでいます。
高いところや狭いところ、暗いところが苦手という人は相応の数になりそうだけれど、それ以外でも人は様々な苦手を抱えて生きている。そして「苦手」の感情を紐解くとそこには「怖い」が潜んでいるのだなあなどと考えたのでした。
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誰かの苦手と恐れの不思議。
怖い。これって、なかなか厄介な感情ではあります。
単に嫌いだとか、気持ち悪い、触れたくないよりも、もう少し強くて、ストレスになりそうな感情とでもいいますか。解消できるならそのほうが楽だけど、できないからこその苦手意識なのでしょう。
一般的な怖さには人並み以上に弱いが、鈍感ゆえに繊細な苦手対象を持たない私でさえ、怖いほどに苦手なものは、ある。
本当は一人で生きてるわけじゃないけれど。
面白いのは、これらの怖さに根拠がないところ。例えば幼少の頃に池に落ちて溺れかけた経験から苦手になった、とかそういうハッキリした原因はない(もしくは、あるのかもしれないけれど本人が認識していない)ケースが多く、みな口を揃えて「なんかわからないけど、怖い」というのですよ。「面白い」とかいっちゃダメな気がするが、興味深い。
苦手の不思議について考えていると、やはり人は分かり合えなくて当然、という結論に落ち着きます。
考えてもわからないこと、理屈じゃ説明できないことってのを、各々何かしら抱えていて、それを100%理解する、理解してもらうなんて無理なこと。その点に関してはあなたと私はわかり合えないし、わかり合う必要もないよね。
気が合わない、嫌いな友達との付き合い方。
理解できなくてもされなくても、別にいい。へえ、あなたはそうなのね、人っていろいろねあはは。とやり過ごす気持ちの余裕さえあれば、割となんとかなる場面は多いのだ。
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