気が合わない、嫌いな友達との付き合い方。
公開日:
:
最終更新日:2019/07/08
生き方と考え方
昨日、帰宅途中に自宅付近で妙な場面に遭遇しました。
80歳前後の女性が
「あのクッソババアが!!!!」
と小さく、けれどはっきりと憎しみを込めて呟きながら手に持っている傘で電柱をガンガン叩きまくっていたのです。
「腹が立つ」と直接言えない
ひととおり電柱を殴った後に彼女は振り返り、彼女の元を去っていく同年代と思しき女性の後姿を睨み付けてまた
「クッソババア!!!!!!」
呆気にとられました。
私の視線に気付いて我に返ったのか、彼女は私に向かって
「あっちが悪いんだからね!!!」
と言い放ち、「あっち」への恨みつらみを呟きながら今度は民家の窓枠を傘で思い切り殴り始めたのです。いやいや、それはさすがにまずいでしょ…と思ったら、どうやらそこが彼女の自宅のようでした。
顔は怒りで大きく歪み、折れんばかりに傘を振りかざし、とにかくものすごい剣幕。
一体、何があったのでしょうか。
これは私の憶測に過ぎないのですが去っていく「あっち」の女性は特に変わった様子はなかったばかりかほんのり笑みさえ浮かべていたので、口論になったとか揉めたという感じではなさそうです。
怒り心頭の「こっち(傘)」の女性の自宅付近で2人が立ち話をしていたところから察するに、ご近所同士のお付き合いなのでしょう。
「あっち」の女性は普通にご近所さんとして付き合っているけれど、「こっち(傘)」は普段から「あっち」のことが嫌いで憎くて仕方ない。でも、直接怒りをぶつけることができない。言えないからこうしてモノに当たって鬱憤を晴らしている…。
いや、全くの憶測ですが。もはや創作。
友人関係は「別れ」がないからややこしい
ここまでいかなくても、本心では苦手だと思いつつもなんとなく付き合いを続けてしまっている関係というものが世の中には存在します。いわゆる恋仲であれば
「わたしたち、お別れしましょう」
と言えるのでまだ簡単ですが、単なる友達同士の場合「別れる」というシステムが存在しないからこそ難しい。もしも
「あなたとは気が合わないのでお付き合いしたくないんです」
とはっきり言えたならいいけれど、それがなかなかできないから人間関係で悩んでいる人が多いんですよね。
子供の頃から「誰とでも仲良くしなきゃ」って思い続けてきたからこその他者を排除する罪悪感、自分の心の狭さや不器用さを認める辛さなども相まって、結構キツイ。
私は怒りの沸点がとても高いのか、めったなことでは腹が立たないので「クソババア!(若しくはジジイ)」と罵りたくなるような場面にはあまり遭遇しませんが、人間関係に関しては結構ドライです。いや、ドライだからこそ腹が立たないのかも。
気が合わない、嫌いな友達との付き合い方
そりゃ誰とでも仲良くなれるのが理想だけど、どうしても分かり合えない人というのはいるもの。
単に気が合わないだけならまだしも、話していて辛い気分になるとか、嫌な思いをさせられる(またはさせてしまう)とか、そんなことだってあって当然。
だって、世の中には色んな考えの人がいるんだもの。
さほど大事ではないのになんとなく手放せない人間関係を継続するためにいちいち腹を立てたり、悩んだりはしたくないよね、というのが正直なところ。
わたしはわたし、あなたはあなた、どうぞご自由に。
それでもういいじゃないですか。
誰かとの付き合いに酷くストレスを感じるなら、どうにかして自分をわかってもらおうとか、相手を変えようとか、ましてや仕返しをしてやろうなどと考えずに、その関係から潔く立ち去るのもひとつの方法。いやだいやだと考えながら無理やり付き合って影で相手を罵るような関係を続けても、お互い何もいいことはないのだから。
「こっち(傘)」もそんなに嫌いなら「あっち」と付き合うのやめちゃえばいいのにね。
ご近所だから全く会わないのは難しいとしても、相手に失礼のない程度に出来るだけ関わらないようにすることはできるはず。そのほうが「こっち(傘)」の精神も、ついでに家の窓枠も傷つかないで済むのに。
などと考えたのでした。ええ、完全なる妄想ですけどね。
関連記事
-
マウンティングがやめられない。
すっかり世の中に定着した表現、マウンティング。 いつ頃から使われ始めたんだっけかと調
-
目的か手段か、手段が目的か、それとも単なる好奇心か。
By: Sam Howzit[/caption] モノを減らすのは手段であって目的ではない。 な
-
40過ぎたら年考えて服を着ろ、の理由。
先日、某webメディアに掲載されていた40代の女性が着てはいけないTシャツ云々の記事が轟々と
-
女が服を、捨てる時。
久しぶりに服を捨てました。 捨てたのは、シャツ、ブルゾン、コート、Tシャツ、スエット、
-
幸運な時代の狭間感、また呑気に笑えるか。
申請していたパスポートの受け取りに行ってきました。 関連 10年間顔が変わらないのはイ
-
年が明けて、またひとり。
年末は帰省ついでにあちこち遊びに出かけて、ついでに食べたり飲んだりももちろん盛り込んで、忙
-
生きてるだけで精一杯。
先日のスーパーブルームーン、満喫しました。 前の部屋同様、新居のベランダからも月がよ
-
便利に慣れきった現代人の懐かしい痛み。
あ?ああ...あ"あ"あ"ー! と、漫画のような叫び声が聞こえました。 どこか
-
地元で生きる力強さと終の住処を考える。
By: ume-y[/caption] 先日久しぶりに浅草へ出かけました。 久しぶり、
-
無印は買うな、の本当のところ。
By: Timothy Vollmer[/caption] 若かりし頃勤めていた会社での出来