あちらのお客様からです(スッ)。
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最終更新日:2016/11/10
生き方と考え方
ドラマでよくあるバーでのシチュエーションについて友人と語っておりました。
バーカウンターで一人グラスを傾ける女性、1杯目のギムレットがそろそろ空くタイミングでさて次のオーダーをしようかそれとも、とマスターの背後に並んだボトルを眺めるともなく眺めているとそっと差し出される紅色のカクテル。
「あちらのお客様からです」
マスターが促す先に目をやれば、カウンターの端に座ったナイスミドルが右手のグラスを遠慮がちに差し出しエア乾杯の仕草。
キモいですね。
あちらのお客様からです(スッ)
キモい、とか言っちゃいましたが現実世界ではこういうオーダーがあった場合お店の方がやんわりと断るか予め女性側の了承を得た上でスッとやるもののようです。しかし思い返せば私、この経験あります。自分でオーダーしていないものが目の前に出てきて
「あちらのお客様からです」
と言われたことが。
まあ場所はバーじゃなく駅前の焼き鳥屋で、スッと出てきたのはカクテルじゃなくてレバーパテでしたが。そしてカウンターの端におられた「あちらのお客様」は見知らぬナイスミドルではなく知人の兄さんでしたが。
件のシチュエーションとは大きく異なるというかもはや原型すら留めていない気もしますが、まだオーダーしてないのに突然提供された大好物のレバーパテは殊の外嬉しく、さすが兄さんカッコイイわあと同席していた友人と歓喜の祝杯を上げたのでした。
さりげなさって難しい
奢るとか奢られるとかそういうこととは関係なくスマートかつ決して恩着せがましくない気遣いって実はかなり難しい。お店での振る舞い方にはやたら煩い反面同行者には気を遣えていなかったり「気の利く人の行動パターン30」みたいな自己啓発書に書かれてあるようなどうでもいいおせっかいをむやみやたらと繰り出したりと実は思いっきりトホホな状況なのにそれで悦に入ってしまう悲しさよ。けれど、その空回りの努力こそが愛すべき姿であったりするからさらに悩ましい。
と、ややこしいことばかり考えてしまう私は気遣いのキの字にも触れることなく今日も地蔵のごとく立ち尽くすのである。
「あちらのお客様からです(スッ)」
から飛躍してまたもや自分の不甲斐なさに着地してしまいましたが話を元に戻して、こういうシーンって割と誰でもドラマでよくあるアレと認識しているであろう定番シチュエーションですよね。でもどのドラマもしくは映画でこのシーンがみられるのかと問われれば具体的なタイトルがすぐには思い浮かばない謎定番。
実は我々の勝手なイメージで「よくあるアレ」と思い込んでいるだけで、実際のところは劇中でさほど頻繁に使われるシチュエーションでもないのかもしれないなあ。調べたことないからわからないけど、どうなんでしょ。
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Comment
これ、経験あります。
びっくりしましたけど、安心できるお店であったのと、一度それを試してみたかったんだって、というお店からの解説のもと、そんなおひともおるんですね、と頂きました。ギムレットだった記憶。
個人的には、西部劇よろしく、カウンターにウイスキー滑らせるのが憧れで、やらせてもらったことがあります。
ドラマや映画は、日常にふくらし粉いれたものでしょうから、やはり絶対数は少なくとも、脈々とあると出来事なんだと思います。
kyokoさん
おお!経験者来る、カッコイイ!
>一度それを試してみたかったんだって
そうそう、友達ともこんな話になったのでした、一回やってみたいor目撃してみたいよね、と。このシーンが見られるのはお客さんとお店との信頼関係がしっかりしているお店、ということになりそうですね。
事実は小説より奇なりと言いますし、ドラマ的なシーン、そしてその上を行く驚きの場面も日常にあるにはあるのでしょう。いやはや、勉強になりました。