パクチーが食べられない日本人がタイで暮らせるのか?
食の好みは年齢とともに変わるけれど、中には一向に食べられるようになる気配が訪れないものがあります。
それは、パクチー。
所謂ハーブ類はどちらかというと好きなほうだし、薬味系も好き。紫蘇もパセリもセロリも木の芽も春菊も、匂いのあるものはどちらかというと「好物」にカテゴライズされます。
なのにパクチーのハードルの高さときたら。
食わず嫌いじゃありません
言い訳をさせてもらうと決して食わず嫌いではないのです。何度も、何度もチャレンジして、でもやっぱりダメだった。だから
「えー、食べてたら慣れて病み付きになるって!」
「パクチーダメなんて、ちょっと人生損してるよねー」
とか言われると無性に腹立たしいのです。だって何度頑張っても、ダメなんだもの。
最近ではこんなデータも出てきて、もしかして私も?なんて思ったり。
参考 パクチー好きな人嫌いな人、遺伝子レベルで決められている?(西日本新聞)
米国の遺伝子解析会社は2012年、パクチーが好きな人と嫌いな人では嗅覚受容体の遺伝子に変異があり、パクチーに含まれる芳香成分アルデヒドを感じる度合いに差があると発表。
遺伝子の話になるともはや為す術もなし。
そういや昔、仕事で知り合ったばかりの女性と食事に行こうということになり彼女に店選びを任せたら
「タイ料理にしましょう」
と言われました。
「いいですね、タイ料理。パクチー食べられないんですけど」
と答えたところ静かにほほ笑んであっさり店を変更されたあの気まずさが未だに忘れられません。
あれからというもの、ああ自分のようなイケてない(パクチーが食べられないとなんだか子どもっぽいというか、馬鹿舌風というか、なんかちょっとした敗北感があるのです)非パクチー民はタイ料理店へ行こうなんて大それたこと考えちゃいけないんだ、と思い込み、タイ料理全般とは一切関わらないように目立たないようにひっそりと生きてきました。
日本で普通に生活してたらタイ料理とうっかり遭遇するなんてことあんまりないしね。
パクチー嫌い、タイでの食事は大丈夫なのか?
だから当然、パクチー大国であるタイなんて一生行くもんかと思っていました。
なのに人生とは不思議なもので、何故か暫く滞在することになってしまったのです。もちろん最初にインプットしたタイ語は『マイサイパクチー(パクチー入れないで)』でした。
で、その結果。
非パクチー民でも、タイ料理って全然問題ないんですね。
タイ料理といえばなんでもかんでもパクチーまみれなのかと思っていたけれど、そもそもパクチーを使ってない料理もたくさんあるし、スープにきざんで少々入っている程度なら私でも問題なく食べられる、ということがわかったのです。
非パクチー民=非タイ料理民では絶対になかった!
なのになぜ彼女はあの日タイ料理から私を遠ざけたのか。
おまけに、バンコクは屋台とか屋台に毛が生えたような安くてそこそこ旨い店がたくさんあって、おまけに1品の盛りが比較的少ないというひとり酒王国。なーんだ、もっと早く来たらよかった、なんて。
もち米と食べるイサーン料理
バンコク滞在時は辛くてハーブがきいたタイ東北部、イサーンの料理をよく食べました。
参考 イサーン(東北部)(タイ国政府観光庁)
通りにずらっと並んだ屋台。豚ののど肉を使った「コームー・ヤーン」とか、酸っぱ辛い「ラーブ」、パパイヤサラダ「ソムタム」なんかともち米をつつきながらムッとした暑さの中でビールを呑むのは楽しかったなあ。
さっぱりなのに旨みのあるスープに生卵を絡めた肉と野菜をを小さな鍋に入れて煮込むチムチムもなかなかイケる。
そして忘れちゃならないカオマンガイやグリーンカレーももちろん楽しみました。
そうそう、タイ料理といえばバンコクで有名なカオマンガイのお店が渋谷にできましたね。カオマンガイ700円か…うーん。
本場の味が東京でも食べられる、というのは便利なようでやっぱりつまんない。
これは外国にいても思うことだけど、異国にいて日本のチェーン店とか見かけると、そしてそのメニューが日本とおんなじだったりすると、なんかがっかりしませんか。
わがままだとはわかっているけど、どこの都市も大型ショッピングモールが乱立して大手チェーンレストランだらけになって、何が面白いのかと思う。もっと、地域性を楽しもうよ、「居ながらにして楽しめる」じゃなくて、旅に出たからこそ享受できる楽しみも増やそうよ、って。思いませんか?
と、話が逸れましたが、パクチーが食べられないからといって一生行かないだろうと思っていたタイなのに、多分また住むことになりそうな気がします。以前と比べてビザが厳しくなってそうなのが気がかりだけど。
※2015年 バンコク滞在時の外食記録を追記しました
関連 一人でもマッサマンカレーが食べたい!バンコク女性一人旅の食事 その1。
※ちなみに台湾の香菜も恐れていましたが平気でした。
関連 台湾一人旅でもローカルフードを楽しみたい!台湾一周旅行の食事 その1。
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