毎日鏡を見て生きてきた人のすごさ。

公開日: : 最終更新日:2019/06/06 生き方と考え方

note16

仕事柄、文章を書く作業は比較的多い方だと思うのですが、ここのところ改めて文章について気になっていることがあります。それは、種類による得手不得手問題。

これまでにも話すことと書くことの関連性、または相違性について考えたことは幾度もあった。

話し方教室に行きたい。

けれど今、新たに疑問に感じているのは、基本的な文章力云々ではなく、もうちょっと先というか中のこと。素朴な疑問について、その道のプロに素直に尋ねて見たならば、思いがけぬ回答が得られたのでした。

得手不得手に関する不思議

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ここのところ、自分で書くだけじゃなく、人の文章を確認したり、それをまたさらに再構成したりする仕事が増えてきました。

これまで私は文章の得手不得手(あくまでも基本的な文章力を兼ね備えた人のそれ)とは、テーマやジャンル、または文体の種類、音楽に例えるならばロックとかジャズとかボサノバとか、そういうものによって変わるのだと捉えていました。

つまり、書き手としてはプロでなくても、自分の専門分野ならばある程度のクオリティの文章は書ける(テーマやジャンル)、とか、面白おかしくテンポよく読ませる文章は得意だけど、主観を入れずに事実のみを簡潔にまとめるのは苦手(文体の種類)、とか。

が、得手不得手を決定する要素はそれ以外にもあって、例えばかき集めた様々な要素をひとつの文章として再構成するとか、他者の口語を文章として組み立て直すといった作業の上手さと、文章自体の上手さ、文法を正しく使える能力、リズム感の良さなどは、それぞれ別なのだなと改めて感じています。

当たり前っちゃあ当たり前なんだけど、なんとなくここ、ひとくくりにしちゃいがち。文章書けるんだから、この程度の分量の資料まとめるのなんて楽勝でしょ、とか考えがち。自称「文章はまるで書けない」けど優秀な編集者だっていることだし、レポートは書けない詩人だっている。それとこれとは別なのです。

私自身、5年もの間毎日ブログを書き続ける程度には文章を書くこと自体は嫌いではないが、与えられたテーマについて、各方面を調べ尽くし、データを分析しまとめる、といった作業はまるで得意ではない。自己を顧みればすぐにわかることなのに、人様には得手不得手考慮せず無理な要求をしがちだなあと感じているのです。

毎日鏡を見て生きてきた人のすごさ

Pulitzer Hotel Barcelona3

というようなことを、先日ベテラン物書き氏にこぼしたところ

「自分のことを書かせたら、基本的に男性より女性が優秀に決まっている」

とさも当然のように返されました。身体的特徴は別として、男だから、女だからという決めつけはちょっと、ねえ、などと訝しんだのですが、曰く

「毎日鏡を見て生きてきた人とそうでない人の自己分析力や表現力は違って当然」

らしい。なるほど、化粧をする習慣がある人が鏡を見る頻度も時間も多いのは確かで、自分の姿形を映し出す物体を幾度も覗きこむ行為は単に身だしなみを整える手段以上の影響がある、ということか。

酒飲みながら聞いていたので私の解釈が間違っているかもしれないけれど、この説、納得できなくはない。

もしも日々のちょっとした習慣、それこそ鏡を覗くとか、頭をかくとか、目をしかめるとか、舌打ちをするとか、些細な行為の蓄積に己を変えてしまう力があると考えたなら、もう全部が嫌になったりも、なんだか救いがあるように感じたりもするのです。そして、文章力云々の話はどこかに行ってしまった。

 




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