人生を変える、便利なことば。
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最終更新日:2022/03/27
生き方と考え方

次年度からの計画に関するミーティングの席での話。
新サービスのコンセプトとして「人生を変える」というキーワードが飛び出しました。
いやいや、もうその路線は擦られ過ぎてて、もはやチープでしょ。と思わなくはないのだけれど、人生を変えるという枕詞は未だキラーワード足り得るのでしょう。その証拠に、書籍だけでもこんなに使われてる。
人生を変える、人生が変わる。そんな言葉に惹きつけられる人が多いから、多用されていることは自明の理であります。
人生を変える◯◯の驚くべきバリエーション。
人生を変えるというフレーズが使われている書籍のジャンルで多いのは、行動や習慣モノ。習慣が変われば行動が変わり、行動が変われば人生が変わる、的なヤツですね。なるほど、人生を変えるという言葉とこれらのテーマは非常に親和性が高く、使い勝手抜群と言えましょう。
しかしキラーワードの守備範囲はどこまでも広く、仕事術からビジネス全般、お金の使い方に経済学、英語学習、断捨離とかお片づけ界隈をはじめとする家事全般、さらには筋トレ、サウナ、モーニングルーティンまで、全方位から引っ張りだこ過ぎて、その凄まじい人気っぷりに嫉妬すら覚えます。
いや、人気というか、便利、か。
人生を変えるというフレーズは、厳しい現状を打破できるかもとか、人生の奥儀が記されているのかも、なんて期待感を煽るのにちょうどいいのでしょう。
人生を変える、便利なことば。

これさえ読めば成績30%アップ!とか、血圧が瞬時に10下がる!といった数値的根拠を提示するのはいろいろリスキーだけど、人生が変わるか否かは限りなく主観によるもの。本当に変化すればラッキーだし、変わらなくても責任問題にはならない。
何よりも、今抱えている課題を解決できるかもしれないというワクワク感をわかりやすく提供できるから、広い分野で愛されているのでしょう。
全く売れなかった単行本のタイトルだけ変えて再販したらベストセラー!みたいなことも珍しくないのだから、キャッチーなタイトルって大事。それもこれも織り込み済みのコンセプトなんだよね、と、1周回って冒頭のミーティングで披露された件の事情はよくわかる。でも、自分が関わるのは照れる。照れるよなあ。
自分自身も、何かがきっかけで人生が変わる(もちろん、よい方向に)という体験に憧れはあります。
友人があちら側で人生を変えた話。
でも残念ながら、誰かや何かに触発されてパアアアア!と目の前の景色が変わるようなキャラじゃなく、だらだらもにょもにょしているうちに、いつのまにかぬるりと景色を変えていくタイプと自負しているもので、人生を変える系の仕事をするのは、照れるのです。
モノを減らしても、残念ながら人生は変わりません。
もじもじ照れている場合でもないのだけど、なんだ。自分の人生は変わるもよし、変わらぬもよし。どんな状況でもまあまあいい感じでやっていけるのだろうなという根拠なき自信を胸に秘め、春を待つのであります。
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