自分のことになると途端にわからなくなるという話。

公開日: : 最終更新日:2017/06/14 これからの働きかた, 生き方と考え方

moooncafe

おそらく誰しもそうでしょうが、この人と会う時のメイントピックスはコレ、みたいなのありますよね。A子とは仕事の話、B美とは趣味について、C男とはとりとめのない無駄話、とか。

とりとめのない無駄話がメイントピックスと呼べるのか、という問題はさておき、他にもいろいろ話すんだけどメインは常にこの話題だよね、というのは、ある。

私と同じくフリーランスで活動する友人と会うと、やっぱりこれからの方向性に関する話題になるのです。

先日も友人とあーだこーだやっておりました。

変化に向き合い新たな生き方を模索する

同年代のフリーランサーたちはこれまで築き上げてきたキャリアを活かしつつ、新たな活動も開拓しようと試行錯誤しているケースが多い。ある程度の年齢になると自身の体力の低下や子供の成長、環境や業界の変化などがあるのは当然のことで、若い時と同じことをしているだけでは仕事にならなかったり、そもそも同じような働き方ができなかったりもする。

関連 40代、50代の望まない転職・再就職事情。

かといって今抱えている案件をスパンと切り捨てて新しいことを一から学び直す時間を設けます、なんてことができる人は少ないでしょう。となると、今やっていることと並行して新しいことにチャレンジするしかない。

情熱を伴った前向きなパターンもあれば、生き延びるためには致し方なくといった後ろ向きなパターンもあるけれど、周りがそれぞれ模索している様子は怠惰な私には大いに刺激になるし、影響も受けるのでありがたい、と毎度感謝しております。

で、先日は友人が今後取り組みたいと考えている新たな活動について話してくれまして。

うっかり詳細を漏らして誰かにアイデアをかっさらわれないとも限らない(ないか)ので内容は伏せますが、準備に相応の時間と手間はかかりそうだけれども友人のこれまでの経験を持ってすれば、かなり現実的なプラン。準備さえ整えば即開始できそうな内容でした。

が。友人は

「これを始めるには、まず実績を作らなきゃいけないと思う」

などと言い出すではありませんか。

実績を作ってから始める、は正解か

新橋ときそば ざる

まあ例えるならばこういう話。

友人は行列の絶えない人気蕎麦店「お気楽蕎麦」の店主。現在も蕎麦打ちへの情熱は衰えておらず、経営も順調なので店は続けたいと考えているものの、体力の低下に伴い1日に販売できる蕎麦の数が減ってきており、営業時間の短縮または定休日の導入待ったなしという状況。後継者もおらず店は一代で畳む予定なので、蕎麦を学びたい意欲のある人に自分の蕎麦技術を伝えていきたい、と考え始めました。

しかし蕎麦店の経営に必要なのは蕎麦打ちだけではありません。旨いものを出せば必ず繁盛する、というわけではないのが飲食店の難しいところ。せっかく蕎麦打ちの技術を伝えるならば、蕎麦店経営に関するノウハウも同時に教えてはどうか? そう考えた友人は新サービスの開発に着手しました。

蕎麦の味のよさはもちろん、飲食店経営者として立派に成功しているお気楽蕎麦の店主自らが行う蕎麦店経営コンサルティング。本気で蕎麦の道に入りたい人、現在既に蕎麦店を営んではいるけれどなかなか軌道に乗せられず悩んでいる経営者などがターゲットです。

長々と書いてますけどこれ、架空の話ですからね。毎度暇人ですみませんね。

さて、このサービスを開始するにあたってはそれなりの準備期間が必要なのは明らかですが、これまでの友人の実績を考えれば十分実現可能な新サービスだと思われます。が、友人は

「とにかく、アド街に出てからじゃないと話にならない」

と言うのです。

自分のことになると途端にわからなくなる

minatoku16

アド街で取り上げられました、という実績があれば、新サービスへの注目度は全然違うはず。

これが本人の主張であり、そのハードルが高いがゆえになかなか先へ進めないという。

いやいやいや。
わからんでもないが、アド街ック実績は別にいらんでしょ。

確かに放送翌日にはご近所諸氏の注目度は急上昇するだろうけどアド街ック。それがないとサービスローンチできないほどのパワーはなくない?アド街ック。しかも、今まで散々いろんなメディアに取り上げられているのになぜにこだわるアド街ック。

これまでの実績とネームバリューがあれば十分なのになぜ頑なにアド街ックを?と聞けば友人はそうか、と頷きながら

「人のことならわかるのに、自分のこととなると途端にわけわからなくなるよねぇ」

とつぶやいたのでした。確かに、そんなものかも。

人の意見は時に厳しく耳が痛いけれど、自分の脳内だけで鬱々と考え続けるよりも早くて愉快な結論にたどり着けることがある。

関連 ヒントが思わぬ場所から投げ込まれてくる話。

自分を知るためには時には孤独を選びとことん自己と向き合うべしとか、いやいや他者と積極的に関わってこそ自分自身が見えてくるのだとか、一体どっちなのだと混乱したくもなるけれど、その時々に応じていずれの方法も重要なんでしょう。人は誰もが一人で生きていかねばならないし、一人で生きてるわけじゃない。

ミニマリストの持たない暮らし

なんか途中からアド街ック言いたいだけになっている感は否めませんが。偉そうにアド街否定した私だって、自分のこととなると冷静な判断ができなくなる。勝手に妙なハードルをセルフビルドして勝手に恐れ、挑まずして回避したりする。しょっちゅうする。してるよなあ、というお話でした。

 




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Comment

  1. ケイコ より:

    お気楽蕎麦で「ふふっ(´∀`)」となり、アド街に出なきゃのところで声を出して笑ってしまいました。
    アド街!(笑)
    crispyさん、短編小説集なんぞ出せるのではないかと思います。

    自分のことは自分が一番分かりませんよね。
    好みとか経験とか余計なものをくっつけた色眼鏡で、自分が見たいように見てしまってると言いますか…

    • crispy-life より:

      ケイコさん

      それらしい例えを真剣に考えたのにアド街しかひねり出せず、結果アド街に引っ張られすぎてまたもや終着点を見失うという大惨事が起こったのですが、お楽しみいただけたなら救われます。

      自分のことは自分が一番わかっている、ような気がすることもあるけれど、鏡に映った自分は本当の姿ではないように見えていない部分も多いんでしょうね。自分の考えを誰かに聞いてもらうのはかなり重要なことなんだなと感じるこの頃です。

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