EMILIO PUCCIのボストンをご近所使いに。

公開日: : 最終更新日:2015/08/29 ファッション, ミニマルライフ

firenze

服はかなり減ったものの、鞄と靴がまだまだ多い気がするこの頃。

靴は少々妥協して持っているものもないとはいえないけれど、鞄群に関してはほぼ「お気に入り」だけで構築されているのでまあよしとしましょう。

最近、私にとってのファッションアイテムって「趣味の道具」かもしれないなあと思い始めました。

が、それについては改めて書くことにして、久しぶりに偏愛アイテムの話など。

 

偏愛アイテム その6 コーデュロイのボストンバッグ

puccibag

15年程前に某セレクトショップで一目ぼれして購入したエミリオ・プッチのボストンバッグ。確か2000年あたりなのでまだ銀座の路面店オープン前、日本に直営店がなかった頃のお話です。

プッチといえばあの特徴的なプリントが印象的ですが、このバッグに使われているのは一見それとはわからない妙なアニマル柄。形も、色合いも、サイズもかなり気に入って当時は本当に頻繁に使っていました。が、それだけお気に入りなのに買ってすぐ酔っ払って赤ワインをぶちまけるという大失態をしでかしてるんですけどね…。

素材が素材だけに冬にしか使わなかったとはいえ、さすがに15年選手。淡い水色という色合いも影響してか「お出かけ」に使うにはかなりくたびれてきてしまいました。水色もずいぶん褪せちゃったし。

序盤にワインで汚したのは大失敗でしたが、それがなくても劣化しやすいコーデュロイをここまで使えれば本望、というほどに活躍してきたバッグ。さすがにもう引退させてもいいのかなと考えたのですが、どうにも好き過ぎて手放す気になれません。既に人から見たら随分古ぼけたバッグだなあ、くらいの印象にまでなっていると思うのですが、自分の愛情は新しい頃と何ら変わらず、なのです。

というわけで、ご近所バッグとしてもう少し使うことにします。

参考 ファミリーセールに招待状ナシで参加する方法。

見た目以上にとても軽いので近所に買い物に出かける時や仕事をしにカフェに行く時にも使いやすいです。サイズも大きいからラップトップも余裕で入るしね。
いやあ、まさかこのバッグをご近所仕様にする時がくるとは思わなかった。でも、好きなものはできるだけたくさん使いたいもんね、大事に仕舞い込んでいても仕方ない。今の私には「ただ所有しているだけで使わない」ようなアイテムは必要ないのだから。

40代女性のファッション

 

叶わなかった「夢」

ところで数年前にプッチのスタッフさんとこのバッグの柄の話になり、「私も見たことがないファブリックなので60年代か70年代のデザインかもしれません」と、ブランドヒストリーの分厚いカタログを開いて一緒に探しまくったけれど、結局いつのコレクションで使われていたものかはわかりませんでした。

近年はデザイナーとの相性が悪いのか、好みの路線から大きく外れてしまったので残念ながら新しいコレクションには全然興味が沸きません。まあ、これも縁ってやつですかね。

しかしあの当時のプッチは本当に好きで、カッペリーニのソファが置けるような大きなマンションに住みたいと本気で思っていました。

cappellini
(Photo:www.Cappellini.it)

このソファとそれが似合う部屋を手に入れること。それがあの頃の夢のひとつでした。これを書いてて今思い出した。

結局夢は叶うことなくこのソファも廃盤になってしまったけれど、もしもあの頃手に入れていたとしたら、その後私の人生は何か変わっていたのかしら?それは誰にもわからないけれど、あればあったでとても大切に使ったであろうことは容易に想像できるし、なければないで不幸にもならなかった、というのもまた事実。

当時はそれが手に入りさえすれば幸せになれるとすら考えていた「モノ」たち。でも、今となっては管理のことを考えるとむしろ買わなくてよかったのかも、なんて思えるから、人間の欲なんて儚くもいい加減なものですね。
「夢」といってもあれが欲しい、これが買いたいなんていう「物質的な夢(というか、ただの物欲)」なら、叶わなくても、そして叶っても、人生自体にはさほど大きな影響はないってことなんでしょう。

 




関連記事

秋・2週間の旅の荷物 ナイロントートひとつでまかなえるか。

約2週間の旅の荷物。 冬場は難しいとしても、今の時期ならば普段使いのナイロントートで十

記事を読む

気に入らないもの一気に捨てて全とっかえなんてしなくても。

By: Ged Carroll[/caption] 昨日に引き続き月初の定例ポスト。

記事を読む

捨てるのすら面倒なもの、ストックでこころ豊かになるもの。

久しぶりに整理して、何もない状態になりました。何もない。文字通り、ゼロ。 郵便受けにチ

記事を読む

2017年のスケジュール帳はどうする。

あああすっきりした。 昨日時間の使い方云々と書いた矢先ではありますが。 関連 デ

記事を読む

女の子はピンク、男の子はブルー。

大型の検診センターで健康診断を受けるようになってから早3年。この施設のシステムにももう慣れっ

記事を読む

スマートフォンのない生活 ’19

このままでは、画面を見つめるだけで人生が終わってしまう。 眼精疲労と腱鞘炎風の何かにや

記事を読む

ミニマリスト主婦の大物ショッピング。

ミニマリスト主婦の2022年秋レポート、続きです。ミニマリスト主婦、初めての車椅子。今回は

記事を読む

散らかすのが得意な人間が散らかさないために。

年始に作成した今年やることリストに、「ものを減らす」という項目があり、久しぶりに大掛かりな改

記事を読む

持たない生活と年末大掃除 ’15

By: Christian Haugen[/caption] 師走です。大掃除の季節です。 今

記事を読む

ナイロントートがものすごいスピードで汚れる。

たった2ヶ月でこんなに汚れるものなのでしょうか。 いや、もしかすると、素材云々色どうこ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

50代一人暮らしの晩酌
50代一人暮らしの晩酌事情。

100年ぶりの晩酌記事です。長年しつこく書き続けていた晩酌記

引っ越しから1年、ものが増えまくっている。

新居に越してから、早1年が経ちました。持たない暮らし、引っ越

ブログ開設10周年、あとは「老後」のお楽しみ。

カリッとした毎日。を開設したのは、2014年7月3日。なんと

働くことに飽きている。

自分の中で「かなり重い」と認識している案件の打ち合わせ前日。

腰痛改善記録、椅子がこわい。

腰痛改善計画の続きです。 長年苦しみ続けている腰痛を改

→もっと見る

PAGE TOP ↑