あなたの願いをひとつだけ叶えてあげます。ただし…
クリスマスイブですね。
子供たちは今夜、サンタクロースへの手紙をしたためるのでしょうか。そして明日の朝、枕元にプレゼントを見つけて。
そもそもクリスマスを祝うような宗教観を持たない家庭が殆どの日本で、これだけクリスマスが定着しているのも不思議な話ですが、クリスマスが日本に浸透し始めたのはなんと1920年あたりなのだとか。
大正からか…そりゃすっかり日本式のクリスマスもできあがるわけですね。
ここ数年のハロウィンの盛り上がりぶりを見るに、日本人はシャイといいつつもお祭り、お祝い毎は好きな民族なんでしょう。
ならば地方の伝統的な祭りとか踊りとか、日本文化由来のものがもっと盛り上がったらいいのになあ。
願い事を叶えてあげよう
さて、子供たちが楽しみにしているサンタクロースの訪問(?)ですが、大人もちょっと考えてみましょう。
今夜、サンタクロースがあなたの部屋に訪れます。そして
「特別に、あなたの願い事をひとつだけ叶えてあげよう」
と、にっこりと微笑んでくれました。
「ただし、本当に、心から願っていることじゃないと叶えられないよ」
…サンタクロースってそもそもそんな技持ってないし、とかいうツッコミはおいといて。
叶えてくれる願い事はたったひとつだけ。しかも、心からの願いじゃないと叶わない。
さらに「じゃあ来週また連絡します」はNG。サンタクロースは忙しいので、願い事はいますぐに伝えなければなりません。
さて、何をお願いしますか?
たったひとつの心からの願いが叶う、という場面で
「ブルージーンのバーキン」
「田園調布の土地つき戸建」
「プーケットにプールつきの別荘」
なんて考える人はあまりいないのではないでしょうか。
これが宝くじで3億当たったらどうする?というような妄想なら上記のように「お金で買えるモノ」を羅列するのも楽しいですが、「願いが叶う」となればもっと他のことを考えてしまうのでは。
しかも、心からそう願っていることじゃないと叶わないのだから、
「ミランダ・カーが持ってて欲しいなと思ってたGIVENCHYのレザートート」
なんかじゃまるでダメなのです。
願いは自分を写す鏡
真剣に考えてみて、何を心に思い浮かべるかは人それぞれでしょう。
長年苦しめられている持病を治したいとか、疎遠になってしまった家族と仲直りしたいとか、好きな人ともっと一緒にいる時間が欲しいとか、特技を活かせる仕事がしたいとか。
「1つだけ」と言われると、その願いは「モノ」以外の事柄になりそうな気がしませんか。
考えてみればモノが欲しいという欲求はそのモノ自体に向けられているのではなくて、モノからもたらされるであろう「感情」を欲している場合も多いものです。例えば新車に乗ってたら誇らしい、とか、大きな家に住めたら楽しそう、とか。
だけどそれらが「たったひとつの願い事」になり得ないのはきっと「代替可能」なことだから。
新車に乗らなくても自分に自信があれば誇らしい気持ちになれるのだし、大きな家に引っ越さずとも今の場所を快適にする工夫ができれば楽しい毎日は過ごせるはず。
モノは私たちの暮らしを豊かにしてくれるけれど「あれさえ手に入れば万事解決」などという魔法のツールではありません。
あれも欲しいこれも欲しいとモノを手に入れることばかりを考えて本当に自分にとって必要なものを見失うのも、あれが無い、これが足りないから今の生活はダメなんだ、と実は既に持っているたくさんの恵みを蔑ろにして新たなモノにばかり目を向けるのもなんだかもったいない話です。
ウィッシュリストに「モノ」や「おもちゃ」ばかりを並べ立てて微笑ましいのは子供のうちだけ。
自分で人生を切り開いていける大人はモノに過剰に期待せず、幸せに生きていくための道具としてモノを上手に使いこなすべきではないでしょうか。
たったひとつだけ、願い事が叶う。
でも、その願いは本当に心から望んでいることでなければならない。
何をお願いしようかと考えるのは、自分にとって何が「本当に」重要なのかを知るヒントになるかもしれません。「3億円当選妄想」よりも、きっと効果がありますよ。
関連記事
-
40代フリーランス、就職したい金曜日。
金曜日ですね。 残念ながら今のところそんな可能性も予定もありませんが、就職したいです。
-
40~60代、おとな女性の一人暮らし。
10/30に主婦の友社から「自分らしく、ひとりで暮らすということ」が発売になりました。
-
思い出の品を使い切る。
今回の旅に持参したものの中には既に処分していても不思議ではないものがいくつか含まれています。
-
早起き習慣のコツと効果。超夜型人間があっけなく変化した理由は?
昔から3秒でおやすみのび太くん体質なので不眠の悩みとは無縁の人生を送っています。 若い
-
3月 1ヶ月で捨てたものリストと買ったもの。
By: Hide[/caption] またまた月初の定例ポストです。 どんどんモノを減
-
生きる目的、今夜はフラッシュモブ。
時間が有り余っていても何もできない不甲斐なさを感じている人は多いのかもしれない、と思った先日の出来
-
理想的な第二の使い道。
変なところが母に似たのか、冷蔵庫の中に食材がたくさんあるとストレスを感じます。 70代
-
一人暮らしは気楽だけれど、一人じゃないって素敵なこと。
By: Tri Nguyen[/caption] 一人暮らし歴がそれなりに長くなってきました
-
持たない暮らしと旅の小さなクローゼット。
40代ともなれば安ホテルに泊まるのはなかなかキツいよね、という人も多いのですが、一人旅の時は
-
魂の退社 50代で会社を辞めるという決意。
By: Vincepal[/caption] 「とにかく逃げ切り世代のやり方についていけなかった
- PREV
- 家飲み献立 12/23 豚と野菜の酒鍋。
- NEXT
- 「汚れてもいい普段着」の謎。