マスクを外す、その日が怖い。
公開日:
:
生き方と考え方
「オンラインミーティングなのに、マスクつけてる女の子いるよね、あれ、何の意味もないよね(笑)」
SNSで旬ネタに盛り上がっているおじさんらの真意はわからない。冗談なのかもしれないし、本気で意味がわからないのかもしれない。
一人暮らしの女性が、在宅勤務なのにマスクしてオンラインミーティングに参加している。それ多分、化粧したくないだけだと思いますよ。家にいるのにわざわざ普段の「お仕事メイク」するのが面倒なんじゃないですかね、多分。
マスクに侵食される日々
マスクが生活必需品となって久しいこの頃、ニュースで
「女性に人気のおしゃれなマスク」
「どうせなら可愛いマスクで気分を上げたい」
といった話題を頻繁に目にするようになりました。機能性と同じくらい見た目のよさや個性の演出までもマスクに求める層の存在が伺え、たくましさすら感じます。一時に比べれば、幾分余裕が出てきた、とも言える。路上販売されているナゾノマスクも50枚で1,000円とすでに暴落しているし。
風邪もひかなければ花粉症も持っていない私ですから、これまでマスクを常用した経験はありません。一昔前「マスクの保湿効果でほうれい線が薄くなる」みたいな話があって、一度試してみたけれど、鬱陶しくてすぐ止めた。
しかし、外出時や人と対面する際のマスク着用が当たり前になった2020年、マスクの便利さにじわじわとやられている気がするのです。
マスクを外す、その日が怖い
やや大きめのサイズのそれなら、目元しか出ない。さらにメガネをかけると、顔面が外気に晒されている部分はほぼなくなる。外の世界から隔離されているような、この「がっちりガード感」。
これはいけませんよ。
ふた昔前、休日はほぼノーメイクで過ごしていた私は、帽子とサングラスなくして外出をしなかった。すっぴん隠しの意味もあるけれど、顔面が外気に晒されない安心感が手放せなかった、という方が近い。
つまり、極度の恥ずかしがりさん・照れ屋さんは「顔があんまり見えない」扮装に、異常に安らいでしまうようなのです。
初めましてのご挨拶時、ちょっと緊張してしまうプレゼン時、飲酒効果が顔に出てしまった日の帰り道・・・。マスク、やだこれ、使える。ということに、気づいてしまいました。
サングラスに帽子という当時の強盗スタイルはむしろ目立つので、飲み屋で一発で覚えられてしまうなどの弊害がありました。けれど誰も彼もがマスク着用の今、よっぽど陽気なデザインのマスクでも使っていない限り、私は群衆の中の猫(by尾崎)。いや、別に目立つ目立たないはどうでもいいがなんとなく、マスクを外す、その日が怖い。
本来の目的以外に、メイク隠しや変装、挙げ句の果てには安らぎの里と、案外汎用性の高いマスクという代物。付き合い方を考えねば、本格的に外せなくなるぞ。という、要らぬ心配をしています。
夏場の装着は苦痛だろうから、おちおち安らいでもいられないけれど。
関連記事
-
おひとりさま 孤独を美化して推奨するべからず。
いやほんとごめんなさい。そういうつもりじゃなかったんだってば。 誰からも責められちゃい
-
見習うべきは、ていねいな暮らしなんかじゃない。
「ていねいな暮らし」なる表現がものすごく苦手なのは、自分がその対極に位置する人間だからという
-
私の気が滅入るのは、全部あいつのせいなんだ。
元来生気満ち溢れるタイプの人間ではないのですが、そこそこ機嫌よくは暮らしています。 な
-
何の疑問も持たず、決まり切った予定をただこなす生き方。
奥さん、師走です。年末の気ぜわしさはあれど、実際問題別に忙しくはない一人暮らしフリーランサ
-
同じものばかり、こんなにたくさんいらないのに。
早いもので引っ越してから半年が経過しました。 関連 持たない暮らし、引越し作業は20分
-
私が団子を練らない理由。
年末年始はありがたいことにご馳走を食べまくりますね。 年末は旅先で、そして帰省し地元で
-
作業効率、環境づくり。動けなくなって改めて考えたこと。
By: Thomas Duesing[/caption] 腰の痛みに翻弄された今週。
-
自由きままに生きることの不自由さ。
By: Lauren McKinnon[/caption] 自由とは、辞書によれば 「他からの
-
facebookのプロフィール画像を10年変えない厚かましさ。
以前は積極的に使っていたSNS。 近頃はInstagram以外はほとんど使用していませ
- PREV
- もうどうでもいいわという投げやりな態度で。
- NEXT
- 残酷な真実と、壁の血のり。