ダウンシフトは「降りる」こと?減速して自由に生きる。

公開日: : 最終更新日:2019/02/09 ミニマルライフ, 読書

downstair

読もうと思って手元に置いている本がたまり始めたので、週末はおとなしく読書。
まず読んだのはこちらです。

 

システムから降りて好きなことをしても大丈夫!そこには楽しい人生が開けている。経済成長を追い求める企業でストレスを抱え自分の時間もなく働く人生よりも、小さく自営し、人と交流し、やりたいことをしたい。そう考えた著者の、開業までの道のりと、開業の様々な具体的なコツと考え方、生き方を伝える。文庫化にあたり15の方法を1章分追記。

2010年に出版され、その後2014年に文庫化されたもの。私は文庫版で読みました。

ダウンシフトは「降りる」こと?減速して自由に生きる

バブル崩壊後の就職難1期生として社会人デビューし、大手小売企業にて販売職に従事していた著者の高坂氏は、会社の業績悪化による労働環境の変化をきっかけに自らの働き方に疑問を感じ退職。その後ピースボートでの世界一周など「自分探しの旅」を経て友人の店で飲食店経営の修行を積み、2004年にセルフビルドによる自身のバーを開店します。

この本にはこれらの経緯や頑張り過ぎない働き方、多くを持たずに自力で出来ることを増やしていく生き方について記されています。

途中、Tシャツとパンツのみで旅を続けるような場面もありますが、ミニマルライフや持たない暮らしに関する本というよりは、生き方、働き方に重点が置かれた一冊。以前取り上げたグーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏の公開インタビューの内容にもどこか通じるものがあります。

「もう十分豊かな時代なのだから、必死に働かなくてもいいのでは」

目指すはヒマな働き方?

高坂氏は「忙しくなりずぎるのは嫌だから」と派手な宣伝など一切せずにいましたが、現在も池袋でバーを経営されています。

個人経営の小さな飲食店が東京で10年生き残るのは大変なこと。しかも、この本がきっかけで多くのメディアに彼の生き方が取り上げられ「ダウンシフターズ」に興味を持った人たちが店に殺到したことから意に反して忙しくなってしまい、儲け過ぎないポリシーを貫くために今では驚きの「週休3日」に切り替えたとのこと。

とはいえ、3日間の休みでダラダラしているわけではなく、米作りや(家族3人の米は全て自給でまかなっているとのこと)、NGO活動などで精力的に活躍されているようです。

ダウンシフトで幸せになれるのか

本書では就職や昇進、高級品を身につけることや住宅の購入など、大人として一般的とされる「システム」から降りて、自分で人生をコントロールすることの素晴らしさが描かれています。

しかし、ご本人も言われているように、誰もが働く時間や収入を減らして「ダウンシフト」する必要もないし、みんながそれで幸せになれるわけでもない。会社員でもやりがいをもって活き活きと働いている人はたくさんいるのだし、長時間働いても空いた時間を上手に使って自分のやりたいことを実現している人もいます。

本書を参考に、なまけものが単に「楽がしたい」ためにダウンシフトを選択すると少々厄介なことになるだろうなと感じます。なぜなら、彼の仕事ぶりは一見「ゆるい働き方」のようですが、意識してか否かはわかりませんが、かなり緻密な計算に基くものなので。

お金は少々でも、食べるものを始め、自分でなんでも「do」できれば、買うものが少なくても豊かに暮らせます。すると、お金は単なる物々交換手段という役割に落ち着きます。やっと、お金に支配されることから脱し、お金の上に立てたのです。お金に左右されなくなったとき、どう生きたらいいかという永久に続くと思っていた「自分探し」がいつのまにか消えていました。

お金に自分の人生が振り回されているように感じる人、いつまでたっても自分探しが終わらない人は読んでみるとヒントが見つかるかもしれません。

持たない暮らしでも生活レベルは下がらない

非常に共感できる部分も多い本でしたが、私はこのような生き方を「降りる」と表現することには少々疑問を感じます。

そんなものはただの印象でしかないのでどうでもいいかもしれませんが、多くを持たず、自分にとって必要なものだけで生活する、また、それに伴って働き方や生き方を変えることは決して暮らしのレベルを「ダウン」させるのでも、全うな生き方から「降りる」ことでもないと思うからです。

「降りる」という表現にどこか人生を諦めたような匂いを感じ取ってしまうのは私だけでしょうか。ってなんか揚げ足取りみたいですかね。言葉の文ってやつですかね。

個人的には多くを持たない暮らしでも、十分に人生「上げて」いくことができると思っています。

 




関連記事

今日捨てたもの 10/20 赤い靴と夢の話。

ちょっと久しぶりの「捨て記事」ですね。 季節は変わり、洋服類などは 「もう少し減

記事を読む

今日捨てたもの 8/9 カセットテープを処分。

今月は毎日1つづつ何かを手放す月間です。 本日で9個目ですが、また凄いものが出てきましたよ

記事を読む

今日捨てたもの 3/14 20年後に選ぶ靴。

By: Andrei Dimofte[/caption] のんびりしていたらもう3月半ばじゃない

記事を読む

ブランド靴、新品未使用・箱アリの査定額、買取相場はおいくら?

By: Joe Shlabotnik[/caption] この秋冬ファッションのメインテーマ

記事を読む

持たない暮らしの年末大掃除 ’16。

By: tribp[/caption] 毎月捨てたものと買ったものを記録し続けています。

記事を読む

1,000円で手に入る、毎日の快適。

ただでさえもののない部屋から、さらにものを少なくして、ごちゃごちゃしたものは極力目に入らな

記事を読む

小さい折り畳み傘

傘がない。

梅雨真っ只中なのに、傘がない。 ビニール傘を最後に使ったのはいつだったか。 以前

記事を読む

乗り換え使い捨てが当然の切なさと束縛される恐ろしさ。

By: Steve Snodgrass[/caption] 契約更新時期がやってまいりました

記事を読む

スケジュール帳を持つのを止めた結果。

By: yoppy[/caption] 去年の12月にこんな記事を書いていました。 関

記事を読む

旅を支えるシンプルケアと日焼け肌のアフターケア。

いやー、焼けた。 関連 ビーチリゾートお気軽一人旅 2016。 今回は到着日の天

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

タイ・ラン島一人旅。ラン島で食べたもの、飲んだもの。

タイ・ラン島一人旅の記録、食編です。タイ・ラン島一人旅の記録

五十肩、手術したくない人間の選択肢。

重度の肩関節周辺炎、通称「五十肩」を発症し、通院治療中にさら

タイ・ラン島一人旅、島の休日の過ごし方。

タイ・ラン島の旅記録の続きです。タイ・ラン島一人旅の記録20

鍋焼きうどん
プロの独身は料理をしない。

平日は酒を飲まなくなりました。と報告したのは今年の7月のこと

タイ・ドンムアン空港からラン島への行き方。GRAB、バス、ソンテウ、スピードボート。

今回のタイ行きは成田からAirAsiaの深夜便を利用しました

→もっと見る

PAGE TOP ↑