プロの仕事が求められない時代の仕事の作り方。

公開日: : 最終更新日:2018/05/07 これからの働きかた

フリーランス、自営業で仕事をしている人が周りに大勢います。

自分自身がフリーだから自ずと似た働き方の人が集まってくるのかもしれませんが、

「似た働き方」

とは単なる形態の話であって仕事の仕方や内容はバラエティに富んでいます。

これまで一度も組織で働いたことのない人もいれば40代、50代になって突然フリーの道を選ぶ人もいる。そしてずっとフリーでやってきたのに違った分野にて再就職を選ぶ、選ばざるを得なくなる人も少なくありません。

プロの仕事が求められない時代

いつもお世話になっている先輩Nさんの話。

ベテランライターであるNさんは出版不況と騒がれて久しいこの頃でも相変わらず忙しくされています。

ここ数年の間に廃業したライター、カメラマンは本当に多い。
今の時代は単なる「写真」でいいならば誰でもスマホで撮れるし、最低限の誤字・脱字がない文章をプロじゃない書き手に安価で依頼することも可能です。プロの仕事、クオリティにこだわらないのであれば専門家に依頼する必要がなくなり、以前のような単価の仕事数そのものが減っているので専業ライターやカメラマンとして生きていくのが難しくなるのも無理はないのでしょう。

それでも聞くところによるとライター志望の若者は未だ多いそう。が、「ライター志望」も蓋を開けてみればジャーナリズムに則ったライティングができる、したいという人は圧倒的に少なく、自身の主張や意見、感情を乗せたエッセイやポエム的なものを書きたがる人がほとんどなのだとか。

それならばライターを目指さずにブログや日記で好きなように書けばいいのですが、それでは単なる趣味に終始してしまう。書くことを生業としたい、仕事としてお金をもらって書きたいという気持ちが大きいがゆえにライター業を志すのでしょう。

と、少々話が逸れましたが編集者の友人とこのご時世になお仕事が途切れないNさんの分析をしたところ

  • 圧倒的な技術がある
  • 何年も追いかけているテーマがある
  • いくつかの専門分野を持っている
  • 対人スキルが高い
  • キャラが立っている

などが挙がりました。

圧倒的な「好き」の威力

camera

ご本人がここを読んでいないのをいいことに好き勝手書きますが、Nさんは決して人当たり良く誰にでも愛想のいい社交的な人、ではありません。どちらかというと、いや、圧倒的に気難しく繊細な人物であります。

それでもNさんの仕事が途切れることなく今なお進化を続けているのは技術面や実績の大きさ、個性的かつ魅力的な人柄はもちろんのこと、圧倒的な強みは

「とにかく書くことが好き」

ここに尽きるのではないかと思うのです。

以前Nさんに今後仕事がなくなったらもう書くのをやめるか、と聞いたら別にお金にならなくても取材はするし書く、と当たり前のように返されました。実際依頼されて書いているものだけじゃなく、仕事になるかどうかはわからないけど、発表の場はまだないけれど長年追いかけているテーマや取材を続けている案件も多いそうで、Nさんにとっては興味関心の対象を取材し、自分の言葉で書き続けることは仕事でありライフワークでもあるのでしょう。

お金になろうがなるまいがやりたいから続ける。その情熱と、高度なプロの技術をあわせ持っている。そんな人、強いに決まってる。

没頭する能力と作る能力

これは

「お金なんていりませんよ好きでやってるだけですから」

という姿勢を持ちましょうという話ではありません。むしろプロとして仕事をするのであればそれ相応の対価は受け取るべきだと思います。

関連 日本のフリーランサーに「非効率を極める」のススメ、が、辛すぎる。

そしてもちろん「好きを仕事に(ハート)」みたいなお花畑的理論でもありません。食べていく、生活の手段としての仕事でなく、単純にやりたいからやり続けている人にはかなわないな、と。

もちろん本当にやりたい仕事でも事情が変わって続けられなくなる人も多いだろうし、好きで技術があれば誰でも食べていけるわけではないことは承知の上。出版業界のみならず私たちの仕事を取り巻く環境は日々変わり続けていて、これまで普通にあった仕事が明日にはなくなるなんてもはや珍しいことではありません。

関連 ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図

それでも常に今の仕事に没頭できる人は圧倒的に強いし、結果として新たな仕事を自ら作り出せるのだとも感じるのです。

これは別にライターやカメラマン、その他フリーランスに限らず、会社員でも派遣社員でもフリーターでも同じこと。既存の職業にて長く続けられる好きな仕事を見つけた人はもちろんとても幸運だけれど、そうでなくても目の前の仕事に常に好奇心を持って取り組む術を知っている人は結局何をやってもどこへ行っても世界がどんどん変わっても大丈夫なのでしょう。

何しろ一番怖いのは人生の多くの時間を費やすであろう仕事が辛くて苦しくてつまらないものになってしまうこと。仕事によって適正や向き不向きはあるにせよ、自分の仕事を好きになり、面白がれる能力がある人は強い。そしてそんな仕事を自ら作り上げることのできる人はさらに強い。

長くなったので続きます

 




関連記事

仕事をひとつ手放した。

このタイミングにフラフラ旅行なんてしてる場合なのだろうか。 そんな疑問が浮かんでは消

記事を読む

台風で電車が止まっても定時で会社に行きたい人。

台風一過。 当日は午前中に渋谷方面で予定があったのだけれど、JRが止まっていたので地下

記事を読む

おばさんの新生活と新習慣。

奥さん、4月です。 4月といえば新年度スタート時期。新しいプロジェクトが始まった私も

記事を読む

私が一番大変で、こんなに頑張ってるのに、誰もわかってくれない。

連休中、友人と焼き鳥などをつまみに昼からだらだら飲んでおりました。昼飲みに付き合ってくれる友

記事を読む

40代フリーランス、50手前で正社員になれるか。

会社勤めをやめてから、早いもので干支が一周しようとしています。 東京都内で屋根のある家

記事を読む

50代で仕事を辞めたら。

先日50代半ばの先輩の口から、仕事を辞めたら云々、という言葉が出てきて驚く。それは、あれ?こ

記事を読む

散らかった部屋に隠された真実。

仕事の書類整理と保管方法を変えたいと考えていました。 関連 ごっそり捨てて、お金まわり

記事を読む

エクセルが使えないと100歳まで生きられない。

仕事帰りに立ち寄った食堂のカウンターでおでんをつまんで飲んでいると、隣席で談笑している70代

記事を読む

50代で起業、異業種への転身。

そういえば、あの人は今どうしているのだろう。 ふとそんなことが頭を過って名前を検索して

記事を読む

生きていくために必要な最低限のものが揃ってさえいれば。

そういうことらしいので、久しぶりに電車に乗る。 早朝の東京は薄曇りでやや肌寒く感じるけれど、最後に

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

タイ・ラン島一人旅。ラン島で食べたもの、飲んだもの。

タイ・ラン島一人旅の記録、食編です。タイ・ラン島一人旅の記録

五十肩、手術したくない人間の選択肢。

重度の肩関節周辺炎、通称「五十肩」を発症し、通院治療中にさら

タイ・ラン島一人旅、島の休日の過ごし方。

タイ・ラン島の旅記録の続きです。タイ・ラン島一人旅の記録20

鍋焼きうどん
プロの独身は料理をしない。

平日は酒を飲まなくなりました。と報告したのは今年の7月のこと

タイ・ドンムアン空港からラン島への行き方。GRAB、バス、ソンテウ、スピードボート。

今回のタイ行きは成田からAirAsiaの深夜便を利用しました

→もっと見る

PAGE TOP ↑