エクセルが使えないと100歳まで生きられない。

公開日: : 最終更新日:2018/05/16 これからの働きかた

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仕事帰りに立ち寄った食堂のカウンターでおでんをつまんで飲んでいると、隣席で談笑している70代後半と思しき男性が「100歳まで生きるならエクセルのスキルが必要だから今習っている」という話をしていて驚いたよ。

という妙な酒場レポートがLINEで届く。

エクセルを華麗に扱う仕事なんてしたことない私も、きっと転職できないわ。

送信者プルシェンコはそう語るのだった。

エクセルが使えないと100歳まで生きられない

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エクセルか。そういや私もここ数年まともに使ってないような。今でも必要とあらばエクセルやパワーポイントあたりはある程度使いこなせるだろうけど、アクセスになるとまるでわからん。こりゃ私も就職できませんわね。

というのはもちろん冗談で、件の男性が今後エクセルを使いこなせるようになれば安定した職につけて一件落着かとなると、それとこれとは別問題。エクセルスキル持ちってそれほどレアではないし、流石に完全消滅とはいかないまでも氏が100歳になる頃にはパソコンを取り巻く環境は少なからず変わっている事でしょう。

パソコンはもういらない?PCを処分してスマホで全てをまかなえるか。

じゃあ80手前となった今更エクセルを習うのは時間の無駄、とも言い切れず。対象は何であれ、新しいことを学ぶ意欲や好奇心を持ち続けられる、変化に柔軟に対応できる姿勢こそが強みであるのは間違いありません。

80歳目前といえば、私の両親とまるっきり同世代。

70代ミニマリスト主婦の年明け

パソコンはおろか、ガラケーさえ取り扱った事のない超アナログな両親のことを考えると、ううむ食堂の爺やるな、と唸ってしまう。けれど、そもそもメカ好きな我が父は多分パソコンもスマホも隙あらばやりたいんだとは思う。いろいろ面倒な事になるのがわかっているので、私が意図的にそれらから父を遠ざけているだけのこと。

携帯電話やパソコンの画面を覗き込むのはマナー違反?

まあ、本当に興味があって手出ししたい欲が高まれば、離れて暮らす娘の許可など取らずとも勝手に導入するでしょうし、そんなことは勝手にやって下さいなという感じではあります。

ネット前、ネット後

私が生まれて初めてマイパソコンを購入したのは20数年前のこと。それまではワープロ的なものとも縁遠い生活をしていたので、恐怖の一本指打法にてテレホーダイタイムにピーヒャラガーガーガーとWWWの世界に旅立ったものです。相当おっかなびっくりで。

当時私は実家暮らしをしていて、父もまだ50代と若かった。なのになぜ、絶対興味あったであろう父はマイMacに一切触ろうとしなかったのか。今となっては不思議で仕方ないけれど、多分お互い仕事をしていたし、話す機会もさほどなかったからかな。

もし当時から父がパソコンやインターネットに慣れ親しんでいたならば、今頃バリバリ使いこなしていただろうと考えると、20年、ああ20年、となりますね。

そういや当時40代だった上司は

「今更こんなもの覚えられる気がしないから、俺は絶対にパソコンはやらん。このまま逃げ切ってやる」

と息巻いていたっけ。しかし彼は現在60ちょいでまだ現役。おそらく年代的に逃げ切れはしなかっただろうな。

魂の退社 50代で会社を辞めるという決意。

となると、パソコンやインターネットの利用率は70代あたりからがくんと落ちるのかしら。

が、調べてみるとなんと70歳〜79歳の50%がネットを使っているらしい。

インターネットの普及状況(総務省)

もっと少ないと思ってたけど、意外にみなさん使いこなしておられるようで。これもスマホの影響でしょうか。

デジタルネイティブ世代ではない私は暮らしも働き方もガラリと変わった現場をこの20年実際に見てきたからこそ、「ネット登場前後」という感覚を強く持っている。そしてどうにかなんとなくこの海でサバイヴできている気でここまできたけれど、これも今後20年でどっちの方向へ振れるかわかったもんじゃない。

まだまだ逃げきれない40代は、その振り幅を見越して次の一手を打つべきなのでしょう。果たして保つのか、新しい学びへの意欲と好奇心。

モノを持たない人間の好奇心とコンプレックス。

いろいろごちゃまぜに書いてしまったけれど、食堂爺が考えるパソコンスキル=エクセルなのか、それともエクセルにこだわる特別な理由があるのかないのか、そこまでの事情はわかりません。

しかしプルシェンコの追加レポートによると、爺は若かりし日に諦めたカナダ留学の夢を今なお持ち続けており、エクセルなんかよりも留学こそが最終目標らしい。

そうか、エクセルは目標ではなく、あくまでも通過点なのか。できれば爺が何を学びたくてバンクーバーを目指すのかまで突っ込んで欲しかったので、続報を待つ。

 




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Comment

  1. トム(仮名) より:

    「カナダ留学」の文字を見て呼ばれた気がしてやって参りました。

    僕のカナダ留学は三十代半ばで卒業時には四十手前手前でした。そして留学で学んだのはエクセルとアクセスで、アクセスはすっかり忘れました。

    そして夜11時からのテレホーダイのピーヒャラガーガーガーも使ってましたがこの話久しぶりに聞きました。懐かしい。

    僕はネット前は販売員でネットが普及したあとに英語勉強を始めたり事務員になったりしたので、ネットどころかパソコン普及前の事務とか想像がつきません。

    というわけでネット無しの事務作業とか各種応募とかを知らない世代のフリをしています(本当に知らないし)。テレホーダイのヘビーユーザーだったくせに(笑)。

    毎日毎日興味のあるテーマ(というか共有点の多いテーマ)なので更新が楽しみです。

    • crispy-life より:

      トム(仮名)さん

      おお、そうでした、そうでした。カナダといえばトム(仮名さん)ですよ。

      大人になってからの留学は、勇気も入りますがその分得るものも多いですよね。近頃私の周りも40過ぎて大学や院に通っている人が少なくなく、社会人になってからの学びたい欲求は、10代の頃よりずっと強くて純粋なものなのかもしれないなと感じています。私もまだまだ学びたいので、気力が続くことを願うばかり。

      私はネット以前にデザイン系の仕事をやっていて、なんかいろんな薬剤をどうこうしたり、暗室にこもったり、紙一枚持ってあちこち走ったりという恐ろしい作業をしていましたが、当時身につけた技術で今使えるものは何もありません。今持ってるスキルも、この先はどうなるかわかりませんねえ。気力が続くことを(略)

      ちなみに回線つなぐ時のあの音、結構好きでした。今では無音で常時接続、テクノロジーすごい。

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