遅刻をしても服に迷う女でいたい。
「会社に遅刻しても服に迷う女でいたい」
大昔、そんなキャッチコピーを使ったCMがありました。確か出演していたのはリンダ・エヴァンジェリスタだったような。懐かしい。
まあこれはファッション関係の広告だったので当然それらしく盛ったフレーズであり、現実問題はそんなことで遅刻したらアカンでしょ、という話なのですが。
参考 意外と多い「服装で悩み、会社を遅刻」(J-cast会社ウォッチ)
あ、現実でした。
服に迷って遅刻したことがある女性の割合
この記事ではアンケート対象者の年齢層はわかりませんが、遅刻経験者はおそらく新社会人とか、これまで服装に気を使わなくてもよかったのに転職してそうもいかなくなった、という方でしょうか。
「コーディネートが決まらなくて遅刻してしまった経験のある人」の割合を調べたところ、全体で15%だったそうだ。男女別にみると、男性は9%なのに対し、女性は21%。5人に1人と、多さが際立つ。男性よりも、女性の方が、ファッションの組み合わせが多様なので、当然の結果かもしれない。
確かに男性はとりあえずスーツを着ておけばなんとかなりますが、スタイルの幅がある女性は難しい。オフィスカジュアルって何?許容範囲どこまでよ?って感じですもんね。
関連 女性のビジネスファッション「女はヒールが常識」ってホント?
前述したCMに出てきたのはおしゃれの楽しみを表現するためのフレーズでしたが、実際遅刻してしまうケースはもっと切実な問題をはらんでいるようです。
大らかな社風の職場なら一度くらいの失敗は微笑ましいエピソードとして処理してくれそうですが、それもまあ新入社員限定でしょう。
ファッションにおける優先順位
とにかく悩み多き女性の仕事服。
けれど、現代の日本における一般的なビジネスファッションの優先順位はおそらくファッション性ではなくてマナーの部分。
自分がいかに美しく、カッコよく見えるか、似合っているか、スタイルよく見えるか、なんてことよりも、その場にふさわしいか、相手に失礼はないか、といったある種の気配りが一番重要なのだ、と割り切ってしまえば難しいオフィスファッションの答えはおのずと見えてきそうです。
仕事に限らず普段の装いでも優先順位を考えるとうまくいくのかも。
例えば滞在型のリゾートホテルでゆっくりした時間を過ごす旅ならばちょっと派手めのワンピースやゴージャスなアクセサリーを持参したいところだけれど、行き先が治安のよくないエリア、スリやひったくりの多発する観光地ならば極力目立つ格好はせずTシャツにデニムくらいがちょうどいい。
みんなで集まって家飲みだー、という時には足元の気になる短いスカートよりもラクで動きやすいパンツのほうがいいだろうし、海辺でバーベキューするのに10cmヒールは似合わない。
世間ではこれをTPOと呼びますが、状況に適したスタイルよりも自分の好みとか着たいものをうっかり優先してしまうことも迷い、そして失敗の原因になってしまうのですね。
「いやいや、TPOわきまえたスタイルなんて当然理解しているが、その中でもいろいろやり方があるから迷うのだ」
という場合は、単に選択肢が多い可能性も。
関連 選択肢過多(Choice Overload) 多くの候補から選べるのが幸せ?
選ぶ楽しみよりも選択の煩雑さ、辛さが上回るようならば、手持ちアイテム適正量はもっと少ないのかもしれません。足りないから困るのではなく、あり過ぎて悩む、ってこともあるもんね。
ちなみに最近の私のファッションにおける優先順位は防寒。
本当は今朝も違う服を着て出かけることを想定していたのにやっぱりダウンを手に取っちゃったもんなあ。寒いけどおしゃれのために我慢して素足にパンプスとか、今の時期は絶対に無理だわ。冷え症だし、風邪引くのもイヤだし。
そうか。暮らしにおける私の優先順位は「おしゃれ」よりも「健康」なのだな、きっと。
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