将来が不安で仕方がない。
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生き方と考え方
数ヶ月前にこれまでとは全くの異業種に転職した友人のことをふと思い出し、週末に近況お伺いのメッセージを送信。程なく戻ってきた返信には
「不安で不安で仕方ない」
という言葉が綴られていました。
どうした。
将来が不安で仕方ない
聞くところによると友人は現在絶賛試用期間中、その期間も残すところ後3ヶ月。この間の成績で業務適正が判断され今後の全てが決まるという契約のようでした。
人様のことなのでかなりざっくり端折って説明してますが。
あと3ヶ月で今後の人生が決まる。そう考えると不安で不安で仕方ないのだ、と正直な胸の内を吐露する友人。
「ああそうか、それは確かに緊張するね。でも大丈夫、いい結果が出ればその先も頑張ればいいし、万が一ダメなら他の道を行くまでのこと。今はとりあえず目の前にあるできることに没頭するしかないよ」
「うん、わかってる。今やるべきことをやるしかないんだって理屈ではわかってるんだけど、気持ちがついていかなくて不安ばかりが募るよ」
わかります。大いにわかります。
今やれることをやろうよ、なんて他人事だからあっさり言えるのであって、自分のこととなると揺れに揺れるんですよね。
将来の不安の正体は
ああやっぱり転職を繰り返す人生って不安だよねえ、なんて単純なことではなく、長年勤めた会社の業績が不安な人もいれば派遣社員やアルバイトだから不安、自身の事業の先行きが不安、それぞれの立場で不安はあるわけで。
さらには独身で将来が不安、結婚生活の先行きが不安、子供がいなくて不安、子供の教育が不安、親の介護が不安、賃貸生活が不安、持ち家の老朽化が不安、お金がなくて不安、財産分与で揉めるのが不安、などなど、どんな状況でも大なり小なり不安要素はあるもの。これがああなったら万事安心!などという完璧な状況などまずもって有り得ません。
身も蓋もない言い方ですが人生には常に不安がつきものです。
我が生涯ただ一点の曇りなし、毎日100%ハッピーラッキー(ハート)みたいな人はそもそもいないだろうし、もしいたとしたらよっぽど何も考えていないかポジティブ系自己啓発セミナーの手先か宗教的なアレかでしょう。または違法な何かを摂取しているか。もちろん程度の差はあれど、一瞬たりとも不安に襲われない生き方なんて多分ない。そう、人生晴れたり曇ったり、止まない雨はないじゃない。
そんなあらゆる「将来の不安」。
原因の多くは失うことへの恐れであり今より悪くなったらどうしようという恐怖心ではないでしょうか。
関連 ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図
今はすごく順調だけどもし状況が変わったらどうしよう、とか、今も決して良くはないけど下手に動いて悪くならないとも限らない、とか。そう、不安になるのは失いたくない大切なものを既に持っていたり、不安だなあと将来にあれこれ思いを巡らせる程度には今の状況や気持ちに余裕がある証。本気で切羽詰まってたらぼんやりまだ見ぬ将来について考え事なんてしてられません。
となると、不安に苛まれるのも実は案外悪くないのかもしれないね。
なんて、物凄い極論ですけども。
戦うべき敵の姿が見えているか
おそらく最も厄介な不安とは、なぜ不安なのかわからないけどなんだかとにかく不安、ってヤツなので、件の友人は「敵」の正体がはっきりしているだけ対処の仕様も明確であると言えましょう。
そう、敵の姿は見えているし作戦もしっかり決まっている。だから不安の渦にただ身を委ねることなくしっかり両目を開いて進むべし。と、戦う友にそっとエールを送ります。まあ肝心の本人がこれを読むことはないんだけど、なんというか気持ちの問題。明けない夜はないじゃない。
ところであなたはどうなのよ、の問いに厳しい残暑の背筋も凍る行き当たりばったりのチャレンジを続ける我が近況についてざっくりと説明すると
「相変わらずメンタル強いな」
という感想が返ってきましたがとんでもない、我がメンタルの脆弱さたるや波打ち際に作った砂山の如し。不安定な毎日があまりにも心細くて毎夜めそめそ泣きながら酒を飲んでいます(嘘)。
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Comment
所属同じなので、ご友人のお気持ちイタタです(>_<)
でも、不安な気持ちを伝えられる相手がいるのは、長い航海の中、素敵なことですね。
私も迷っていたことに、答えを貰えました。ありがたや!
kyokoさん
おお、友人がこの記事を読むことはないですが、kyokoさんに読んでもらえてよかったです。
今日も前進するkyokoさんにもこっそりエールを送ります。