灘の酒蔵巡り その3. 菊正宗酒造記念館 やっぱり俺は~。
灘の酒蔵巡りの続きです。
参考 灘の酒蔵巡り 2015
やっぱり~俺は~って、結構広い年代が口ずさめる歌なのかもしれない。
などと思う私はようやく旨いものをみると辛口の酒が欲しくなる、その言葉の意味がわかり始めたお年頃です。ふふふ。
3蔵目 菊正宗酒造記念館
浜福鶴を出て5分ほど住吉方面に歩いたところにある菊正宗。
THE・大手!という感じの立派な佇まいです。
入り口で記帳が必要だったのはここだけでした。
参考 菊正宗酒造記念館
館のテーマは、「酒造りの原点を知ること」。
酒造りの過程から用具類に至るまでの知識や現物とのふれあい、灘の酒を醸す技・水・米・風土、酒造りの情熱や伝統にまつわるこだわり、また日本酒をめぐる新しい楽しみ方や文化の姿・・・など現在・過去・未来を自在に駆けめぐる日本酒の世界を展開し、「知るは楽しみなり」をあますことなく感じ取れる空間です。
知るは楽しみなり、いやおっしゃるとおりです。
菊正宗のサイトは日本酒に合うおつまみレシピがかなり充実しているのですが、これはやはり辛口の食中酒へのこだわりによるものなのかしら。ずらりと並んだレシピの奇をてらわないラインナップも、妙に年季が入った写真も結構好みなのです。
さて、菊正宗は1659年創業。350年ってちょっと気が遠くなるような歴史です。エントランス左には明治から昭和にかけて使われていたという重厚な看板が。
右側には350年の沿革を記した年表が掲げられています。年表は震災で倒壊した記念館が再建を果たした1990年代までですが、既にそこから20年が経過。でも、350年の歴史の前には20年なんてあっという間なのかも。
館内では重要有形民俗文化財に指定されている灘の酒造用具が展示されているのですが、これがまたなんというか面白い。
酒造り工程に沿った道具展示がされているのですが、その解説がいちいち詩的というか、独特。あー全部写真撮ればよかった。
しょっぱなから私の心を捉えたのはこの会所場。
要はお茶を飲んだり食事を取ったりする休憩所のようなところなのですが展示物の開始位置にあり「これから男たちの厳しい冬が始まるのだ」みたいなことが書かれているのです。
櫻正宗の資料映像ですっかり「酒造りは厳しい仕事」と洗脳された私は会所場で食事をとる男性たちのイラストに「寒くて大変だけど、が、がんばってね」などと勝手にエールを送るのでした。感化されすぎ。
神戸人形との再会
さて、資料室で思いがけず懐かしいおもちゃと再会。
神戸人形。
うわー、久しぶりに見た!
コミカルな動きのこのからくり人形。子供の頃、「神戸センター」という土産物店に並んでいたのをよく覚えています。
これは酒を呑むバージョンですが、スイカ割るのとかもあったんだよねえ。
調べてみると私が子供の頃に見ていた神戸人形はかなり後期の「復刻バージョン」で、その歴史はもっともっと古いものでした。
参考 幻の神戸人形(日本玩具博物館)
「神戸人形」は、明治時代中頃に神戸で誕生したからくり人形です。台の上の人形が手を動かし、首をふり、大きな口をあけて西瓜を食べたり、酒を飲んだり…。その滑稽な動きと繊細な仕掛けは、神戸っ子だけでなく、神戸を訪れる外国人観光客の人気をさらいました。実際、明治から昭和初期にかけて作られた神戸人形は、アメリカやヨーロッパの各地に多く残されています。
最近全然見かけないなと思ったら、現在は神戸人形を作る職人がいないのですね…。
キリッとした辛口。梅酒もいただきましたが、私はやっぱり日本酒党だな。
ごちそうさまでした。
酒蔵はどこも展示物、資料映像・画像、売店、というお決まりの作りなのですが、会社によって結構個性があって面白い。菊正宗はブランディングがしっかりなされているというか、妙に芝居がかった男臭さを醸し出す演出が楽しかったです。
菊正宗酒造記念館
神戸市東灘区魚崎西町1-9-1
TEL. 078-854-1029
しつこいですが、もう少しだけ続きます。
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