小さな暮らしも素敵だけど、大きな家ってやっぱりいいよね。
子供の頃から「大きな家」に住むのが夢でした。
高級住宅街で育った私は同級生に結構なお金持ちがたくさんいたので、友人宅に訪問する度にうらやましくて仕方なかったのです。
4階建てのお城のようなお家に住む男の子の家にみんなで遊びに言った時、ケーキを出してくれたお手伝いさんが彼のことを「坊ちゃん」と呼んでいたのを聞いてひっくり返りそうになったのを未だに覚えています。
「私も大人になったらいっぱいお金を稼いでこんな家を建てるんだ!」
と、狭い部屋で家族と布団を並べて寝ながら無邪気に夢見ていたものです。
閑静な住宅街の土地つき戸建(しかも豪邸)がいったい幾らするのかなんて当時は検討もつきませんでしたが。
タイニーハウスも素敵だけれど
が、大人になってくると現実が見えてくるので「土地つきの戸建は無理だ。3LDKのマンションをローンで買うのが精一杯だな」と悟りました。
それでもいつか地元でマンションのひとつくらいは買うだろうと思っていたのに、まあ変われば変わるもんですね。
って話、以前も書きましたけど。
家と言えば以前タイニーハウスについても書いたことがあります。
参考 タイニーハウスはいらないけれど。スマートサイジング 価値あるものを探す人生
小さく住まうのは大きなスペースを使うよりもずっとクリエイティブだし素敵なスタイルだとも感じます。タイニーハウスとは違いますが、私自身も自立してから住んでいるのは単身者用のマンションばかり。広さはせいぜい40㎡くらいの部屋にしか住んだことがないので、コンパクトに暮らす楽しさもわかる。
でも最近、やっぱり広い家っていいなあと改めて思うようになりました。
子供の頃に憧れた暮らし
子供の頃からずっとマンション住まいだった私は「家の中に階段がある」ことに異常に憧れていました。友達の部屋に遊びに行くと大抵の家では子供部屋が2Fにあるんですよね。
階段を上って初めて、自室にたどり着く。
それがなんだかすごく特別なことのように思えたものです。
今考えたら、荷物の上げ下ろしが大変なので階段なんてないほうがいいんですが、それでも「広い家」はなんだか楽しい。
そう思ってしまうのはきっとあの時の憧れを忘れていなかったから。三つ子の魂ってヤツですね。
それに私は基本的に一人で過ごすのが好きですが、自分の部屋にじっと閉じこもるのではなくカフェで一人で本を読んだり、居酒屋のカウンターで一人静かに杯を傾けたり、見知らぬ土地にふと一人旅をしてみたり、と「雑踏や喧騒の中で一人過ごす」行為を好むところがあります。
一人暮らしだけれど住まいの中に自室以外で過ごせるスペースがたくさんあるシェアハウスでの暮らしは、そんな私の「雑踏欲」を十分に満たしてくれるのです。
所有だけが夢を実現する方法じゃない
子供の頃に憧れはしたけれどやっぱり現実的には無理だった、と思い込んでいた大きな家での暮らし。35年ローンを組むこともなく、所有することすらなく「シェアする」だけで長年の夢が叶うとは思いもしませんでした。
そう、私のしたかったのは
「大きな家を買うこと」
ではなく
「大きな家でのびのび暮らすこと」。
家を買わなければできないと思っていたのに、持たない暮らしと広々とした暮らし、両方一度に実現できてなんだか得した気分です。
住まいに限らず「買わずとも、所有せずとも叶う夢」はたくさんあるはず。
無理だと諦めていたけれどちょっと発想を変えるだけで実は簡単に現実できることって他にもまだまだあるような気がします。
関連記事
-
書店にいる、迷惑な客ですらない客。
大きな荷物をがっさり処分して以降、特にこだわりのないものに関しては電子書籍で読む派になりまし
-
あげたいもの、買いたいものと欲しいもの、喜ばれるものの間で。
年末はスペインで過ごした後、そのまま両親の家に向かいました。 「今スペインに来てるんだけど、
-
「汚れてもいい普段着」の謎。
By: Luke Ma[/caption] 本気で寒い! というシ
-
女が服を、捨てる時。
久しぶりに服を捨てました。 捨てたのは、シャツ、ブルゾン、コート、Tシャツ、スエット、
-
スヌードのコーディネイトで知る40代ファッションのアクセント。
By: TownePost Network[/caption] 旅の間は手持ちの洋服をぐっと
-
お家で簡単サムギョプサル 1人暮らしの晩ご飯。
今夜は訳あって早めに夕食を済ませなければなりませんでした。 ゆえに、ささっと簡単調理。
-
お金は使うものじゃなくて貯めるもの。
By: JFXie[/caption] またまた旅の計画などを立てています。 ここ数年
-
預け荷物20kgの目安と成田空港の電源カフェ。
片面は全てお土産、自分の荷物はもう片面で十分、といった量の荷物を詰め込んだスーツケースでの
-
寒がりの冬ファッション 防寒対策スエットは却下。
By: Miguel Virkkunen Carvalho[/caption] 冬に向けての
-
財布からいらないものが13点も発掘された。
おお、気持ちのいい朝ですね。 現在窓際にベッドを置いていて、シーツが真っ白なので晴れた
- PREV
- 鯖缶と白菜のしょうが煮、春菊のからし和え。
- NEXT
- 塩豚と大根のスープ煮、鯖缶と玉ねぎのサラダ。
Comment
はじめまして。
過去に遡って拝読しています。
この大きな家のくだり、最近私が漠然と考えていたことにとてもフィットしました。
家を買いたい(持ちたい)のか、そういう家に住みたいのか。そこを曖昧にしていたことに気が付いたのです。
もし可能なら、私のブログでリンクさせていただけますか?
また、お邪魔しますね!
cocue-cocueさん
コメントありがとうございます。
そうなんですよね。持ちたいのか、したいのか。モノや形を前にすると本来の望みがなんだったのかがわからなくなってしまうことが多くて。自分の本心を穿り出すことがこのブログを書く目的のひとつでもあります。
>もし可能なら、私のブログでリンクさせていただけますか?
もちろんです、ありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします。